糖尿病や精神病の治療、ストーマ(人工肛門)の使用など、長期的な療養やケアを必要とする人がいます。
そうした長期療養患者に対しての社会的な偏見について、Convatec社が調査。その結果、長期療養患者は社会的な偏見にさらされており、それに対する医療従事者のサポートが不足していることがわかりました。
さらに、看護師の多くが「時間や人員不足から十分なサポートができていない」と感じていることもわかりました。
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傷や皮膚、ストーマのケアなどをおこなっているConvatec社がアメリカの長期療養をしている患者やその介護者、看護師を対象に調査を実施しました。
この調査は、長期療養患者への偏見の実情やそれによる治療への影響、医療従事者によるケアの状況を把握するためにおこなわれたものです。
その結果、長期療養患者や介護者の87%が偏見を受けたことがあることが判明。44%の人が自分の健康状態について話すことにとまどいを感じていました。
さらに、患者や介護者の「99%が偏見が治療に悪影響を与えたり治癒を遅らせることがある」と回答しています。
また、患者や介護者の56%が医療チームとの時間を増やして、サポートを手厚くしてほしいと感じていることもわかりました。
加えて、看護師の68%も「患者へのサポートが十分でない」と感じているそう。そのなかの96%の人は、十分なケアをするためにはもっと時間や人員、看護師への教育が必要と考えていたそうです。
長期療養が必要な病気などに対して周囲の理解不足や誤った知識が広まることで、患者の治療の妨げや生活に悪影響になることがあります。
例えば、糖尿病の場合「生活習慣が乱れている人」「だらしない人」といった誤解を受けることがあります。しかし、糖尿病の発症には遺伝的な要因など複数の要因が関係するので生活習慣の乱れだけが原因ではありません。
それにも関わらず、間違った認識によってその人の性格までもが誤解されて精神的な苦痛を受けたり、ときには結婚や就職などに影響が出ることもあります。
そのため、糖尿病と診断されると仕事や結婚、人間関係に影響が出るために「病院に行かない」「治療を受けない」と考えてしまう人もいるそうです。
それを避けるためには、周囲の理解が大切。多様性が重視されている今、正しく理解して長期療養を必要とする人たちが周囲の目を気にせずに生活できるような社会への変化が求められているのかもしれません。
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