簡単に介護記録が残せるシステムや介護ロボットなど、介護現場の人手不足をテクノロジーの力で解決しようとする動きが多くの企業でおこなわれています。
その取り組みのひとつに、自動で利用者の体位交換をするベッド「Haxx(ハックス)」があります。
このベッドは、職員の手を借りずにベッドで横になっている人の身体の向きを自動で変えてくれるそうです。
今月18日からは、このベッドによって介護職員の業務負担の軽減と褥瘡の予防ができるのかを介護施設にて実証実験を開始しています。
睡眠の質を向上させる製品の開発をおこなうAx Robotix社が、自動で体位交換をするロボットベッド「Haxx」を開発。今月18日から介護老人福祉施設での実証実験を開始しています。
このベッドは、マットレスの上にハンモック状のネットを設置。その上に利用者が横になると、自動で身体を揺り動かしたり体位交換をおこないます。
これまでは、自分で寝返りを打てない利用者の褥瘡(床ずれ)を防ぐために、定期的に職員が身体の向きを変えていました。
しかし、介護職員の業務量が増えたり身体的な負担が大きいのが現状。加えて、体位交換の度に目が覚めてしまうため、介護を受ける利用者にとっても負担になっていました。
そこで、このロボットベッドでは職員の手を介さずに体位交換を実施。職員の負担を減らすことに加えて、利用者の睡眠を妨げることのない体位交換を実現します。
さらに、シリンダーによって細かくネットの高さを変えられるので、一人ひとりに合わせて寝姿勢の調整もできるそうです。
まだ実証実験の段階ではありますが、このロボットベッドが製品化すれば寝たきりなどの介護度の高い人の睡眠状況が変わるかもしれません。
特に自分で寝返りが打てない高齢者の多くは、オムツをしていて皮膚が弱くなっていたりベッドで横になっている時間が長くなりやすいので、褥瘡のリスクが高い状態です。
そうした人が睡眠を妨げられずに過ごせれば、睡眠の質が上がって日中に眠くなることも減り、活動量が増えることもあるかもしれないですね。
また、介護職員にとって体位交換は身体的負担が大きい介助のひとつ。ベッドの上で腰を曲げて利用者の身体を動かさなければいけないので、腰を痛める原因にもなりかねません。
もちろん、このベッドに褥瘡予防の効果があればの話ではありますが、今後に期待できそうですね。
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