新型コロナウイルスは、発熱や呼吸不全などさまざまな症状があり、最悪な場合は死に至ることも…。そうした感染中の症状も怖いですが、回復した後の後遺症も多数報告されており、注意が必要です。
その後遺症のなかでも、認知機能が低下する「ブレインフォグ(脳の霧)」と呼ばれるものについてイギリスのオックスフォード大学が調査を実施。コロナ感染者の多くで嗅覚に関連する脳の部位の萎縮が確認され、認知機能が低下していることもわかったそうです。
イギリスのオックスフォード大学で、新型コロナ感染者の認知機能について研究がおこなわれ、「脳の萎縮と認知機能の低下が起きていることがわかった」と発表しました。
この研究は、新型コロナに感染した人とそうでない人の脳画像検査と認知機能検査を比較したもの。新型コロナの感染者は、軽症の人を対象としています。
その結果、感染したグループとそうでないグループを比べると、脳画像検査と認知機能検査のどちらも大きな違いがあることがわかりました。
まず、脳画像検査については、感染したグループは脳の嗅覚に関わる領域が萎縮していたことがわかりました。また、臭いに関する情報を受け取る部位に大きなダメージを負っていることも発見。さらに、感染したグループは認知機能が大幅に低下していました。
認知機能に関する後遺症ついては、昨年10月に発表されたアメリカの研究でも確認されています。
具体的には、調査対象者の約25%が「記憶を整理する」「記憶を思い出す」「思考を処理する」といった能力に支障が出ており、約20%が「言語障害」が起きているとのことです。
この研究では、特に重症者の方が認知機能が低下しやすいとの結果が出ています。
新型コロナは、感染後しばらくしても後遺症が残ることが知られています。
それは倦怠感や息切れなどの身体機能に関するものから、嗅覚障害や認知機能低下といった脳に関係していると思われるものまでさまざまな症状があり、なかには生活に支障をきたすほどの人もいるそうです。
ただ、新型コロナ後遺症についてはわかっていないことも多く、認知機能の低下についてもそのメカニズムなどは詳細に判明していないとのことです。
また、この後遺症は一時的なものとも考えられており、時間の経過で治る可能性もあるそう。そのため、認知機能の低下についても一時的なものかもしれません。
それについては、数年後に再度認知機能の検査をするなど、今後さらに調査が進むことに期待ですね。
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