高齢化や認知症患者の増加に伴い、認知症の予防が注目されています。
そのなかで「健康脳測定会」という脳の定期健診を通して、認知症の早期発見に力を入れているのがアグリマス社。同社とAIやビッグデータ事業に実績のあるKCCSモバイルエンジニアリング社が、認知症の早期発見システムの開発について業務提携しました。
ICT化によって「健康脳測定会」をさらに発展させたシステムを開発するとのことです。
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アグリマス社が提供している「健康脳測定会」とは、脳の健康診断サービスのこと。半年に1度の頻度で測定をすることで、長期的な脳の状態を把握できます。
この測定は「身体機能」「認知機能」「生活機能」といった内容です。生活意欲、記憶力、空間認識力、歩行速度などのさまざまな項目をテストすることで、脳の健康状態を簡易的にチェックできるそうです。
また、その結果は「健康脳レポート」としてまとめられます。各項目の点数や、全体的な脳の状態を確認できます。
今回の業務提携は、これまでの「健康脳測定会」のノウハウやデータを発展させたシステムを開発するのを目的としています。
この測定の結果をオンライン上で確認できるようにすることで、遠方の家族も簡単に閲覧できるようになります。さらに、測定会で集めた膨大なデータを活用して、認知症の超早期発見や、一人ひとりに合わせた認知症予防メニューの提案も進めたいとしています。
今後は、自治体が運営する集いの場所や、健康サロンなどでの活用を目指しているそうです。
高齢化が進む日本の課題のひとつである認知症。脳トレをしたり食事に気を使ったりして、発症予防に取り組むことも大切です。そしてそれと並行して、早く認知症を発見することも重要になっています。
今回のシステムは、デイサービスや地域の集いの場など、比較的自立度の高い高齢者が集まる施設に導入することを目指しています。
そういった施設であれば「まだ元気だけど、脳の健診だったらしてみようかな」と感じる高齢者が多く集まることが予想されます。すでに介護が必要になっている人ではなく、元気な高齢者が脳健診を受けることで、認知症の早期発見ができるというわけですね。
ただ、このシステムを利用するのに月額費用がかかるところがネックかもしれません。毎日チェックするものではないので、「月謝制ならやらない」という人も出てくるのではないでしょうか。
とはいえ、早い時期に認知症が発見できれば症状の進行予防ができるので、価値のあるシステムと言えますね。
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