新たな研究で、ベリーや葉物野菜などに多く含まれる「フラボノール類」と呼ばれる抗酸化物質を摂取すると、高齢者の認知機能が改善する可能性が示されました。
この研究はアメリカのラッシュ大学医療センターで実施されました。その研究結果は「Neurology」と言う医学誌に掲載されています。
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フラボノール類はポリフェノールの一種で、体内で有害物質を生み出す活性酸素を除去する抗酸化作用があると言われています。さまざまな研究によると、ホウレンソウやケールなどの葉物野菜や、トマト、ベリーなどに多く含まれているそうです。
今回の研究は、認知症がない60~100歳(平均年齢81歳)を対象におこなわれました。また、対象者は平均して約7年の追跡期間中に、年1回食事に関するアンケートに回答。19種類の認知機能の検査も受けました。
さらに、1日のフラボノール類の摂取量に応じて、対象者を5グループに分類。1番多くフラボノール類を摂取したグループは、1番摂取量が少ないグループに比べておよそ3倍にあたる、葉物野菜1カップに相当する量を摂取していたそうです。
研究対象者に対して実施された認知機能検査を分析すると、1日当たりのフラボノール類の摂取量が最も多いグループは最も少ないグループに比べて、認知機能の低下が緩やかだったことが判明しました。
この結果について、ラッシュ大学医療センターに所属しているトーマス・ホーランド氏は「抗酸化物質であるフラボノール類を摂取すると、体内で脂質と結合し有害物質を生み出す活性酸素を破壊する。すると、脳や心臓、血管、その他の臓器をダメージから守ってくれる」と説明しました。
また、ホーランド氏は「フラボノール類はサプリメントで摂取するのではなく、食品から摂取するほうがより多様な栄養を得られる」と、フラボノール類を食品から摂取することを推奨しています。
ホーランド氏によると、認知機能の低下を防ぐためにはフラボノール類を摂取するだけでなく、栄養バランスの取れた食事を摂り、適度に運動することが大切だそうです。
健康な毎日を過ごすために、毎日の生活習慣を見直してみると良いかもしれませんね。
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