働く高齢者が増えています。過去10年間で60歳以上の働く高齢者は1.5倍に増加。特に介護やサービス業などの業界で増えています。
それに伴って、高齢者の労災も増加傾向。2018年の労災による死傷者数のうち60歳以上の高齢者は26%となり、他の世代と比べて最も多い状況です。
そこで厚生労働省は、高齢者が働きやすい環境を整備するための費用を補助する「エイジフレンドリー補助金」を開始。今年度の申請受付が今月11日から始まりました。
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厚生省が今年度の「エイジフレンドリー補助金」の申請受付を今月11日から開始しました。
この補助金は、60歳以上の高齢者が安全に働ける環境を整備する企業に対して支給されるもの。高齢者を1人以上雇用している企業が対象です。
具体的には、高齢者を常時1人以上雇用しており、労働保険に加入している中小企業が対象。対象となる企業規模は業種によって決められており、小売業は労働者数が50人以下、資本金は5000万円以下、サービス業は労働者数が100人以下、5000万円以下などと異なります。
この補助金は、働く高齢者を対象として以下の対策に使用した費用が対象です。
- 働く⾼齢者の新型コロナウイルス感染予防のための費⽤
- ⾝体機能の低下を補う設備・装置の導⼊に係る費⽤
- 健康や体⼒状況等の把握に関する費⽤
- 安全衛⽣教育の実施に関する費⽤
例えば、移乗介助で使用するリフト、熱中症などの体調急変を把握するためのスマートバンドなどの購入費用も対象。また、保健師による身体機能を維持するための活動や高齢者の安全衛生に関する研修会などの開催費用も補助金が支給されます。
この補助金の最大支給額は100万円。環境整備にかかった経費の半額が支給されます。
内閣府の2021年「高齢社会白書」によると、労働人口全体に占める65歳以上の高齢者の割合は13.4%。この割合は年々増加しています。
さらに、高齢者は身体機能や注意力が低下することにより若い世代よりも労災の発生率が高いこともわかっています。
少子高齢化で労働力を確保するためにも、高齢者の活躍は今後さらに重要になっていきます。そのため今回のエイジフレンドリー補助金が、高齢者が働きやすい環境を作るきっかけになると良いですね。
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