高齢の親を持つ人は、そう遠くない時期に介護生活がスタートするかもしれません。
そんな時に気になるのが「そもそも介護が必要になる年齢はどのくらいなのか?」「家族の誰が介護をしているのか?」「どのくらいの時間が介護のために必要なのだろう?」といったことではないでしょうか。
そんな人には厚生労働省が行った「『介護・高齢者福祉』に関する統計調査結果」が参考になるかもしれません。詳しく見ていきましょう。
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まずは「介護が必要となる年齢」について。「平成30年度介護給付費等実態統計の概況(平成30年5月審査分~平成31年4月審査分)」によると、早ければ60代から介護が必要となる人もいるようです。
そして、70代後半から80代で多くの人が介護が必要となり、90代以上ともなると半数の人が介護が必要な状態となっています。
次に、主に介護をしているのは誰なのでしょうか。
「2019年国民生活基礎調査の概況」によると、主に介護する人が要介護者と「同居」している場合が54.4%で最も多く、次いで「別居の家族等」が13.6%となっています。
「同居」で主に介護している人と要介護者等との関係を見ると、「配偶者」が23.8%で最も多く、次いで「子」が20.7%、「子の配偶者」が7.5%と続きます。同居家族の方が介護がしやすい状況であることがわかります。
また、同居で介護している人と要介護者の組み合わせを年齢階級別にみると、要介護者が「70~79歳」の場合では、介護している人も「70~79歳」の割合が最も多く、「老老介護」の実態がうかがえます。そして、要介護者等が「80~89歳」と高齢になると、「50~59歳」の人が介護をしている割合が最も多く、子供や子供の配偶者が介護を担っているようです。
次に、自宅で介護を行う場合、実際に介護にかかる時間はどのくらいなのでしょうか。
統計データによると、介護の程度が「軽度」である要支援1〜要介護2までは「必要なときに手をかす程度」が半数以上、「中度」となる要介護3以上では「ほとんど終日」が最も多いことがわかりました。
そして最も介護度の重い「要介護5」では、半数以上が「ほとんど終日」の介護が必要という結果でした。要介護者の介護の程度が重くなるほど、1日のうちで介護に費やす時間が増えることがわかります。
今回の内容はあくまで統計上のデータであり、実際の家族構成や家庭の事情で異なります。
とはいえ、突然に介護生活がスタートする場合もありますので、誰が主に介護をするのか、施設なのか同居なのか、仕事と介護の両立などについて家族でしっかりと話し合い、もしもの時に備えておくと安心ですね。
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