新たな研究で、身体の細胞内にある特殊なタンパク質と亜鉛が結合すると老化を遅らせる作用があることがわかりました。
この研究は京都産業大学の研究チームによっておこなわれ、結果は生命科学の研究論文を掲載している学術雑誌にて掲載されています。
今回の研究では、細胞の中でさまざまな種類のたんぱく質を作り出す器官にのみ存在する「ERp18」という特殊なたんぱく質が、亜鉛と結合しやすい構造であることに着目。ERp18と亜鉛を結合させたところ、アルツハイマー病や動脈硬化、心不全、腎障害などの老化を引き起こす活性酸素を分解することがわかったのです。
研究チームの准教授は「小胞体の中はもともと亜鉛が少なく、食事で亜鉛を取るだけでは効果がない。小胞体の中の亜鉛を増やしてERp18と反応させることができれば、病気の予防や治療に役立つのではないか」と分析しています。
亜鉛とは、身体の機能を維持するのに必要な栄養素です。亜鉛は筋肉、骨、臓器など全身の細胞に存在し、たんぱく質と結合して新しい細胞をつくります。
体内の亜鉛が不足すると以下のような状態になりやすくなります。
亜鉛は汗の中に多く含まれるため、よく汗をかく人は亜鉛不足に注意しましょう。
亜鉛はサプリメントや食品から摂取できます。亜鉛が多く含まれている食品は主に以下です。
高齢になると栄養が偏りがちになる人も多いです。最近ではサプリメントの種類も豊富なので、意識してバランス良く栄養素を摂り入れたいですね。
参考:「栄養素カレッジ 亜鉛」(大塚製薬)
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