今回の滋賀医科大学糖尿病分泌・腎臓内科の研究グループの研究は、滋賀医科大学糖尿病分泌・腎臓内科の研究グループとサンスターが共同でおこなったもの。口腔と全身の健康状態には、さまざまな関連があることが分かりました。
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最近の研究で、肥満は歯周病の発症や進行のリスクを増大、歯の喪失リスクとなることが報告されています。
しかし、肥満が残存歯に及ぼす影響を年代別・歯の部位別に検討した研究はこれまでありませんでした。そこで、滋賀医科大学の研究グループが診療報酬明細書(レセプト)と定期健康診断結果から構成される大規模データベースを用いて研究を始め、肥満が歯の喪失リスクを高めることが確認されました。
また、肥満の歯の喪失に対する影響について、他に考えられるリスクとして喫煙や糖尿病の関与も考えられるとの研究結果もまとめました。
今回の研究では、20歳から74歳の成人23万3517人の年代ごとにBMIと歯の本数の関係を分析。以下の2つのことがわかりました。
40代以上の各年代で、BMI(体格指数)が高いほど歯の本数が少ないという結果が出ました。⼀般的に⻭の喪失が起こりはじめる50代よりも若い段階で、肥満度が⾼いほど⻭を喪失しやすい傾向にありました。
肥満者(BMI25以上)では、非肥満者(BMI25未満)と比較すると、多くの部位の歯を失っており、特に奥歯の喪失がもっとも多くみられました。
さらに肥満に喫煙が加わるとさらに増え、肥満のみとは異なる部位の歯の喪失にも影響があることが分かりました。
「これまでも、肥満が歯の喪失と関係することが知られていましたが、20万人を超えるビッグデータを用いたことで、BMI階層や部位別の分析を実施することができました」と研究者は述べています。
歯を守るには正しい歯磨きだけだと思いがちですが、減量・禁煙など全身の健康も必要なのですね。みなさんもこの機会に食生活・生活習慣を見直してみましょう。
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