歯の残り本数が認知症に関係?よく食べ、よく話して元気な老後を
更新日
2022/01/27
東北大学の研究グループが
、認知症発症と残っている歯の本数が、普段の交流人数と野菜や果物の摂取量に関連するという研究を発表しました。
以前から、栄養状況・社会的交流と認知症の発症に関連があるという研究はありましたが、今回の研究では、どういった要因が栄養状況・社会的交流と認知症の発症を関連づけているのかを調査しました。
特に、
男性は友人との交流人数が歯の残存本数と認知症発症に大きく影響し、女性は野菜・果物の摂取が影響が大きいという結果になりました。
口の健康が認知症の発症に影響
研究グループは、平均年齢が男性73.1歳、女性73.2歳の3万5744名を対象に歯の本数と認知症の発症の関係を検証。その結果、歯を失うことで認知症を発症しやすくなることがわかりました。
歯の本数と認知症の関係を結びつける要因の中でも、
男性は友人・知人との交流人数、女性は野菜や果物を食べることが大きく影響していたそうです。
できるだけ歯を残して楽しく豊かな老後を
普段、私たちは何気なく話をしたり食事をしたりしていますよね。その当たり前のことが、認知症に関係しているとは驚きです。
研究グループは
「歯を残すことは、家族・友人との関係を維持することにつながる。良好な栄養状態を通じて、認知症予防に良い影響を与えている可能性がある」としています。”自分の口から食べる”、”楽しくおしゃべりをする”といった、当たり前に私たちがしていることが認知症予防になるんですね。
逆に言えば、
歯が少なくなって食事ができなくなったり、人と話をしないことで一気に認知症が進んでしまう可能性も…。そうならないように口腔ケアをしっかりおこなうことが、毎日できる認知症対策になりそうです。
楽しい時間を過ごすためにも、認知症を防ぐためにも、食べること・話すことを大切にしていきましょう。
この記事の執筆者
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