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#最新研究 #糖尿病予防 #認知症予防

認知症リスクが1.3倍!”糖尿病予備軍”は”認知症予備軍”⁉

金沢大学と九州大学の共同研究グループが、糖尿病予備軍の人は通常の人よりも1.3倍も認知症のリスクが高いことを明らかにしました。 以前から糖尿病が認知症のリスクを上げることは知られていました。しかし、糖尿病ではないものの血糖値が高めの人、いわゆる「糖尿病予備軍」の人の認知症リスクが高くなるという研究はありませんでした。 今回の研究で、糖尿病の人だけでなく、糖尿病予備軍の人の血糖値コントロールも大切であることがわかりました。 ”予備軍”でも認知症リスクが1.3倍 研究グループは、1万214名を対象に調査。対象者の糖尿病の有無や血糖値の高さと、アルツハイマー型認知症・血管性認知症との関係を解析しました。その結果、糖尿病の人と血糖値が高めの人は、アルツハイマー型認知症を発症しているケースが多いことがわかりました。 つまり、糖尿病の人だけでなく、血糖値が正常値より少し高めの人もアルツハイマー型認知症の発症リスクが高いことが明らかになったのです。研究グループは「認知症予防のためには、より十分な血糖コントロールが望ましい可能性が示唆」されたと述べています。 そもそも糖尿病とは、血糖値が高い状態が慢性的に続く病気です。インスリンという血糖値を下げるホルモンの働きが悪くなり、血糖値が高いままになってしまうのです。血糖値が高いと血管が傷つき、心臓病や脳卒中を引き起こすこともあります。 しかし、この血糖値が高い状態がどうしてアルツハイマー型認知症のリスクを高めるのかは、まだはっきりしていないようです。今回の研究グループは「今後、詳細な調査をして、高血糖がアルツハイマー型認知症を引き起こす詳細なメカニズムを明らかにしたい」としています。 やっぱり食事と運動が予防につながる 認知症リスクを上げる原因のひとつが糖尿病であると考えると、糖尿病を予防することが、認知症を予防することにもつながると言えますね。 糖尿病の予防策の主なものは、健康的な食事、適度な運動などです。こういったことは、テレビや書籍で散々言われていることなので「またそれか」と思う人もいるかもしれませんね。 大切なのは、血糖値のコントロール。そのため”ほどほどの糖質”を摂取し、”ほどほどの運動”で糖質をエネルギーとして使うのが、無理なくできる糖尿病予防です。 具体的には、食事は一汁三菜の和食が良いとされています。ご飯にメインのおかず、小鉢と汁物をつけた定食メニューが”ほどほどの糖質”を摂れるメニューです。加えて週2~3回程度のウォーキングをすると、”ほどほどの運動”ができますよ。 「そんなことは耳タコだよ」と思わず、今からできる対策をしていきましょう。

2022/01/17

#最新研究 #認知症予防

歯の残り本数が認知症に関係?よく食べ、よく話して元気な老後を

東北大学の研究グループが、認知症発症と残っている歯の本数が、普段の交流人数と野菜や果物の摂取量に関連するという研究を発表しました。 以前から、栄養状況・社会的交流と認知症の発症に関連があるという研究はありましたが、今回の研究では、どういった要因が栄養状況・社会的交流と認知症の発症を関連づけているのかを調査しました。 特に、男性は友人との交流人数が歯の残存本数と認知症発症に大きく影響し、女性は野菜・果物の摂取が影響が大きいという結果になりました。 口の健康が認知症の発症に影響 研究グループは、平均年齢が男性73.1歳、女性73.2歳の3万5744名を対象に歯の本数と認知症の発症の関係を検証。その結果、歯を失うことで認知症を発症しやすくなることがわかりました。 歯の本数と認知症の関係を結びつける要因の中でも、男性は友人・知人との交流人数、女性は野菜や果物を食べることが大きく影響していたそうです。 できるだけ歯を残して楽しく豊かな老後を 普段、私たちは何気なく話をしたり食事をしたりしていますよね。その当たり前のことが、認知症に関係しているとは驚きです。 研究グループは「歯を残すことは、家族・友人との関係を維持することにつながる。良好な栄養状態を通じて、認知症予防に良い影響を与えている可能性がある」としています。”自分の口から食べる”、”楽しくおしゃべりをする”といった、当たり前に私たちがしていることが認知症予防になるんですね。 逆に言えば、歯が少なくなって食事ができなくなったり、人と話をしないことで一気に認知症が進んでしまう可能性も…。そうならないように口腔ケアをしっかりおこなうことが、毎日できる認知症対策になりそうです。 楽しい時間を過ごすためにも、認知症を防ぐためにも、食べること・話すことを大切にしていきましょう。

2022/01/14

#最新研究 #認知症予防

カレーで認知症予防⁉おいしい習慣で認知症を防ぐ

ハウス食品グループが「カレーを頻繁に食べる人はそうでない人よりも、認知機能が維持されていた」という研究結果を発表。カレーに含まれるスパイスの抗酸化作用が、認知機能に良い影響を与えているのではないかとのことです。 カレーをよく食べる人ほど認知機能を維持 ハウス食品グループは、これまでにもPM2.5による炎症の抑制や動脈硬化の予防などカレーの健康効果について研究してきました。 今回の研究では、50歳以上の中高年を対象にカレーの食事頻度が認知機能にどのような影響を与えるかを検証。性別・年齢・BMI(肥満度を表す指標)・職業という要素も考慮し、カレーの食事頻度が認知機能にどう影響を与えるかを調査しています。 その結果、長期的にカレーを頻繁に食べている人ほど、認知機能が良好に保たれていることがわかりました。 具体的には、カレーを食べる頻度が「月1回未満」「月1回」「月2〜3回」「月4回(週1回)以上」の人を比較。月4回以上食べる人が、最も認知機能の低下のリスクが少ないという結果に。週に1回以上カレーを食べる習慣がある人は、認知機能が落ちにくい傾向があるようです。 カレーを食べて認知症予防? ハウス食品グループは、カレーと認知機能の関係についてさらに詳細に研究する予定としています。しかし今回の研究結果は、カレーが認知機能の維持や向上にも効果があると言っても良いのではないでしょうか。 スパイスは古来から薬として使われてきたもののため、身体に良いことは有名ですね。それが認知機能に関係しているのが驚きです。認知機能を維持することは認知症の予防にもつながるので、カレーを定期的に食べることで認知症対策ができるかもしれません。 とはいえ、カレーが健康に良いと言っても、脂っこさやカロリーの高さが気になる人もいるのではないでしょうか。その原因はカレーの油分の多さ。市販のカレールーを使うと油分が多くなるため、口当たりが重くなったり、カロリーが高いカレーになってしまいます。 そのためスパイスから作る「スパイスカレー」を試してみるのも良いかもしれません。スパイスから作るというと敷居が高く感じられるかもしれませんが、スーパーで意外と手軽にスパイスが手に入りますし、フライパンひとつで作れますよ。 日本の国民食とも言われるカレーを習慣にして、無理なく認知症予防、というのもいいかもしれませんね。

2022/01/13

#最新テクノロジー #最新研究 #認知症予防

少しの血液で認知症がわかる⁉短時間・低価格な検査が来年に実用化か

1月5日、検査機器メーカー「シスメックス」が、微量の血液でアルツハイマー型認知症の兆候を発見する検査薬を開発。製造販売の承認申請をおこないました。 アルツハイマー型認知症は、アミロイドβ(ベータ)という特殊なタンパク質が脳に異常に蓄積することが原因。今回の検査薬は、このアミロイドβの蓄積量を20分程度で測定するので、認知症の兆候をすぐに見つけられるとのこと。販売は2023年前半を目指しているそうです。 微量の血液で認知症の兆候を発見 アルツハイマー型認知症は、アミロイドβという特殊なタンパク質が、脳内に異常な塊を作ってしまうことが発症の原因。そのタンパク質が脳細胞にダメージを与えるため、脳が委縮して機能が低下してしまいます。 これまでの認知症の診断方法は、問診やテスト、MRIでの検査が主流。しかしこれらの方法では、すでに症状が出ていたり認知症がある程度進んでいる状況でないと発見できません。診断を受ける側の精神的ハードルも高いため、認知症の早期発見が難しいのが現状です。 しかし、アミロイドβ蓄積量を検知する技術が向上し、今回の検査薬では微量の血液だけで認知症の兆候を発見。加えて検査時間は20分以内、検査料金も1回あたり数千円程度に抑えられるかもしれないとのことです。 認知症検査が人間ドックに…? これまでは「親の様子がおかしいと思って病院に行ったら、認知症と診断された」というケースが多く、症状が進行してから発覚することも珍しくなかった認知症。しかし、低価格・短時間で検査ができるとなれば、「変だな」と思う前に「検査してみよう」という気になりますよね。 この検査薬が実用化したら、もしかしたら、がん検診などのように人間ドックのオプションで選択できるようになるかも。いつまでも頭も身体も元気で過ごしたい私たちにとって、事前の認知症健診という選択肢が増えるのはうれしいことですね。

2022/01/12

#ALS #最新研究 #認知症の薬

ALSの新薬開発に大きな前進。根本治療に希望の光が

2021年12月24日、山形大学らの研究グループが、難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)の治療薬候補を新たに見つけたことを発表。アルツハイマー型認知症の治療薬として開発中の薬が、ALS発症の原因となるタンパク質が異常な塊を形成する作用(異常凝集)を抑える効果が確認されたとのことです。 この薬は5~6年後の実用化を目指しているそう。実用化することで、ALSの根本的な治療ができるようになる可能性があります。 徐々に全身を蝕んでいくALS ALSを発症すると少しずつ身体を動かせなくなっていきます。脳や脊髄などにある運動神経にタンパク質が異常な塊を作ることで神経が損傷もしくは死滅するため、筋肉への指令伝達ができなくなるのです。 個人差はありますが、手足が動かせなくなることから始まり、ろれつが回らなくなる、呼吸ができなくなるなど、次第に病状が全身に進行していくことが特徴です。 症状が進行していくと、車椅子や人工呼吸器を使用する必要が出てくるため自立した生活は難しくなり、生活の質が落ちることも多くあります。しかし、現状では進行を遅らせる治療法はあるものの、根本的な治療法の発見には至っていません。 認知症薬がALSの治療に有効となる可能性 そういった状況を打破する可能性があるのが、今回の山形大学と国立病院機構山形病院の共同研究。研究グループが治療薬候補として挙げたのは、京都市の創薬ベンチャー企業「グリーン・テック」が開発中の「GT863」という薬です。 GT863は、もともとアルツハイマー型認知症の治療薬として開発されていたもの。アルツハイマー型認知症もタンパク質の異常凝集が原因で、脳神経を損傷することが原因とされている病気です。そのため研究グループはALSにも有効と考え、研究を進めていました。 研究グループはALSを発症するよう遺伝子操作したマウスの一部にGT863を投与し、投与したマウスと投与していないマウスを比較しました。投与したマウスの脳では、異常凝集するタンパク質の形成が投与していないマウスの半分程まで減り、死滅した神経は2割程度に抑えられていました。 GT863は2024年にALS患者への臨床試験に入る予定で、2027~2028年の実用化を目指すとのことです。 ALSの根本的治療に大きく前進 これまでALSの治療には、薬物療法やリハビリテーションなどがおこなわれてきました。しかしこれらは、ALSの進行を止めたり症状を完全になくす治療ではなく、あくまで症状の進行を緩和する治療法でした。一方で今回発表された治療薬は、ALSの進行を止める可能性を持っています。 まだ実用化には時間がかかるものの、ALSで苦しんでいる方やその家族にとって、とても良いニュースと言えるのではないでしょうか。

2022/01/07

#最新研究 #認知症予防

最新の研究で明らかに。コーヒーと紅茶が認知症を予防する⁉

覚醒効果やリラックス効果など、いくつもの健康効果で知られているコーヒーと紅茶。それらを1日2杯から3杯飲む人は、そうでない人と比べて認知症や脳卒中、脳血管性認知症になるリスクが低いという研究論文が発表されました。 コーヒーや紅茶を生活に取り入れることで認知症予防ができるなら、手軽にできるのでうれしいですね。 毎日のコーヒーと紅茶が認知症予防に効果あり⁉ 2021年11月16日に週刊医学誌「PLOS Medicine」に掲載された研究論文には、コーヒーと紅茶の組み合わせが認知症や脳卒中の予防に効果があることを示唆されています。 この研究で対象となったのは、イギリスの健康情報データバンク(UKバイオバンク)の登録者。すでに脳卒中や認知症を発症している人を除いた50~74歳で、対象者数は36万人以上にも及びます。 具体的には、毎日コーヒーを2~3杯飲む人、紅茶を3~5杯飲む人、もしくはコーヒーと紅茶を合わせて4~6杯飲む人と、そうでない人の認知症や脳卒中になる割合を14年に渡って比較。結果、コーヒーと紅茶を合わせて4~6杯飲む人が、飲まない人と比べて脳卒中のリスクは28%、認知症のリスクは32%低くなりました。 コーヒーと紅茶には、抗酸化作用で知られるポリフェノールが含まれています。ぶどうや赤ワインなどにも含まれ、血液をサラサラにしたり、高血圧などにも効果があるとされている成分です。このポリフェノールの抗酸化作用が脳の老化防止の役割を果たしている可能性があります。 コーヒーや紅茶で無理なく認知症対策を 研究論文でも、コーヒーや紅茶を飲むことと脳卒中や認知症のリスクに因果関係があると断言はしていません。そのためコーヒーや紅茶を大量に飲めば、脳卒中や認知症を必ず防げる訳ではない点に要注意です。 また、コーヒーや紅茶に含まれるカフェインには覚醒作用があるので、飲みすぎて寝つけなくなる場合もあります。自分の身体に無理がない量で、コーヒーや紅茶を飲む習慣を付けてみてはいかがでしょうか?

2022/01/06

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介護付き有料老人ホームとは│提供されるサービス・費用・入居条件などを解説

介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが24時間常駐している介護施設。介護サービスや身の回りの世話を受けられます。 この記事では、介護付き有料老人ホームの種類及び入居のための条件や必要な費用、サービス内容などを詳しく説明しています。 https://youtu.be/oK_me_rA0MY 介護付き有料老人ホームの特徴 介護付き有料老人ホームとは、有料老人ホームのうち、都道府県または市町村から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。24時間介護スタッフが常駐し、介護や生活支援などは施設の職員により提供されます。 主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。 看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。 全体の概要をまとめるとこのようになります。 費用相場 入居時費用 0~数千万円 月額利用料 15~30万円 入居条件 要介護度 自立~要介護5※1 認知症 対応可 看取り 対応可 入居のしやすさ ◯ ※施設の種類によって異なります。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。 介護付き有料老人ホームの種類と入居基準 介護付き有料老人ホームには「介護専用型」「混合型」「健康型」の3種類があり、それぞれ入居条件が異なります。 介護度 ...

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グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設です。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説します。また、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/EofVO7MRRDM この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活をおくります。 「ユニット」といわれる少人数のグループで生活し、入居者はそれぞれ家事などの役割分担をします。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など入居者の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を現実化させること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事を行うことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則1施設につき原則2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 認知症の方にとって新しく出会う人、新しく覚えることが難しいので、入居者やスタッフの入れ替わりが頻繁にある施設では認知症の高齢者は心が落ち着かず、ストレスを感じ生活しづらくなってしまいます。その結果、認知症症状を悪化させるだけでなく、共同生活を送る上でトラブルを起こすきっかけとなります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、より家庭にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームに入居できるのは医師から「認知症」と診断を受けている方で、一定の条件にあてはまる方に限ります。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている方 医師から認知症の診断を受けている方 心身とも集団生活を送ることに支障のない方 グループホームと同一の市町村に住民票がある方 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 また、生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームで受けられるサービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ 認知症を発症すると何もできなくなってしまうわけではなく、日常生活を送るだけなら問題がないことも多いです。 グループホームには認知症ケア専門スタッフが常駐しています。認知症進行を遅らせる目的で、入居者が専門スタッフの支援を受けながら入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこないます。 食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで、そして洗濯をして干すといった作業や掃除も、スタッフの介助を受けながら日常生活を送ります。 グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては、付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア 施設内レクリエーションやリハビリのほかに、地域の方との交流を図るための活動の一環として地域のお祭りに参加や協力をしたり、地域の人と一緒に公園掃除などの活動を行う施設も増えてきました。 グループホームとして積み上げてきた認知症ケアの経験という強みを活かし、地域に向けた情報発信などのさまざまな活動が広がっています。 地域の方と交流する「認知症サロン」などを開催して施設外に居場所を作ったり、啓発活動として認知症サポーター養成講座を開いたりするなど、地域の人々との交流に重きを置くところが増えています。 顔の見える関係づくりをすることで地域の人に認知症について理解を深めてもらったり、在宅介護の認知症高齢者への相談支援につなげたり。 こうした活動は認知症ケアの拠点であるグループホームの社会的な価値の向上や、人とのつながりを通じて入所者の暮らしを豊かにする効果が期待できます。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、施設に認知症高齢者専門スタッフは常駐していますが、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

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