2023年8月23日、厚生労働省は氏名などの情報が記載されたカードや文書を配布することを明らかにしました。
健康保険証が廃止される来年秋以降も、一部の医療機関ではシステムの未整備などでマイナ保険証が利用できない状態が続くとされており、必要な情報を記載したカードを作ることで保険診療を受けられるようにするねらいです。
厚生労働省が新たに配布するカードや文書は「資格情報のお知らせ」と命名される予定で、保険診療を受けるのに欠かせない被保険者番号や窓口での自己負担割合などを記載するといいます。
一応、全国の保険医療機関や薬局は今年の4月からマイナ保険証を読み取る資格確認システムの導入が義務付けられているものの、医療機関の代表者が高齢だったり廃業を予定していたりする場合はシステムの導入が免除されます。
そのため、一部の医療機関では従来の保険証が廃止されてからも、システムでの資格確認が不可欠となるマイナ保険証を利用できない可能性があり、今回のカードや文書の配布をおこなうことになったのです。
注意が必要なのは、個人の情報を確認するために配布されるカードや文書だけでは、医療機関で保険診療を受けられないということ。保険診療を受けるためには、マイナ保険証と一緒に提示する必要があるため、医療機関を受診する際は常にマイナ保険証を携帯しておきたいですね。
保険診療を受けるのに必要な情報を記したカードや文書は来年秋以降、新たに健康保険証を取得する人に配布する予定。その他の人の取得方法などについては今後議論を進めていく方針です。
健康保険証の代わりとなる資格確認書やマイナ保険証とは異なる新たな対応策が示されたことで、医療機関の窓口で混乱が生じるおそれが懸念されています。なるべくスムーズに対応できるように、政府には周知を徹底してもらいたいですね。
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