仕事と介護の両立支援などを手がける株式会社リクシスは、企業などで働きながら家族の介護を担っている「ビジネスケアラー」に関する調査を実施。その結果、介護休暇制度を利用したことがある人はわずか5%未満であることが明らかになったのです。
2023年4月19日、仕事と介護の両立を目指す「ビジネスケアラー」が抱える課題についての調査結果を発表。ビジネスケアラー2555人のデータを分析したところ、介護休暇制度を利用したことがある人はわずか4.8%だったことが明らかになりました。
介護休暇制度を利用する人が少ない原因を探るべく、リクシスは労働政策研究・研修機構がおこなった別の調査結果も分析。すると、ビジネスケアラー4000人のうち81.6%の人が「介護をしながら、仕事も今まで通り頑張りたい」と回答していたことが判明したのです。
一方、リクシスがおこなった管理職へのアンケートで「従業員が介護のために連続休暇を取る場合、あなたの考えに近いのはどれか」という質問をしたところ、「介護に専念してほしい」と回答した人が36.6%で最多に。「仕事に復帰する調整をしてほしい」と回答した人は35.2%にとどまりました。
以上のように、「仕事も頑張りたい」と思っているビジネスケアラーに対し、管理職の人は「介護に専念してほしい」と思っているなど、ビジネスケアラーと管理職の間で考え方の違いがあることがわかります。
リクシスは介護休暇制度を利用者数が少ない理由について、「介護を理由として申し出ることは、働く時間や仕事内容などの労働条件に制約がある『制約社員化』するというイメージがあることから、介護休暇を取りにくいのではないかと考えられる」とまとめました。
では、どうすれば仕事と介護を両立させられるような企業風土にできるのでしょうか?
リクシスは、自社内で「仕事と介護の両立」という課題を解決するための議論をおこなう研究会「Excellent Care Company Lab.(以下、ECCラボ)」を発足。そこで考えられた、「企業が介護と仕事の両立に向けて最低限おこなうべき施策」を「ミニマム・スタンダード・プラン」とし、以下のようにまとめました。
仕事と介護を両立させるには、介護の負担がかかりすぎないような環境づくりも大切です。家族の介護と仕事の両立で疲れてしまった人は手遅れになる前に、近くの地域包括支援センターなどに相談してみると良いかもしれませんね。
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