特別養護老人ホーム(特養)に入所を希望していたけど入所できなかった人が、39都道府県に約23万人(2022年4月1日時点)いることが明らかになりました。
これは、2022年12月19日に開かれた、厚生労働省の諮問機関である社会保障審議会で示されたものです。
特養は他の施設と比べて費用が安く、人気が高い施設です。また、人生の最期をその施設で過ごす「終の棲家」として長期に渡って利用している人も多く、空きが出にくいという特徴があります。
そのため、毎年多くの人が特養への入所を希望しているのにも関わらず、入れない待機者が続出しているのです。
厚生労働省が実施した調査で、特養の入所を希望しているのに入れていない人が21万3000人いることが判明。これは要介護度3~5で集計が終わっている39都道府県だけの数字です。
このうち、8万8000人は自宅で家族などから介護を受けながら入所できるのを待っているそうです。
また、精神障がいなどを患っていて日常生活に支障をきたすなどの理由で、特例で特養への入所を希望している要介護度1~2の人が2万人いることもわかりました。
要介護度1~5の人をすべて合計した39都道府県の待機者数は、2022年4月1日時点で23万3000人。直近で調査した2019年よりは3万5000人ほど少ない数字ではありますが、依然として高い水準です。
厚生労働省は、特養の稼働状況についても調査しました。
すると、半分近くの市町村は「基本的にすべての施設で満員になっている」と回答したことが明らかに。一方で、「施設によっては空きがある」と回答した市町村が約10%、「時期によっては空きがある」と回答した市町村が約7%、「常に空きがある」と回答した市町村が約2%存在することも判明したのです。
今住んでいる自治体の特養も、もしかしたら空きがある可能性があるので、粘り強く探してみると良いかもしれません。
もし、それでも空きがなかったら待機するか、お金に余裕があれば有料老人ホームなど別の形態の施設を検討してみてはいかがでしょうか。
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