人の体内におよそ1000種類、100兆個も生息しているとされる腸内細菌。働きを良くするために腸内環境を改善することが健康維持につながることはよく知られています。
その腸内細菌が食事のタイミングに影響を受けており、腸内環境を整えることで体内時計の調整に役立つことがアメリカの大学の研究で明らかになりました。
その研究によると、決められた時間にエサを食べたマウスは脂肪の多い食事であっても体内時計の乱れがなく、肥満になりにくかったそうです。
アメリカのカリフォルニア大学は、食事のタイミングが腸内細菌にどのような影響を与えるのかについて調査。特に肥満や糖尿病の人にとってどんな影響があるのかを調べました。
この研究はマウスを対象におこなわれたもの。好きな時間に好きなだけエサを食べられるマウスと決められた時間にだけ食事ができるマウスに分け、小腸での消化と吸収について調査しました。
その結果、決められた時間に食事をしたマウスは、摂取した脂肪を分解して吸収を促進する「胆汁酸」の分泌が回復。与えられていたのは脂肪の多いエサだったのにも関わらず、肥満になりにくかったそうです。
一方で、エサを好きなタイミングで好きなだけ食べたマウスは、腸内フローラのリズムや体内時計の調節に必要な体内の信号が乱れ、肥満になったとのことです。
さらに、研究グループによると腸内環境はインスリンの分泌を増やす「インクレチン」というホルモンの分泌にも関係しているそう。腸内環境を整えることが糖の代謝の調整にも影響する可能性があるそうです。
お通じの改善などのために、腸内環境を整える取り組みをしている人は多いのではないでしょうか。そうした努力が、糖の代謝や体内時計の調整などの体全体の健康に良い影響を与えるなんて、ちょっと得した気分になりますね。
今回の研究では、食事の内容だけでなく食べるタイミングにも注目しています。食事の時間はあまり意識しないかもしれませんが、意識して規則正しく食事をするともっと健康的になりそうですね。
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