鹿児島県の新成病院では、病院内での認知症患者の徘徊や、新型コロナウイルス患者の対応などが理由で医療スタッフの業務が圧迫されているという現状がありました。
そうした状況を改善するためにAIシステムを導入。顔認証システムで、徘徊する可能性のある患者の行動を検知したり、夜間出入りする医療スタッフの入退館を自動でおこなえるようにしました。
このAIシステムの導入でスタッフの業務効率が向上し、より安全に医療サービスを提供できるそうです。
鹿児島県の新成病院が導入したシステムは、主に3つの問題を解決しています。
まずは、認知症患者の見守り。これまでは、認知症によって夜間徘徊する人の見守りや安全確保を人の手でおこなっていたため、スタッフの業務負荷が大きくなっていました。
そこで、徘徊の可能性のある患者の顔写真をAIシステムに登録しておき、その患者が無断外出をすると看護師のスマホにLINEで通知するように設定。同時にスタッフステーションの警報器が鳴るので、すぐに対応できるようになりました。
また、登録した顔写真はネットを介さずに院内のパソコンで管理するため、個人情報漏洩のリスクを大幅に減らしています。
次に、待合室の”3密”回避を実現。待合室に人数検知やCO2センサーを設置することで、待合室にいる人数や換気状況を把握しています。3密状態を検知して通知されるようになっています。
最後に、医療スタッフの夜間の入館の自動化も実現しています。これは、医師などの医療スタッフの顔写真をシステムに登録しておき、夜間帯も顔認証で自動的に開錠。夜の急患があった場合もスムーズに入館ができます。
さらに入館時間の記録もされるので、働き方改革にも活用できるそうです。
新成病院は総合病院として、地域医療を支えている病院です。新型コロナ患者はもちろん、幅広い症状の患者を受け入れています。
そこで問題となるのが、医療スタッフの負担の増加。コロナ禍で医療現場のひっ迫が叫ばれるなか、スタッフが医療業務に集中できるように導入したのが今回のシステムです。
今回のシステム導入によって、認知症の人がより安全に過ごせるようになったり、迅速に医師が入館することで少しでも早く医療の提供ができるようになるでしょう。
スタッフの負担が軽減されるだけではなく、さまざまな効果が期待されるシステムですね。
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