世界的に増加傾向にある認知症人口。しかし、認知症にはわからないことも多いため、世界中でさまざまな研究がされています。
その中で、アメリカの心臓学会が発表したのは「高血圧が認知機能の低下の要因になる」という研究結果。高血圧によって、記憶力や注意力、集中力などのさまざまな機能が低下するそうです。
高血圧が認知機能を低下させる要因であるという研究結果を、アメリカの心臓学会が発表しました。
この研究は、研究開始時に平均60歳の約7000人を対象におこなったもの。血圧と認知機能テストを4年間にわたって調査しました。
その結果、血圧が高めで降圧剤を使用していない人は、認知機能の低下が加速しやすいことがわかりました。
加えて、高血圧な人はそうでない人に比べて、記憶力と全体的な認知能力が大きく低下していました。また、血圧が高い状態が短期間だとしても、認知機能の低下に影響するかもしれないとしています。
さらに、別の研究でも高血圧と脳機能の関連性が示されています。
とある研究では、中年期に高血圧だと認知機能障害になる可能性が5倍、アルツハイマー型認知症になる可能性が2倍という結果が出ています。
また別の研究では、心臓に血液を供給する冠動脈の流れが悪くなることでおこる「冠状動脈性心疾患」があると、認知症や認知機能障害となるリスクが40%上昇することがわかっています。
これらの研究から、心臓の健康が脳の健康に関係していることがわかります。
さまざまな研究で、血圧と認知症や認知機能についての関係性が示されています。
認知症の中には「脳血管性認知症」という、脳梗塞や脳出血が原因で起こるタイプもありますが、高血圧が影響するのはそのタイプだけではないようです。
言わずもがな、高血圧は生活習慣病のひとつ。そのため、健康的な食事や運動習慣を取り入れることで予防が可能です。
また、認知症も健康的な生活習慣で防げるとされています。さらに、糖尿病や高脂血症などの生活習慣病によって発症リスクが高まるそう。つまり、認知症も生活習慣病のひとつと言って良いのかもしれませんね。
今回の研究結果で、悪い生活習慣は心臓にも脳にも悪いことがわかったので、少しでも健康的な習慣を取り入れていきましょう。
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