新たな研究で、ペットを飼っている人は、飼っていない人に比べて介護費が大幅に減る傾向にあることが明らかになりました。
この研究は東京都健康長寿医療センター研究所によっておこなわれ、その研究結果は「PLOS ONE」という学術誌に掲載されています。
研究グループは、2017年に埼玉県比企郡鳩山町でおこなわれた疫学調査に回答した460人の調査データを使用。対象者の平均年齢は77.7歳でした。
また、対象者のうち、ペットを飼っている人の割合は20.9%。ペットを飼っている人を100%とすると、犬と猫を両方飼っている人が24%、犬のみ飼っている人が42.7%、猫のみ飼っている人が24%でした。
まず、研究グループは対象者の調査時における月額医療費を調べました。すると、ペットを飼っている人が4万8054円、ペットを飼っていない人が4万2260円であり、ほとんど差がないことがわかりました。
次に、対象者の月額介護保険のサービス利用費も調査。その結果、ペットを飼っている人が676円、ペットを飼っていない人が1420円と、ペットを飼っている人はペットを飼っていない人に比べて、介護費が約半分に抑えられていたことが明らかになったのです。
この結果を受けて、研究グループは「ペットを飼育することで責任感が生まれたり、規則正しい生活を心がけるようになったりなど、ペットの存在が日常生活の自立に良い影響をもたらした可能性が考えられる」と分析しました。
ペットと触れ合うことで気持ちが明るくなったり、家族とコミュニケーションが取りやすくなったりすることもあります。ペットは「毎日世話をする」という役割を持たせることで、高齢者に生きがいを与えてくれるのかもしれませんね。
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