新型コロナウイルスの拡大でさまざまな業界が打撃を受けていますが、そのなかでも影響の大きい業界のひとつが観光業界です。
「緊急事態宣言」や「まん延防止等重点措置」といった外出自粛の長期化で、国内の観光地は悲鳴を上げています。
そうした観光業界をイノベーションの力で盛り上げようと立ち上がったのが「一般社団法人関西イノベーションセンター」です。
同センターでは、コロナ禍でも楽しめる「リモート観光」を推進。今回、その推進事業として高齢者向けのリモート観光をスタートするそうです。
関西イノベーションセンターが今回始めるのは、オンライン旅行サービス「旅介ちゃんねる」です。
これは、もともと東京トラベルパートナーズ社が提供しているサービス。今回、関西イノベーションセンターと連携することで、さらに多くの高齢者が利用できるように事業を拡大させていく予定だそうです。
サービス内容は、介護施設や外出の難しい高齢者宅で気軽に旅行を楽しめるもの。現地の旅行ガイドと視聴者がチャットなどでコミュニケーションを取りながら、オンラインで観光ツアーを体験できます。
ツアーは生中継のため、ガイドと参加者が同じ時間を共有。観光地にちなんだクイズや簡単な体操もあり、視聴者参加型のツアーになっているのが特徴です。
新型コロナが拡大して、年代問わず多くの人が気軽に旅行を楽しめない状況が続いています。
コロナ禍でなくても高齢者の場合、旅行に出かけるには「バリアフリー化されているか」「休憩する場所はあるか」など多くのハードルがあります。
今回のサービスではそうした問題はありませんし、介護現場ではモニターとパソコンをつなぐだけなので、スタッフの負担が少ないのも特徴です。
ただ、大型施設ではたくさんの利用者を1ヵ所に集めたり、そうでなければ複数の場所で同時視聴したりと、多少の工夫やネットの知識が必要になるかもしれません。
手間はそう多くはありませんが、オンラインシステムに対する心理的なハードルはあるかもしれませんね。
そういった点が解決できたら、月に1~2回やる「ちょっと特別なレク」として導入するのも良いのではないでしょうか。
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