「ポリファーマシー」という言葉を知っていますか?
ポリファーマシーとは複数の薬を併用することによって、健康に悪影響が出ること。薬の併用自体は問題ないのですが、服薬する薬の数が増えてくると副作用のリスクが高くなるため問題視されています。
特に高齢者は、薬物の代謝機能が低下しているうえに服薬する薬の数が多くなる傾向があり、数年前から厚生労働省は高齢者のポリファーマシー対策に取り組んでいます。
そこで、改めて厚生省がポリファーマシー対策の業務手順書について紹介。多職種の連携など具体的な対策方法や始め方を解説しています。
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厚生省は高齢者のポリファーマシーが問題になっていることを受けて、対策のための業務手順を公開しています。
ポリファーマシーとは、多数の薬を併用することで健康への悪影響や服薬忘れが起きやすくなる状態のことです。
加えて、薬の数が5種類以上になると転倒リスクが増加し、6種類以上になると副作用による健康被害が増えるという研究結果も発表されています。
なかでも高齢者は、複数の病院に通って持病の治療をしていることが多く、病院ごとに薬が処方されるため服用する薬が増える傾向があります。
そのうえ、高齢になると薬の効果を弱める肝臓の代謝機能や排泄機能が落ちることで、若い世代よりも薬の効果が強くなります。そのため薬の副作用が起きやすく、意識がぼんやりしたり幻覚を見るといった認知症に似た症状が出ることもあるそうです。
そこで、数年前から厚生省はポリファーマシー対策を実施しており、今回は医療現場での具体的な取り組みを「業務手順書」という形でまとめています。
その内容のひとつに多職種の連携があります。
例えば、医師は処方を見直す、薬剤師はお薬手帳に見直し内容を記載する、事務職員は電子カルテをポリファーマシー対策の視点を加えて様式を変更するといった具体的な対応方法が紹介されています。
年を重ねると、複数の病院に通院していることは珍しくなくなります。そのため、「どの薬をいくつ飲めばいいかわからなくなる」という人もいるのではないでしょうか。
薬の数が減ることで医療費が少なくなります。服薬の負担が減るうえに経済的な負担も減るのであれば、とても助かりますよね。
薬が減ることで持病が悪化しないか不安になることもあるでしょう。当然、自分の判断で薬を止めることは危険ですが、かかりつけ医や薬剤師に相談してみるのも良いかもしれませんね
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