北海道旭川市にある住宅型有料老人ホームで高齢者虐待があったとして、市は有料老人ホームを運営している事業者に対して業務改善命令を出したことを明らかにしました。
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2021年5~9月、旭川市の有料老人ホームで、複数回にわたって、職員を呼び出すナースコールを夜間帯に鳴らない設定にしていたことがわかりました。
これを受けて、旭川市は「介護の放棄(ネグレクト)」による虐待だとして、施設の事業者に業務改善命令を出しました。
施設の職員は「何もないのにナースコールで呼ばれて困っていた」と話しているそうです。
今回の業務改善を受けて、施設の代表は「指摘を謹んで受けて、これから虐待防止に努めていきたい」と話しています。
なお、この施設では、以前にもドアの外側にテーブルをおいて、利用者が部屋から出られないようにする身体拘束をおこなっていたことが明らかになっています。
一言で「高齢者の虐待」といっても、いくつか種類があります。まず真っ先に思い浮かぶのは、高齢者に対して暴力をふるって身体に痛みを与えたり身体拘束をしたりするなどの「身体的虐待」ではないでしょうか。具体的には、以下のような行為が身体的虐待に当たります。
一方、今回旭川市の施設でおこなわれた「ナースコールを鳴らない設定にする」のは、必要とされる介護を怠る「介護の放棄(ネグレクト)」という虐待に当たります。その他の具体例は以下のとおりです。
そのほか、高齢者虐待には、強い言葉で高齢者を威圧する「心理的虐待」、本人の合意なしにその人の金銭を使用する「経済的虐待」、合意なしに性的な行為に及ぶ「性的虐待」があります。
悪意を持っておこなった行為でなくても、結果的に高齢者を傷つけてしまうような行為は虐待だと見なされます。介護職員には普段から自覚を持って、介護業務に当たってほしいですね。
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