飲み込む力が衰えてくる高齢者にとって、飲み薬の服薬は大変ですよね。さらに年とともに薬の数が増えてきて「すべて飲むのが一苦労」という人もいるのではないでしょうか。
そうした服薬をサポートするものとして、フジッコが「カスピ海ヨーグルト」を提案。一般的なヨーグルトと比べて粘度が高いので、飲み込みやすいそうです。
また、市販の服薬補助ゼリーなどと比べても薬の溶けやすさに影響が少ないという研究結果も公表しています。
豆製品や惣菜で有名なフジッコが「カスピ海ヨーグルト」の服薬補助食品としての利用についての研究結果を発表しました。
年齢を重ねることによって飲み込み力が衰えると、水では薬の服薬が難しくなります。そのため、市販の服薬ゼリーなどを使って、飲み込みやすくしている人もいるでしょう。特に介護施設では、とろみ剤を濃いめに溶いて服薬ゼリーの代わりに使っているところも多いのではないでしょうか。
ただ、濃いとろみ剤で薬を包むことで、薬を消化しにくくなることもあるそう。介護施設では、入居者の排泄物から溶けていない薬が発見されることがあるという調査結果もあります。
日本摂食嚥下リハビリテーション学会の実験では、濃いとろみだと錠剤が溶けにくく有効成分の吸収もされにくいことがわかっています。
つまり、服薬の補助食品を使う場合は体内での溶けやすさも重要。そのためフジッコは、カスピ海ヨーグルト・服薬ゼリー・とろみ剤に便秘薬や利尿剤などを浸して、錠剤の崩れやすさ(崩壊性)と成分の溶けだしやすさ(溶出性)を調査しました。
その結果、カスピ海ヨーグルトは服薬ゼリー・とろみ剤と比べて、崩壊性と溶出性が低くなる傾向にありましたが、大きな影響のない範囲で収まっています。
そのため、カスピ海ヨーグルトも服薬補助食品として利用できるかもしれないとのことです。
ただ、乳製品との飲み合わせによって副作用の出る薬もあるので、医師や薬剤師に確認してから活用してほしいとのことです。
飲み込む力が衰えると薬を飲むことが難しくなってきます。
市販の服薬ゼリーやとろみ剤を使うのも良いですが、ヨーグルトの方が飲みやすいという人もいるかもしれませんね。
特にとろみ剤を水に溶かすときは、濃度にばらつきが出てしまいがち。カスピ海ヨーグルトであれば濃度が一定なので、使いやすいかもしれません。
薬との飲み合わせですべての薬で使えるわけではありませんが、服薬補助に使えるものの選択肢が増えるのは助かりますよね。
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