認知症の高齢者は、怒りなどの感情から攻撃的な態度を示すことがあり、中には暴力に及ぶケースもあります。さらに、非常に対処の難しい症状を示す認知症の患者もいます。
このような態度を取る人を介護することは、愛する身内だとしても家族に多大な負担を強いることになります。このような行動を抑えるために、医師は、抗精神病薬や鎮静剤、抗不安薬を用いることが多いのです。
しかし、これらの薬は顕著な副作用がある上に、処方された他の薬と反応して悪影響を及ぼす危険性があります。
Contents
慢性痛の抑制に鎮静作用が効果を発揮するとされている医療用大麻。アメリカの一部の州では大麻を医療用としての使用が認められ、天然大麻の成分を用いて鎮静剤を製造している製薬会社もあります。
この鎮静作用によって興奮状態にある高齢者の気持ちを落ち着けることができる可能性を探る動きがあります。
しかし、認知症高齢者の感情の抑制に大麻を用いる研究はほとんど進んでおらず、正確なデータが得られていない現状もあります。
医療用大麻の認知症の症状に関するさまざまな文献がありますが、どれも「この分野ではさらなる研究が必要だ」という同じ結論に達しています。
医療用大麻に関して今のところは根拠となるデータは非常に乏しいのが現状。しかし、一部の認知症の家族の症状に悩む方のなかには、認知症により自分の行動をコントロールできない高齢者に対して問題行動を抑えるのに有用な手段として用いている方もいるようです。
日本では医療的な大麻の使用も認められてはいません、医療的な大麻の使用を認めるべきとの声も上がっています。今後、研究が進んでいくことで異なる形で役立てられていくこともあるかもしれません。
介護施設への入居について、地域に特化した専門相談員が電話・WEB・対面などさまざまな方法でアドバイス。東証プライム上場の鎌倉新書の100%子会社である株式会社エイジプラスが運営する信頼のサービスです。