長崎県諫早市有喜町は、認知症の高齢者が行方不明になった場合を想定しアプリを利用して捜索する訓練をおこないました。
同市は行方不明者を捜索できるアプリ「オレンジセーフティネット」を県内で初めて導入。アプリを利用すると、事前に登録した写真などを利用して対象者を捜索できるそうです。
今回おこなった認知症による行方不明の高齢者を捜索する訓練は、諫早市有喜町の民生委員や社会福祉協議会、自治会などでつくるワーキンググループが主催したそうです。市や包括支援センター、公民館などが協力し、住民や関係者など110人が参加しました。
今回の訓練では、アプリに事前登録した捜索対象者の写真や、ほかの参加者の居場所をアプリで確認しながら捜索範囲を絞り込み、対象者を発見。その後、神社など普段人気がない場所に対象者がいることを想定して、対象者に声をかける訓練もおこなったそうです。
参加者は「アプリで写真などの情報を共有できるのは画期的。使い慣れるまで何度も訓練を続けたい」と訓練の感想を話していました。
認知症の人が行方不明になる事件は、さまざまな地域が見守り、声掛けなどの取り組みをおこなっています。例えば、兵庫県西宮市は認知症の人への声のかけ方について、以下のポイントを紹介しています。
不自然な様子がある高齢者を心配して助けよう思いと声をかけたとしても、高齢者にとっては、突然何人かの複数人に怖い声で話しかけられ、「警察に連絡する」などと言われると驚いて怖くなってしまいますね。まずは優しく声をかけることが望ましいです。
また、日頃からあいさつなどをして地域全体で信頼関係を築いておくのも大切です。
認知症の高齢者との接し方や見守り活動など、自分の住んでいる地域ではどんな活動がおこなわれているのか、ホームページで調べてみるのも良いですね。
参考:「認知症の人との接し方について(あったか見守り声かけ講座)」(西宮市)
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