新たな研究で、メカブを先に食べると食後の血糖値の上昇が抑えられる可能性が示されました。
この研究は、和洋女子大学家政学部と、海藻類の加工品を販売しているトリトンフーヅが共同でおこなったものです。
海藻には豊富な食物繊維が含まれています。食物繊維は腸などの消化管が糖を吸収するのを穏やかにし、食後の血糖値が上昇するのを抑える働きがあることで知られています。
また、近年の研究では、白米や麺類など炭水化物が多い主食を食べる前に、海藻や野菜など食物繊維が豊富な食べ物を先に食べることで、インスリンの分泌を促す「GLP-1」と呼ばれるホルモンが分泌され、糖の吸収が穏やかになることが指摘されています。
今回の研究では、まず成人女性7人を以下の3つのグループに分けました。
それから、食前と食後30分おきに、インスリンの分泌を促すGLP-1の血中濃度を検査。その結果、メカブを40g食べたグループでは、食後の約2時間にわたってGLP-1の濃度が高いことが判明しました。
一方、キャベツを先に食べたグループでは、30分後はGLP-1が豊富に分泌されていましたが、60分後になると血中のGLP-1の濃度が白米のみを食べたグループと同程度まで落ちていたことが明らかになりました。
インスリンの分泌を促すホルモンであるGLP-1の濃度が高いということは、それだけ糖の代謝も活発になり、その結果、血糖値の上昇も抑えられると考えられるでしょう。
和洋女子大学家政学部健康栄養学科の多賀昌樹准教授は、「メカブを摂取することが、消化管のホルモンにどう作用するのかについては、まだ解明されていないことも多い。今後も海藻を食べることでもたらされる、生活習慣病の予防効果について調べていきたい」としています。
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