新たな研究で、ココアを飲むことで認知機能の低下を予防できる可能性が示されました。
この研究はアメリカのマサチューセッツ総合病院と、ハーバード大学に所属するブリガム・アンド・ウィメンズ病院の研究グループによっておこなわれたものです。
今回、研究グループは65歳以上の高齢者573人を対象に調査を実施。対象者を2グループに分け、片方にはココアから抽出した「フラバノール」と呼ばれる一種のポリフェノールを500㎎含むサプリを毎日摂取してもらい、もう片方のグループには偽のサプリを毎日服用してもらいました。
研究期間の最後に認知能力のテストをそれぞれ実施してその研究を分析したところ、習慣的に質の低い食事をしていて、フラバノールを含むサプリを毎日摂取した人は、サプリの効果を得られなかった人に比べて認知テストの結果が良かったことが明らかになりました。
フラバノールはカカオに豊富に含まれていて、心筋梗塞などの心血管疾患の予防にも効果的だとされています。先述したココアはもちろん、チョコレートもカカオを原料としているため、大きな健康効果が期待できることがこれまでの研究から分かっています。
中国の重慶医科大学の研究グループはチョコレートの健康効果を調べるため、55~74歳までのアメリカ人 9万1891人を対象に調査を実施。対象者の医療データを解析した結果、チョコレートを摂取している人ほど心血管疾患を発症するリスクとアルツハイマー病で死亡するリスクがともに減少したことが明らかになりました。
研究グループは「今回の研究はチョコレートの消費量が比較的多いアメリカでおこなったものであるため、チョコレートの消費量がより少ないほかの国では同様の結果が得られない可能性もある」としています。
チョコレートやココアはおいしくて高い健康効果を有していますが、糖分も多いため食べ過ぎは禁物。適度な量を食べるようにしていきたいですね。
参考:「Chocolate and Cocoa-Derived Biomolecules for Brain Cognition during Ageing」
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