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#最新研究 #糖尿病治療

糖尿病が完治する⁉膵臓の機能回復に成功、5年後の臨床試験を目指す

糖尿病は1度発症すると完全に直らない病気です。そのため、糖尿病になってしまったら食事や運動に気を使って「病気と付き合っていく」つもりで治療をおこなうことになります。 しかし、そうしたこれまでの常識を覆す研究結果が発表されました。 これまで、血糖値を下げるホルモンを分泌する膵臓は、機能が低下すると回復することはないとされていました。 ですが、東大などの研究グループによって、膵臓の機能が回復できることを発見。糖尿病が完治できる可能性が見えてきました。 膵臓の機能回復に成功 東大などの研究グループが、「糖尿病マウスの膵臓の細胞を増殖させることで、血糖値の改善に成功した」と発表しました。 これまで、血糖値を下げる効果のあるインスリンを分泌する膵臓の細胞は、1度機能が低下すると回復しないとされていました。 というのも、膵臓内でインスリンを分泌しているランゲルハンス島細胞は自己増殖しないためです。 しかし、生まれたばかりの子どものランゲルハンス島細胞が、活発に増殖することに研究グループは注目。胎生期マウスの膵臓を分析したところ、ランゲルハンス島細胞の中に細胞を分裂させる遺伝子があることを発見しました。 そこで、大人のマウスでも同様に細胞が増殖できるのかを試験管内で実験して成功。加齢マウスや人間のドナーの細胞でも同様の結果となりました。 次に、糖尿病にさせたマウスでも、同様にランゲルハンス島細胞が増殖するのか、機能が回復するのかを調査しました。 その結果、糖尿病マウスの血糖値が改善したそうです。 今回の結果を受けて「ドナーのランゲルハンス島細胞を増殖させて、糖尿病患者に移植する臨床試験を5年後をめどに実験できれば」と研究グループは話しています。 実用化までの道のりは長い これまで運動・食事・薬物療法などが、一般的な糖尿病の治療法でした。しかし、どれも血糖値のコントロールには効果がありますが、完治する治療法ではありません。 ところが、今回の研究によって完治する治療法が確立されれば、多くの糖尿病患者にとって朗報ですよね。 ただ、臨床試験が5年後ということは、実用化はまだまだ先。患者の身体に移植した細胞が腫瘍となってしまう懸念もあるそうなので、安全性についてさらに検証する必要があります。 希望の持てる話ではありますが、糖尿病が”不治の病”でなくなるにはもう少し待つ必要がありそうです。

2022/02/15

#最新テクノロジー #最新研究 #認知症予防

脳の活動レベルが常にわかる脳トレ!自分に合った難易度で脳をきたえる

認知症予防のために、どんなことが認知機能の維持・向上につながるのかさまざまな研究がおこなわれています。 そのなかでも東北大学では「ニューロフィードバック脳トレ」という、リアルタイムで脳活動の状況を確認しながらおこなう脳トレについての研究結果を発表しました。 その結果、普通に脳トレをおこなうよりも、脳活動レベルを把握しながら脳トレをする方が、認知機能が上がるということがわかりました。 脳活動レベルがわかると認知機能が高まる 東北大学の加齢医学研究所は、脳活動をリアルタイムで確認しながらおこなう脳トレ「ニューロフィードバック脳トレ」システムを開発しました。 これは、頭部に脳活動を測定する小型センサーを取り付けた状態でおこなう脳トレ。脳活動レベルによって、脳トレゲームの画面背景の色がリアルタイムで変化します。 この画面の背景は「青(脳活動レベル低)」「緑(脳活動レベル中)」「赤(脳活動レベル高)」と常に変化するため、ゲームの最中でもプレイヤーが自分の脳活動を把握できるようになっています。 今回の実験は、対象者を「1.ニューロフィードバック脳トレゲームをする」「2.通常の脳トレゲームをする」「3.脳トレではないパズルゲームをする」という3グループに分けて、それぞれのグループの認知機能の変化を調査しました。 その結果、ニューロフィードバック脳トレゲームをしたグループの認知機能が最も向上していました。 特に、必要な情報だけを選択する力である「注意」や、話の内容を記憶しながら会話をするときに使う「作業記憶」、体験したことなどを覚えておく「エピソード記憶」が向上していました。 この結果に基づいて、研究チームの一員である川島教授がニューロフィードバック脳トレを実践できるように実用化。「Active Brain CLUB」というアプリを開発しました。 このアプリは額に小さなセンサーを取り付けることで脳活動レベルを測定し、その人の脳にちょうど良いゲームの難易度を自動で設定。ゲームをするのは1日5分で良いため、継続しやすくなっているそうです。 世代を問わずできる脳トレ 脳トレができるゲームはいろいろとありますが、ゲームの最中に自分の脳活動レベルを把握できるものはあまりないのではないでしょうか。 ゲームの背景が、脳活動レベルが低い”青”になると「もっとがんばらなきゃ」と思ったり、脳活動レベルが高い”赤”に変わると「頭が働いている」とうれしく感じられるので、脳トレを続けるやる気にもつながりますよね。 また、このアプリは年齢問わず認知機能が上がる効果があるそうなので、家族みんなでやってみると共通の話題ができて良いかもしれませんね。

2022/02/14

#最新研究 #糖尿病予防 #認知症予防 #高血圧

認知症リスクが約2.5倍⁉中年期に複数の疾患があると発症率アップ

認知症とその他のさまざまな病気との関係が、世界中で研究されています。 その中でもイギリスでは、複数の慢性疾患を持っている人の認知症の発症率についての研究がおこなわれました。 それによると、中年期に複数の慢性疾患を発症している人は、高齢期に認知症になるリスクが上昇するとのことです。 中年期の慢性疾患が認知症を招く? イギリスで1万人以上を対象とした、大規模な研究がおこなわれました。その内容は、中年期に複数の慢性疾患を持つ人の認知症の発症率です。 この研究は、ロンドンに勤務している35~55歳の公務員の約1万人が対象。定期的に検査をおこない、複数の慢性疾患の有無や認知症の発症の有無などを追跡調査しています。 対象となる慢性疾患は、脳卒中、心不全、糖尿病、高血圧、がん、肝疾患、うつ病、パーキンソン病などの13種類。そのうちの2種類以上の病気を持っている場合は、多疾患罹患(複数の慢性疾患を発症していること)と診断されます。 今回の研究では、「多疾患罹患と認知症発症率に関連があるのか」「多疾患罹患になった年代によって、認知症発症率が変わるのか」が調査されました。 その結果、「55歳の時に多疾患罹患の人は、そうでない人よりも2.44倍も認知症リスクが高い」ということがわかりました。 さらに、多疾患罹患になったのが65歳より前の場合は、1.51倍であるのに対して、多疾患罹患になったのが55歳より若い場合は、認知症発症率が2.46倍という結果に。ここから、複数の慢性疾患を併発した年齢が若いほど、認知症リスクが高いということがわかります。 そして、3つ以上の慢性疾患を併発している「重度の多疾患罹患」の場合、年齢が若くなるにつれて認知症リスクが高くなったそうです。 重度の多疾患罹患になったのが55歳の人は、そうでない人よりも認知症リスクが4.96倍。一方で70歳の場合は、1.65倍という結果でした。 今回の結果を受けて「多疾患罹患の年齢が若年化しているため、1つの慢性疾患を持つ患者が、別の慢性疾患の発症を防ぐことが重要」と、研究チームはコメントしています。 認知症予防のためにも生活習慣を見直す 認知症というと、私たちは高齢になってから予防に取り組もうと思ってしまいがち。しかし今回の結果を見ると、50代に差しかかったら認知症予防を意識するタイミングなのかもしれません。 認知症に限らず、糖尿病などの慢性疾患にもなりたい人はいないと思いますが、認知症と生活習慣病の予防も兼ねて今から生活習慣を見直していきたいですね。

2022/02/10

#最新研究 #糖尿病予防 #調査結果 #高血圧

”肥満症”は病気⁉7割が知らない”肥満”と”肥満症”の違いとは

糖尿病のリスクを上げる要因のひとつである肥満。これについて、インスリンペンなどの糖尿病治療薬を販売しているノボ ノルディスクファーマ社が、BMI25以上の人に対して意識調査をおこないました。 その結果、ダイエットの経験がある人が大半だった一方で、肥満について医師に相談した人は5%程度という結果に。多くの人が肥満が糖尿病などの病気を引き起こすことに、危機感を抱いていないことがわかりました。 ”肥満症”は慢性疾患⁉ ノボ ノルディスクファーマ社は、糖尿病の発症と深くかかわる肥満についての意識調査を全国9400人におこないました。 調査では主に、以下のことがわかりました。 「肥満」と「肥満症」の違いを理解している人は29.2%。 ダイエットの経験がある人は84.9%。 減量のために医師に相談した人は5.4%。 ちなみに、肥満と肥満症の違いは次のようなものです。 肥満:BMI25以上。その度合いによって、「肥満 (1度)」から「肥満 (4度)」の4段階に分類される。 肥満症:BMI25以上で肥満に関連した健康障害を持っており、医学的に減量が必要な状態。もしくは、BMI25以上で、腹部CTにより測定した内臓脂肪面積が100平方センチメートルある状態のこと。 また、ダイエットをしたことがある人がおこなった減量法で一番多かったのは、「間食やおやつを控える(51.5%)」。「食事制限(45.6%)」といった内容が続き、食事に関するものが上位という結果になりました。 一方のダイエットに失敗した理由について一番多かったのは、「ストレスが溜まった(41.5%)」。そして「面倒になった(41%)」などが続きます。 こうしたことから、まずは食事の変更から始めるものの、精神的につらくなって断念してしまう人が多いことがわかります。 また、今回の調査結果を受けて「糖尿病などを引き起こす慢性疾患として”肥満症”の概念や予防の啓発により注力したい」と、日本肥満学会がコメントしています。 ”ストレスをためない”のがダイエットの近道? 太っている外見については、気にしてダイエットすることがありますが、健康状態については「今は大きな病気もないからいいや」と思ってしまう人が多いのではないでしょうか。 今は健康に問題がなくても「気が付いたら、いろんな生活習慣病になっていた」となりかねないのが肥満です。 調査の結果でよくわかったように、ストレスで失敗してしまいがちなので、少しずつ減量していくのが着実な糖尿病予防なのかもしれませんね。

2022/02/10

#最新研究 #認知症予防

認知症予防には家事⁉わざわざ時間を取らずにできる身近な運動

一般的に認知症予防には、さまざまな方法が挙げられています。健康的な食事や脳トレ、定期的な運動がその主なものです。 その中で、運動について注目した研究がおこなわれました。シンガポールの研究者が調査したもので、毎日の家事が認知機能の低下を防止することを明らかにしました。 家事をしている人は認知機能が高い シンガポールの研究者は、21~90歳の約490人の男女を調査。家事や通勤、余暇などの身体活動量を収集し、認知機能との関係性を分析しました。 家事については、食器洗いや洗濯などの「強度の低い家事」と布団干しや掃除機かけといった「強度が強い家事」に分類。家事の強度によっても、認知機能に違いが出るのかを調査しています。 その結果、家事の強度に関わらず頻繫に家事をしている高齢者は、認知機能検査の数値が高いことがわかりました。中でも高強度の家事をおこなっていた人は、注意力の数値が他の人より高く、低強度の家事をしていた人は、短期的な記憶のスコアが高い結果でした。 日々の家事が認知症予防に? 意外にも普段おこなっている家事が、認知症予防に効果があることがわかりました。家事について、脳に良い効果があると思いながらしている人は少ないでしょう。しかしこの研究で知ってからは、ちょっとお得な感じがしますよね。 普段から、「洗濯機を回している間に掃除をして、終わったら洗濯物干して…」とパズルのように、家事をこなす人も多いのではないでしょうか。脳トレとしてパズルをやることがありますし、知らず知らずのうちに脳トレをしているのかもしれませんね。 加えて、思い出すことも認知症予防に良いと言われています。「こうした方が汚れがよく落ちる」「この食材を入れたら料理が美味しくなった」など、自分の過去の経験に照らし合わせながら作業をすることが脳の刺激になるのかもしれません。 ”認知症予防”と聞くと身構えてしまいがちですが、毎日の家事が予防策になるのなら、とても手軽でうれしいですね。

2022/02/08

#最新研究 #認知症予防

ダイエットが認知症リスクに?高齢期の体重増減で認知機能が低下

認知症を予防するためには、健康的な生活が良いとされています。「健康的な生活」と言うと「痩せること」というイメージが大きいですが、どうもそういうわけではないようです。 というのも、アメリカの大学で「高齢になってからの体重の大きな変動は認知症リスクを高める」という研究結果が発表されました。 これは、体重が増加した場合でも、減少した場合でも同様の結果になっています。 大きな体重増減は認知機能を低下させる アメリカの医科大学で、高齢期のBMI(Body Mass Index/身長と体重から計算される肥満度の指数)と認知機能の関連についての調査がおこなわれました。 別の研究で、すでに「中年期のBMIの高さが、高齢期の認知機能の低下に関係がある」ということが判明しています。そこで今回の研究では、高齢期に入ってからのBMIの変化についての研究がおこなわれました。 この研究の対象者は、調査開始時点で認知症と診断されていない60歳以上の約1万6000人。認知機能を数値で表す「MMSEスコア」によると、その内の約15%が軽度認知障害に該当していました。 数年の追跡調査の結果、対象者全体の認知機能は平均0.16点低下。しかし、調査開始時よりもBMIが5%増加した人は、MMSEスコアが0.26点低下しており、反対にBMIが5%低下した人は0.27点下がっていました。 これはBMIの増加が5%未満の人と比べて、5%以上の人は62%も認知機能が低下していることに。加えて、BMIが5%以上低下した人はそうでない人と比べて64%も認知機能が低下しているとのことです。 また、これと似たような結果がアルツハイマー型認知症の研究でも出ています。 アルツハイマー型認知症は、脳内に原因物質が蓄積して神経細胞が損傷することで発症するとされている病気。アルツハイマー型認知症の人は、脳細胞にこの原因物質が沈着した跡である「アミロイド斑」が多数あることがわかっています。 こちらの研究でも、BMIとアルツハイマー型認知症の関係性が示唆されているそう。「生前の体重の変動が大きかった人ほど、死後にアミロイド斑が多く残っている」とのことです。 高齢者のダイエットは脳にはリスク? 私たちは「太っていると健康に悪いから痩せなきゃ」と思いがちですよね。健康のためにダイエットしようと考えている人もいるのではないでしょうか。 しかし今回の研究の結果を見てみると、高齢になってからの大幅なダイエットは、脳にとっては負担になってしまう可能性があります。 健康的な習慣が認知症予防につながることは確かなようですが、「今の体重を維持する程度」のほどほどの健康管理がちょうど良いのかもしれません。

2022/02/08

#最新研究 #高血圧

心疾患リスクが23%増⁉35万人の調査で”適度な飲酒はない”と判明

適量の飲酒であれば、健康に良いとよく言われています。 しかし、とあるイギリスの研究で適量とされている飲酒量でも、健康に悪影響があることがわかりました。 その研究によると、飲酒をする人は適量以下のアルコール量でも心血管疾患のリスクが23%増加するとのことです。 こういった飲酒の健康への悪影響が、複数の研究でわかってきています。 「酒は百薬の長」ではない⁉ イギリスでは、以前からアルコールと健康の関係性を調べる研究が多数おこなわれています。その結果、適切な飲酒量として「1週間に14単位まで」という基準が設けられました。 「1週間に14単位まで」というと、ビール2800ml(中ジョッキ約7杯)、日本酒1008ml(5.6合)に相当します。 しかし本当に「アルコールが適量であれば、健康に害がないのか」を調べるため、イギリスの大学で35万人規模の調査がおこなわれました。 その内容は、約33万人の飲酒経験者と約2万人の飲酒未経験者の心血管疾患との関連を調べるもの。適量以下の飲酒をする人と、まったく飲酒しない人を分けて調査しました。 その結果、適切な量以下の飲酒量を保っている人でも、まったく飲酒しない人よりも心血管疾患で入院する可能性が高くなることがわかりました。 特に、ビールや蒸留酒を飲む人がこの傾向が強かったそう。アルコール度数4%のビールを1週間に2270ml(中ジョッキ5.6杯)飲むごとに心血管疾患のリスクが23%増えたとのことでした。 こうした研究結果が複数発表されており、世界心臓連盟が「飲酒に適量はない」という内容の声明も出しています。 同連盟は「少量のアルコールであっても、心血管疾患のリスクを高めることが研究で明らかになっている」と述べ、これまでの「適度な飲酒は健康に良い」といった通説を否定しています。 ”適度な飲酒”は存在しない? 日本には「酒は百薬の長」ということわざがありますが、英語でも同様に「Good wine makes good blood(良いワインは良い血を作る)」という言葉があるそうです。 そこから海外でも「飲酒量が適切であれば健康に良い」と考えられていることがわかりますね。 しかし、世界心臓連盟の声明からもわかるように、そうではない研究結果がいくつも明らかになっていることは事実です。 お酒を飲むことは、周囲とのコミュニケーションを円滑にする効果もありますが、健康に気を使うのであれば「一切飲まない」という覚悟も必要なのかもしれません。

2022/02/08

#最新研究 #認知症予防 #調査結果

”ものづくり”で認知症予防!アクセサリー・デコ巻き作りで記憶力アップ

高齢者の6人に1人が発症していると言われる認知症。治療薬も研究されていますが、できれば発症しないように普段から予防をしておきたいですよね。 そういった認知症予防を目的とした「ものづくりプログラム」についての研究結果が発表されました。 この研究をおこなったのは、東京都健康長寿医療センターとオールアバウトグループです。それによると、このものづくりプログラムは参加者の認知機能の低下を抑える効果があったそうです。 ものづくりが記憶力を良くする? 東京都健康長寿医療センターとオールアバウトグループが、認知機能の維持を目的としたものづくりプログラムの実験をおこないました。 これまでの研究で、新しい技術を習得することが記憶機能の向上につながることがわかっており、今回の研究はそれを実際のカリキュラムに落とし込んでおこなったものです。 この研究の対象は、神奈川県川崎市に住んでいる高齢者49人。研究のために企画されたプログラムを8ヵ月間おこない、プログラム前後で認知機能に変化がないかを調べました。 このプログラムの内容は、生涯学習事業を展開しているオールアバウトグループのカリキュラムをもとに、認知機能の低下を抑制する要素を強化したもの。講師が複数名に指導をおこなう講座の中で、ハンドメイドアクセサリーや「デコ巻き寿司」という創作料理の作り方を学びます。 この調査の結果、プログラム後の認知機能検査では「ワーキングメモリ」という情報を一時的に記憶しておく能力の数値が良くなっていることがわかりました。 また、プログラム後におこなった参加者アンケートでは「認知症を発症しにくくする可能性があれば、治療費にお金をかけるよりも、予防にかけるほうが良い」と考える人が9割以上になったそうです。 今回の結果を受けて、オールアバウトグループでは高齢者向けの趣味講座を2023年から開始予定だそうです。 新しいことを始めて認知症予防を アンケートでもあったように、認知症を発症してから病院に通うより予防できるのであればそちらにお金をかけたいですよね。 認知症予防法には食事や運動などさまざまなものがありますが、こういったものづくりを趣味として始めてみるのも良いのかもしれません。 こうした講座に通うだけでなく、ちょっと自分で考えて小物を作ってみたり作り方の本を買ってきて新しい趣味にチャレンジするのも良いのではないでしょうか。 楽しんでできる認知症予防で、無理なく続けていきたいですね。

2022/02/07

#最新研究 #認知症の薬 #認知症予防

認知症の予防薬開発に!超初期段階から臨床試験に参加できるシステム

認知症患者の増加が世界規模で問題になっている状況を受けて、多くの国で認知症の予防や超初期段階で使う薬の開発がおこなわれています。 そこで、そうした研究を支援するための、とある研究を東京大学がおこなっています。 それは「J-TRC研究」という、臨床試験参加者を集めるシステム。認知機能に異常が出ていないものの認知症の予備軍とされる人を、ボランティアとして集うシステムです。 この研究の開始から3年を迎え、「認知症治療薬の開発の新たな段階を迎えている」と研究チームは述べています。 ”認知症予備軍”を見つけるシステム 東京大学の研究チームがJ-TRC研究の進捗を報告し、この研究がアルツハイマー型認知症の超早期治療に貢献することを伝えています。 J-TRC研究は、アルツハイマー型認知症の症状のない50〜85歳に登録してもらい、予防薬の臨床試験の参加者を集めることが目的です。 J-TRC研究に参加すると、定期的に認知機能の検査をおこないます。そうして、参加者一人ひとりのアルツハイマー型認知症のリスクをチェック。症状が出る前の超初期段階でもアルツハイマー型認知症の可能性を発見します。 これまでの認知症薬の開発は、主にすでに症状の出ている人が対象でした。症状がないと、認知症であると判断できなかったためです。しかし、症状が出ている段階では、すでに多くの脳の細胞が損傷しており、薬の効果がないという問題がありました。 そのため、症状が出る前の超初期段階で効果のある薬の開発が、世界中で進められています。 ただ、その薬の臨床試験の対象者を探すシステムがないのが課題でした。症状がない人の大半は病院で検査などを受けず、認知症リスクが発見されないためです。 そこでこのJ-TRC研究で、超初期段階の人を発見するシステムを構築。参加者の同意のうえで、臨床試験をおこなえるようになりました。 現在、J-TRC研究に登録しているのは7500人ほど。すでに複数の臨床試験に参加しているそうです。 認知症を薬で予防する時代へ 現在、認知症の研究は「進行を遅らせる」から「発症を予防する」に移ってきているようです。 特にアルツハイマー型認知症は、発症の20年ほど前から脳に原因物質が蓄積するとされているので、症状が出ていなくてもリスクを検査できるそうです。 その段階で利用できる薬が開発されれば、高齢になってもより長く元気に活動できるようになるかもしれません。 そういった薬はさまざまな開発研究がおこなわれているようなので、私たちが使えるようになるのを期待したいですね。

2022/02/07

#介護予防 #最新研究 #糖尿病予防

1日8000歩で死亡リスクが5割減⁉”ちょっと早足”が高齢者を健康にする

アメリカのカリフォルニア大学が、ウォーキングの歩数を増やすことで、糖尿病の発症リスクが低下することを発表しました。 加えて他の研究では、ウォーキングの歩数が多いほど心血管疾患やがんによる死亡率が低下することもわかっています。 そのため1日の歩数を増やすことが、さまざまな病気による死亡リスクの低下につながると言えそうです。 1日の歩数が多いほど、死亡リスクが低下 カリフォルニア大学の調査によって、ウォーキングの歩数を増やすと糖尿病リスクを減少することがわかりました。 この調査は、閉経後の女性の健康問題を研究するためにおこなわれたもの。そのため、対象となったのは女性のみです。 対象者は、身体活動を記録できる活動量計を24時間装着したまま1週間生活。その後、健康診断などの追跡調査を最大7年間おこないました。 その結果、糖尿病リスクは1日の歩数が1000歩増えると6%減少、2000歩増えると12%減少したそうです。 また他の研究では、糖尿病に限らずさまざまな病気の死亡リスクが低下したことがわかっています。 その研究では、1日の歩数が4000歩の人に比べて8000歩の人は、病気による死亡リスクが約50%の減少。また1日に1万2000歩を歩く人の死亡リスクは、65%低下したそうです。 ちょっと息が切れる速度で 複数の研究で、1日の歩数が多いと病気での死亡リスクが低下することがわかっています。 しかし、ただのんびり散歩すれば良いわけではないようです。 アメリカの保健福祉省では、中程度から活発な運動を週150分以上することを推奨しています。この「中程度から活発な運動」とは「ちょっと息が切れる程度」の運動だそう。いつもよりは速く、でも会話はできる程度のスピードが良いようです。 「週150分以上の運動」と聞くと「そんな時間は取れない!」と思ってしまうかもしれませんが、週5日運動するとしたら1日30分程度。通勤や買い物などを徒歩で移動する習慣のある人だったら、無理のない時間ではないでしょうか。 運動量を増やしたくて「ウォーキングするぞ!」と意気込んだのは良いものの、続かなかった人も少なくないはず。「ちょっと早足で職場やスーパーまで移動をする」くらいの気持ちの方が、運動を習慣にできるのかもしれないですね。

2022/02/03

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介護付き有料老人ホームとは│提供されるサービス・費用・入居条件などを解説

介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが24時間常駐している介護施設。介護サービスや身の回りの世話を受けられます。 この記事では、介護付き有料老人ホームの種類及び入居のための条件や必要な費用、サービス内容などを詳しく説明しています。 https://youtu.be/oK_me_rA0MY 介護付き有料老人ホームの特徴 介護付き有料老人ホームとは、有料老人ホームのうち、都道府県または市町村から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。24時間介護スタッフが常駐し、介護や生活支援などは施設の職員により提供されます。 主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。 看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。 全体の概要をまとめるとこのようになります。 費用相場 入居時費用 0~数千万円 月額利用料 15~30万円 入居条件 要介護度 自立~要介護5※1 認知症 対応可 看取り 対応可 入居のしやすさ ◯ ※施設の種類によって異なります。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。 介護付き有料老人ホームの種類と入居基準 介護付き有料老人ホームには「介護専用型」「混合型」「健康型」の3種類があり、それぞれ入居条件が異なります。 介護度 ...

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グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設です。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説します。また、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/EofVO7MRRDM この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活をおくります。 「ユニット」といわれる少人数のグループで生活し、入居者はそれぞれ家事などの役割分担をします。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など入居者の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を現実化させること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事を行うことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則1施設につき原則2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 認知症の方にとって新しく出会う人、新しく覚えることが難しいので、入居者やスタッフの入れ替わりが頻繁にある施設では認知症の高齢者は心が落ち着かず、ストレスを感じ生活しづらくなってしまいます。その結果、認知症症状を悪化させるだけでなく、共同生活を送る上でトラブルを起こすきっかけとなります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、より家庭にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームに入居できるのは医師から「認知症」と診断を受けている方で、一定の条件にあてはまる方に限ります。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている方 医師から認知症の診断を受けている方 心身とも集団生活を送ることに支障のない方 グループホームと同一の市町村に住民票がある方 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 また、生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームで受けられるサービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ 認知症を発症すると何もできなくなってしまうわけではなく、日常生活を送るだけなら問題がないことも多いです。 グループホームには認知症ケア専門スタッフが常駐しています。認知症進行を遅らせる目的で、入居者が専門スタッフの支援を受けながら入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこないます。 食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで、そして洗濯をして干すといった作業や掃除も、スタッフの介助を受けながら日常生活を送ります。 グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては、付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア 施設内レクリエーションやリハビリのほかに、地域の方との交流を図るための活動の一環として地域のお祭りに参加や協力をしたり、地域の人と一緒に公園掃除などの活動を行う施設も増えてきました。 グループホームとして積み上げてきた認知症ケアの経験という強みを活かし、地域に向けた情報発信などのさまざまな活動が広がっています。 地域の方と交流する「認知症サロン」などを開催して施設外に居場所を作ったり、啓発活動として認知症サポーター養成講座を開いたりするなど、地域の人々との交流に重きを置くところが増えています。 顔の見える関係づくりをすることで地域の人に認知症について理解を深めてもらったり、在宅介護の認知症高齢者への相談支援につなげたり。 こうした活動は認知症ケアの拠点であるグループホームの社会的な価値の向上や、人とのつながりを通じて入所者の暮らしを豊かにする効果が期待できます。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、施設に認知症高齢者専門スタッフは常駐していますが、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

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【動画でわかる】有料老人ホームとは?費用やサービス内容、特養との違いは

介護施設を探している中で「老人ホームにはいろいろな種類があるんだ。何が違うんだろう?」と疑問を感じることがあるかもしれません。 そこで今回は、名前に「老人ホーム」とつく施設の中でも、「有料老人ホーム」を中心に紹介。よく似ている「特別養護老人ホーム」との違いも見ていきます。 「老人ホームの種類が多すぎて訳がわからない」と思ったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。 https://youtu.be/eMgjSeJPT8c 有料老人ホームの種類 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム この3種類の違いを以下にまとめています。 種類 介護付き有料老人ホーム ...

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