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#認知症予防

#新しい介護の形 #認知症予防

日本初の介護と美容の専門学校!メイクに認知症進行を抑える力が?

東京都渋谷区に、”介護と美容の専門学校”があります。 その名も「介護美容研究所」。高齢者向けのメイクの方法を学ぶと同時に、介護の勉強もおこないます。 今回、その専門学校の修了生が現場実習で得たノウハウをプレゼンするイベントをおこなうそうです。 高齢者にこそメイクが必要 「メイクセラピー」という言葉があります。これは、化粧療法とも呼ばれる、介護と美容を組み合わせたケアの方法です。 高齢になったり介護施設に入ったりすると、若い頃は日常的にしていた人でもメイクをやめてしまいがち。「手が動かなくて化粧ができない」「認知症が進んで道具が使えなくなった」ということが理由にあるのかもしれません。 こうした状況を受けてミライプロジェクト社は、日本初の介護美容の専門スクール「介護美容研究所」を設立しました。 この学校で学べるのは、高齢者に対する総合的な美容スキル。メイクをするだけではなく、褥そう(床ずれ)周りのケア、巻き爪の処置、認知症ケアといった高齢者向けサービスならではの知識も取得できるそうです。 加えて、美容師・理容師の資格を持っている人向けに「訪問美容コース」も開設しています。 このコースでは、足腰が悪くて美容室に行けない高齢者が増えていることを受けて、自ら美容師が訪問してサービスを提供するためのノウハウを伝授。移動式シャンプー台の利用法や寝たきりの高齢者へのカット方法などを学べます。 ちなみにメイクセラピーには、認知症の症状の進行を抑える効果があることがわかっています。 とある老人ホームで、2週間に1回、3ヵ月間にわたってメイクセラピーを実施したところ、認知症進行を抑制されたという研究もあるそうです。 メイクセラピーで前向きに 昔は何気なくできていたことも、年を重ねるとできなくなることが増えますよね。 例えば、「化粧品のフタを開ける」「複数の化粧品から使いたいものを選び出す」「顔の細かい部分に化粧品を塗る」など、加齢によってできなくなることは、化粧をすることだけでもたくさんあります。 こうした「できない」が重なって、化粧をやめてしまう人もいるかもしれません。しかし、見た目に気を使わなくなることで、気持ちが落ち込んでしまう人もいるそうです。 しかし、自分ではできないけれど誰かにしてもらえればうれしいもの。研究で化粧をするだけで前向きな気持ちになることもわかっています。 何歳になってもおしゃれは楽しいですよね。メイクを楽しむことで、心も身体も元気になれそうです。

2022/03/11

#介護予防 #認知症予防

犬や猫を飼うことが認知症予防に⁉ペットを飼うと運動量が増える傾向に

「アニマルセラピー」という言葉があるように、動物とふれあうことでストレスの軽減などの効果があることは有名ですよね。 そのなかでも認知症の症状の緩和が注目されており、介護施設に動物と一緒に訪問するボランティア団体があったり、施設で犬を飼っているところもあるほどです。 動物とふれあうことの効果は海外でも研究されており、アメリカのミシガン大学では、「ペットを飼うことで認知機能の低下を抑える可能性がある」という研究結果が発表されました。 ペットを飼うことが認知症予防に? アメリカのミシガン大学医療センターの研究グループは、「ペットを飼うことが認知機能の低下を抑制する可能性がある」ことを明らかにしました。 この調査は、アメリカの保険加入者を対象にした研究データをもとに実施。対象者は、研究開始時に認知機能の低下がなかった平均65歳の約1400人です。 また、対象者の約50%はペットを飼っており、そのうち約30%は5年以上ペットを飼っていました。 研究グループは、彼らの認知機能テストの結果とペットを飼っている年数を比較することで、認知機能の低下とペットの飼育歴の関連を調べたそうです。 その結果、2010~2016年の6年間での認知症スコアの低下速度は、ペットを飼っている人の方が遅いという結果に。特にペットを5年以上飼っている人と飼っていない人の差が、最も大きかったとのことです。 さらに、認知機能の低下スピードの減少は「黒人」「大学教育を受けている」「男性」という条件の人に顕著でした。 この結果に対して、研究グループは「ストレスは認知機能に悪影響を与える可能性がある。ペットを飼うことでストレスが緩和されたのではないか」「ペットを飼う人は身体活動が増えて、認知機能低下の抑制に影響したことも考えられる」と述べています。 ペットの世話が生きがいになっている? 今回の研究で、ペットを飼うことで認知症の予防ができる可能性が見えてきました。 もしかしたら、動物を飼うことで「この子の世話をしなきゃいけない」という気持ちが認知機能の低下を遅らせるのかもしれません。 というのも、認知症の進行予防法のひとつに「やりがい、生きがいを感じる生活をおくる」というものがあります。認知症の人が何か役割を受け持つことで、生きがいを感じて症状の進行を遅らせるというケアです。 それと同じように「ペットの世話をする」という生きがいを持って暮らすことで、認知機能の低下を抑制した可能性も考えられます。 だからといって、軽率にペットを飼うのは要注意。特に高齢者の場合は急な入院などのリスクもあります。そのため、「万一のときに誰が世話をするのか」「ペットの引き取り手はいるか」を確認してから動物を迎えるようにしましょう。 また、現在ペットを飼っていて、老人ホームの入居を検討している人はペットと一緒に入居できる介護施設も良いかもしれません。 ペットと一緒に入れる老人ホームについては、以下のページで注意点などを紹介しています。参考にしてみてくださいね。 https://e-nursingcare.com/guide/kinds/pets-together/

2022/03/10

#最新テクノロジー #認知症予防

AIで認知症を発見!音声データだけで簡単に認知機能の低下がわかる⁉

認知症に関する研究が世界中でおこなわれており、そのなかでも早い段階で認知症の予兆を発見して予防する研究が多く実施されています。 そういった研究のひとつに、AI(人工知能)を利用した認知症診断システムがあります。 今月8日、SMK社と国立循環器病研究センターなどが、日本語音声による認知症診断システムの共同開発を開始することを発表しました。 これは30秒程度の日本語音声をAIが分析することで、認知機能の低下を診断できるというもの。2023年度にサービス化を予定しているそうです。 音声データだけで認知症の前兆を発見 今月8日に発表されたのは、認知機能の低下を音声データのみで診断できるAIシステムの開発についてです。 このシステムの開発に携わるのは、海外に多数の拠点を展開する部品メーカーSMK社と大阪府吹田市の国立循環器病研究センター、音声分析システムを開発しているアメリカのCanary Speech社です。 今回、開発が開始されるAIシステムは、30秒ほどの自由な文章の日本語音声データをAIが分析することで、認知機能の低下を診断するもの。診療時のサポートや人間ドック、認知症保険加入時の診断などで利用されることを想定しているそうです。 このAIシステムを開発するためには、事前に認知機能が低下した人の音声データと認知機能テストの結果をAIに学習させる必要があります。 そのため、宮崎県延岡市がおこなった認知機能チェックの電話データや認知機能障がいの疑いがある国立循環器病研究センターの患者の音声データをAIに学習させているそうです。 手軽な検査で負担が減少 現在の認知症検査には、医師や患者双方の負担が大きいという課題があるそうです。 例えば、高額な精密検査や脳機能のテストに加えて、専門的な知識を持った医師の診察が必要です。しかし、これには時間やお金がかかるため、医師の負担はもちろん、患者の精神的・身体的な負担が大きいのです。 そのため認知症を発症する前の段階で、前兆を簡単に発見できるような自動判断ツールが求められているそうです。 このシステムでは会話のデータをAIに聞かせるだけで、簡易的に認知症の前兆を発見できます。そのため「認知症検査」と聞くと抵抗のある人も、健診やいつもの通院のついでに認知症チェックができれば、抵抗感が少なくなるのではないでしょうか。 認知機能の低下は誰もが避けて通れない問題ですが、早期発見が可能なのであればそれ以上の進行や認知症の発症を防ぎたいですよね。

2022/03/09

#フレイル予防 #介護予防 #認知症予防

高齢者向け脳トレDVD「リバイバルダンス」。脳科学・医学の知見が集約

新型コロナウイルスの拡大により、外出することが少なくなって運動不足を感じるが増えているようです。 また、年を重ねるごとに身体や脳の衰えも感じている人もいることでしょう。 そうした問題を改善しようと制作されたのが、ダンスボーカルグループのTRFのDVD「リバイバルダンス」。認知症などの専門家とTRFが監修した筋トレと脳トレを同時にできるダンスプログラムです。 誰でも踊れるダンスプログラム 今月7日のDVD制作発表会に登場したのは、ダンスボーカルグループのTRFのメンバー。高齢者向け筋トレ・脳トレができるDVD「リバイバルダンス」の紹介をしました。 このDVDは、歩行能力アップを目指す「運動編」と認知機能の改善を目指す「脳活性編」の2枚に分かれています。楽しく踊るダンスパートの他にも、身体をほぐすウォーミングアップやダンスを覚えるレッスンパートがあるので、無理なく誰でも踊れる構成になっています。 また、イスに座ったままできるような振付もあるので、「立ち続けるのは辛い」という人や、膝の負担が心配な人も安全におこなえるそうです。 そしてこのDVDの特徴のひとつに”懐メロ”を採用していることがあります。美空ひばり「川の流れのように」、郷 ひろみ「お嫁サンバ」など往年のヒット曲にあわせて楽しみながら踊れるプログラムになっています。 ちなみに、このダンスプログラムの効果を、東京大学などのグループが調査したそうです。 「リバイバルダンス」をするグループ、ウォーキングをするグループ、何もしないグループに分けて、4週間後に運動機能・認知機能・可動域(関節の曲がりやすさ)を測定しました。 すると、どの項目でもこのダンスをおこなったグループの数値が良いという結果に。このダンスが身体機能と認知機能を向上する効果があることがわかったそうです。 ダンスが脳トレに?意外な効果 ダンスをすることで、身体の動きや体力は向上しそうなイメージがありますが、認知機能も改善するのは意外ですよね。 このダンスの開発に携わった認知症の専門家によると、有酸素運動をしながら他のことをおこなう「デュアルタスク・トレーニング」が脳には良いとのこと。脳の複数の領域を同時に使うことで、さまざまな認知機能の改善ができるのだそうです。 また、このプログラムは自宅でできるのがうれしいポイント。コロナ禍なので「外に出る機会をなるべく減らしたい」という人も外出しなくてすむのが良いですよね。 何かきっかけがないと脳トレ・筋トレを始めるのは難しいもの。こういったダンスをしながら、身体を動かすのも良いかもしれませんね。

2022/03/08

#最新研究 #認知症の薬 #認知症予防

「光触媒」が認知症薬に!降圧剤のように”安価な錠剤”の認知症薬が誕生?

日本の高齢化に伴って増加している認知症患者。そのなかの約7割を占めているのがアルツハイマー型認知症です。 そのため、世界中でアルツハイマー型認知症の治療法や予防法が研究されています。 そのなかのひとつに、東京大学の「光触媒」を使った研究があります。この研究では、光触媒によって認知症の原因物質の無毒化に成功しています。 この治療法が確立すれば、50代や60代の比較的若いときから認知症の予防ができるようになるとしています。 意外な「光触媒」がカギ 東京大学の研究チームが、光触媒を使ったアルツハイマー型認知症の治療薬の開発をおこなっています。 そもそもアルツハイマー型認知症は、脳内にアミロイドβというタンパク質が塊となって神経細胞を傷つけるために起こる病気。もともと身体には、アミロイドβを分解する免疫細胞が備わっていますが、加齢によって機能しなくなり脳にアミロイドβが蓄積してしまうそうです。 また、光触媒とは光によって活性化して他の物質の化学反応を促す性質のある物質のこと。身近なものでは「抗菌ガラス」などにも使われている物質です。 この光触媒を使って、研究チームはアミロイドβが塊になるのを防ぐ方法を考案。実験は成功し、アミロイドβが減少していることが確認できました。 同時に、アミロイドβの毒性がなくなっていることや、免疫細胞がアミロイドβの分解を再開していることもわかりました。 安くて飲みやすい認知症予防薬が誕生? 先日、アメリカで「アデュカヌマブ」という認知症薬の販売が開始されました。しかし、年間630万円もの薬代がかかり、問題となっていました。 アデュカヌマブについては、こちらの記事で記載しています。 https://e-nursingcare.com/guide/news/news-3346/ 対して今回の薬は、特殊な設備を使わずに生産されてコストを抑えられるため、低価格で販売できる見込みだそう。ゆくゆくは、多くの人が服薬している降圧剤と同じくらいの値段で利用できるとのことです。 さらに、薬を錠剤化できるのも特徴。注射ではなく錠剤であれば、手軽に服薬できるので便利ですよね。 こうした「薬代が安い」「服薬しやすい」という理由から、この開発が成功すれば認知症の症状が出る前の予防が気軽にできるようになるかもしれません。 早いうちからの予防となると、長期間にわたって治療を受ける可能性があります。それを低価格で実現できるのであればかなり期待できる薬ですね。

2022/03/03

#最新研究 #認知症予防

認知症の原因物質を排出する仕組みを発見!発症をコントロールする時代に?

国内に600万人以上いるとされている認知症患者。それだけ大勢の人が発症している病気にも関わらず、まだ根本的な治療法の確立には至っていません。 そんな状況のなか、先月26日に東京大学の研究チームが発表したのは、その認知症の原因物質が脳から排出されるメカニズムについてです。 認知症は、神経細胞を傷つけるタンパク質が脳内で過剰に溜まることで起こるとされており、その原因物質の蓄積を防止する方法を発見したとのことです。 原因物質を排出する機能を発見 先月26日、東京大学が発表したのは「認知症の原因物質が脳から排出されるメカニズム」についてです。 認知症のメカニズムは、脳内に「タウ」というタンパク質が異常に溜まり、脳の神経細胞が死んでしまうことで発症するとされています。そのため、タウの蓄積を防ぐと認知症を予防できると考えられています。 また、以前からの研究で、脳内の老廃物を脳外に排出するリンパがあることがわかっています。そこで、研究チームはその仕組みがタウも脳外に排出していると予測し、マウス実験をおこないました。 実験ではマウスの脳のリンパを滞らせて、脳内のタウの量と神経細胞の状態を調査。加えて脳の委縮度も確認しました。 その結果、マウスの脳内ではタウを排出する機能が低下。タウの量も増加しており、神経細胞の壊死も増えていることがわかりました。さらに、脳の萎縮も進行していたとのことです。 この研究によって、タウを排出する機能を高めれば脳の神経細胞の死を防止し、認知症を予防できる可能性が発見されました。 認知症は”コントロールするもの”へ? 今回の東京大学の研究によって、新たなアプローチでの認知症治療が開発されるかもしれません。 というのも、これまでに「タウの蓄積を防止して神経細胞の壊死を抑制する」タイプの認知症治療法は開発されていないためです。 そのため、今回の研究を生かした方法が実用化されれば、いわゆる「認知症予備軍」の人の予防法になるかもしれませんね。 ただ、認知症の発症前に手を打たないと意味がありません。もしかしたら、発症の以前からタウの蓄積状況を把握しつつ、発症をコントロールするようになる可能性もあります。 将来的には、認知症の発症をコントロールできる仕組みができるかもしれませんね。

2022/03/02

#フレイル予防 #地域の取り組み #認知症予防

ワクチンの待ち時間で脳トレ!コロナ禍で衰える脳をきたえるのは地元愛?

新型コロナウイルスの感染拡大によって、外出自粛を余儀なくされて自宅にいる時間が長くなっている人も多いでしょう。もしかしたら、人との交流が減って「なんだか気力がわかない」という人もいるかもしれません。 特に高齢者にとって、気持ちが落ち込むのは要注意。なぜなら、そのまま活動量が減って身体機能が落ち、そのまま要介護状態に…ということもありえるからです。 そこで埼玉県吉川市では、オリジナルの「脳トレドリル」を作成。迷路になった吉川市が表紙を飾り、表紙から脳トレをスタートできる本格派です。 地元ネタ満載の脳トレドリル 今月10日から吉川市のワクチン接種会場では、市の長寿支援課が中心となって作成した脳トレドリルの配布をおこなっています。 これは、コロナ禍による外出自粛で交流が減り、脳への刺激も少なくなっている高齢者に楽しんで脳トレをしてもらおうと作成されたものです。 中身はクイズやクロスワードパズル、間違い探しなど。地元の祭りや農産物、歴代首相が食べた名物料理など、地域の知識も深められる内容になっています。 また、表紙には吉川市が迷路化したイラストを掲載。作成したのは、市内に住む吉川めいろさん。単行本「めいろどうぶつえん」では子ども向けの迷路イラストを作成しており、多数の「迷路イラスト」を作っています。 普段は企業とのコラボレーション迷路や、葛飾北斎の「富嶽三十六景」を迷路化したりと、かなり難易度の高く細かい迷路を制作しているめいろさん。しかし、今回は市から「高齢者でも取り組みやすい難易度で」と注文されていたそうで、初めての人でも取り組みやすい難易度に仕上げています。 吉川市では、この脳トレドリルの定期発行を検討しているそうです。 長い待ち時間で脳トレを 今回、吉川市はワクチン接種から配布を始め、今後は介護事業所や公共施設などの高齢者が利用する施設で配布する予定だそうです。 ワクチン接種会場では接種後に待機時間が設けられていますし、市役所などで手続きをするときは何かと待ち時間が長くなりがち。そういうときに、ちょっと集中できるものがあると暇つぶしに良いかもしれませんね。 また、このドリルが定期的に発行されるようになったら、コロナ禍の楽しみのひとつになるかも。地元を題材にしたクイズも掲載されているので、持ち帰って孫と一緒に取り組めば子どもたちが地域のことを学ぶきっかけにもなるでしょう。 もしかしたら、このドリルは脳トレだけではなく、地元の人も知らなかった地元のことをPRするツールにもなるかもしれませんね。

2022/03/01

#最新研究 #認知症予防

アルツハイマー病になりやすい遺伝子を発見⁉高精度の発症予測も開発

もしかしたら、認知症のリスクを若いときから把握できるようになるかもしれません。 今月18日に京都大学の研究グループが「アルツハイマー型認知症になりやすい遺伝子の特徴を発見した」と発表しました。 今回の研究結果が、将来的にはアルツハイマー型認知症の発症予測の仕組みや新しい治療法の開発につながるとしています。 原因物質に関係する遺伝子を発見 京都大学が「iPS細胞を利用して、アルツハイマー型認知症のリスクとなる遺伝子を発見した」と発表しました。 アルツハイマー型認知症は、認知症の約7割を占める病気。脳に特定のタンパク質が溜まって塊となり、神経細胞を傷つけることで発症するとされていますが、詳しい原因などはわかっていません。 そのアルツハイマー型認知症のなかでもこの研究の対象となったのは、家族にアルツハイマー型認知症の病歴のない「孤発性」のケース。アルツハイマー型認知症の人の9割以上が当てはまります。 この研究では、まず102人のアルツハイマー型認知症の人の血液細胞からiPS細胞を作成。それを脳の神経細胞に成長させて病気を再現し、タンパク質の状態や遺伝子の働きなどを解析しました。 その結果、原因のタンパク質に関係するとみられる24の遺伝子を特定。そのうち8の遺伝子はそのタンパク質の量の調節に関わることもわかりました。 さらに遺伝子情報をAI(人工知能)で分析して、タンパク質が脳内で蓄積されるのを予測するモデルも作成したそうです。 研究グループは「遺伝子の特徴を詳しく調べることで、将来的には発症する前に診断や治療ができる可能性がある」としています。 「若いころから認知症予防」が当たり前に? 今回の京都大学の研究で、認知症研究は大きく進むかもしれません。 もしかしたら、血液検査で若いときから認知症リスクを把握するシステムが開発されることも考えられますよね。 現在の認知症検査の多くは、症状が出ていたり脳内にタンパク質が蓄積した状態になってから発見するものです。 しかし今回の研究データを活用すれば、30~40代やもっと若い年代でも認知症リスクを把握できるような検査が開発される可能性もあります。 将来的には認知症予測が一般的になって、発症前から予防するのが当たり前になる時代が来るのかもしれませんね。

2022/03/01

#認知症予防 #認知症対策

認知症の高齢者がアートの旅へ。うつの改善や記憶力の向上効果も

今月14日、横須賀市の横須賀美術館で、認知症の高齢者とその家族が絵画を鑑賞するプログラムが開催されました。 講師の問いかけに高齢者が思ったまま自由に発言しながら、3つの作品を丁寧に鑑賞。絵画を鑑賞することで、認知症の人のコミュニケーション能力などが高まる効果があるそうです。 芸術の旅に飛び立つ 今月14日、横須賀美術館でおこなわれたのは「アートリップ」という対話型の絵画鑑賞プログラム。感じたことを自由に話しながら、認知症の高齢者やその家族が一緒に絵画を楽しむものです。 このアートリップという言葉は「アート(芸術)」と「トリップ(旅)」を組み合わせた造語。進行役のアートコンダクターの質問に答えながら鑑賞することで、アートを通して時空の旅に出てほしいという思いが込められています。 この日は3作品を鑑賞。国吉康雄の「毛皮の女」の絵に対して、アートコンダクターの「この女性は何していると思いますか」という質問をすると「誰かを待っているみたい」「悩んでいるのかな」など、参加者から次々と言葉が出てきます。 アートリップに参加すると、普段は無口な人が活発に発言するようになったり昔の記憶がよみがえったりすることがあるそう。「昔の母の顔になった」と認知症の親と一緒に参加した家族が言ったこともあるとのことです。 また、アートリップの効果は臨床的にも証明されています。軽度認知症で鬱症状のあった人が、このプログラムを受けることで積極的になったり、単語記憶力が改善したりとさまざまな効果があったそうです。 認知症だからこそ感じられることがある? 絵画と認知症の人との組み合わせは、意外に感じられますよね。 しかし、このアートリップを開催している「一般社団法人アーツアライブ」代表の林さんによると、「感情に働きかけるアートは認知症と親和性が高い」そうです。 認知症でない人は周りの様子を伺って発言してしまいがちですが、認知症の人はそういったこともなく自由に発言する人が多いんだそう。認知症になることによって、固定概念がなくなってむしろ感覚が研ぎ澄まされるのかもしれませんね。 感染対策をしながら全国の美術館でアートリップが開催されているようです。試しに体験してみると新しい発見があるかもしれませんよ。

2022/02/25

#フレイル予防 #介護予防 #糖尿病予防 #認知症予防

血糖値・中性脂肪・コレステロールが下がる⁉「エキセントリック体操」とは

コロナ禍で自宅にいる時間が増えて、運動不足を感じている人もいるかもしれません。しかし、運動のために習い事を始めたり近所を散歩したり、まとまった時間を取るのも大変ですよね。 そこで取り入れやすい運動が「エキセントリック体操」。ゆっくりした動きでおこなうので、身体的な苦しさが少ないのが特徴です。 そのため、体力に自信のない人や、運動が苦手な人もおこないやすい運動。さらに「血糖値や中性脂肪の低下する効果がある」という研究結果もあります。 血糖値の低下や認知機能アップも? 今月18日に『ゆ~っくり座って健康に!60歳からはじめるエキセントリック体操』が発売されました。 このエキセントリック体操の特徴は、一般的な筋肉トレーニングよりも少ない負担で、安全に筋肉をきたえられること。この体操では、おもりを持って無理にトレーニングをしたり、激しく身体を動かして息が切れるということはありません。 エキセントリック体操の中心となっている「エキセントリック運動」とは、手に持ったダンベルを下ろす動きや、階段下りといった重りを下に移動させる動作のことを指します。この「重りを下ろす動き」を軸に、高齢者が継続しやすいトレーニングがこの本にまとめられているのです。 このエキセントリック体操を継続することで、さまざまな効果があるそうです。 例えば、筋力や筋持久力(筋肉の伸縮を続ける力)の向上、インスリン感受性が良くなって中性脂肪や総コレステロール値が下がる、脳が刺激されて認知機能が高まるなど、筋肉以外にも良い効果があります。 また、この本の中で紹介しているエキセントリック体操は、誰でもできる簡単なものばかりです。 例えば、太ももの前側とお尻のトレーニング「椅子座り」。これはイスの前に立ち、太ももとお尻に力を入れたままゆっくり5秒かけて座るトレーニングです。 お尻が座面に付くまでは力を抜いてはいけないので、何回もやっていると筋肉が疲れてだんだん力が入らなくなるのを感じられるでしょう。こうした簡単だけど”効く”トレーニングがまとめられています。 きつくないから継続しやすいトレーニング エキセントリック体操は、一般的なトレーニングのように重りを使ったり、身体を激しく動かしたりするきつい筋力トレーニングではありません。 また、1つの体操を1日5回~10回するだけで効果があるので、継続もしやすいのが特徴。できれば毎日することが推奨されています。 簡単ですが効果があるそうなので、こうした運動を少しずつしていけると良いですね。

2022/02/21

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介護付き有料老人ホームとは│提供されるサービス・費用・入居条件などを解説

介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが24時間常駐している介護施設。介護サービスや身の回りの世話を受けられます。 この記事では、介護付き有料老人ホームの種類及び入居のための条件や必要な費用、サービス内容などを詳しく説明しています。 https://youtu.be/oK_me_rA0MY 介護付き有料老人ホームの特徴 介護付き有料老人ホームとは、有料老人ホームのうち、都道府県または市町村から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。24時間介護スタッフが常駐し、介護や生活支援などは施設の職員により提供されます。 主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。 看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。 全体の概要をまとめるとこのようになります。 費用相場 入居時費用 0~数千万円 月額利用料 15~30万円 入居条件 要介護度 自立~要介護5※1 認知症 対応可 看取り 対応可 入居のしやすさ ◯ ※施設の種類によって異なります。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。 介護付き有料老人ホームの種類と入居基準 介護付き有料老人ホームには「介護専用型」「混合型」「健康型」の3種類があり、それぞれ入居条件が異なります。 介護度 ...

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グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設です。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説します。また、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/EofVO7MRRDM この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活をおくります。 「ユニット」といわれる少人数のグループで生活し、入居者はそれぞれ家事などの役割分担をします。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など入居者の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を現実化させること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事を行うことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則1施設につき原則2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 認知症の方にとって新しく出会う人、新しく覚えることが難しいので、入居者やスタッフの入れ替わりが頻繁にある施設では認知症の高齢者は心が落ち着かず、ストレスを感じ生活しづらくなってしまいます。その結果、認知症症状を悪化させるだけでなく、共同生活を送る上でトラブルを起こすきっかけとなります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、より家庭にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームに入居できるのは医師から「認知症」と診断を受けている方で、一定の条件にあてはまる方に限ります。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている方 医師から認知症の診断を受けている方 心身とも集団生活を送ることに支障のない方 グループホームと同一の市町村に住民票がある方 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 また、生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームで受けられるサービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ 認知症を発症すると何もできなくなってしまうわけではなく、日常生活を送るだけなら問題がないことも多いです。 グループホームには認知症ケア専門スタッフが常駐しています。認知症進行を遅らせる目的で、入居者が専門スタッフの支援を受けながら入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこないます。 食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで、そして洗濯をして干すといった作業や掃除も、スタッフの介助を受けながら日常生活を送ります。 グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては、付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア 施設内レクリエーションやリハビリのほかに、地域の方との交流を図るための活動の一環として地域のお祭りに参加や協力をしたり、地域の人と一緒に公園掃除などの活動を行う施設も増えてきました。 グループホームとして積み上げてきた認知症ケアの経験という強みを活かし、地域に向けた情報発信などのさまざまな活動が広がっています。 地域の方と交流する「認知症サロン」などを開催して施設外に居場所を作ったり、啓発活動として認知症サポーター養成講座を開いたりするなど、地域の人々との交流に重きを置くところが増えています。 顔の見える関係づくりをすることで地域の人に認知症について理解を深めてもらったり、在宅介護の認知症高齢者への相談支援につなげたり。 こうした活動は認知症ケアの拠点であるグループホームの社会的な価値の向上や、人とのつながりを通じて入所者の暮らしを豊かにする効果が期待できます。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、施設に認知症高齢者専門スタッフは常駐していますが、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

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【動画でわかる】有料老人ホームとは?費用やサービス内容、特養との違いは

介護施設を探している中で「老人ホームにはいろいろな種類があるんだ。何が違うんだろう?」と疑問を感じることがあるかもしれません。 そこで今回は、名前に「老人ホーム」とつく施設の中でも、「有料老人ホーム」を中心に紹介。よく似ている「特別養護老人ホーム」との違いも見ていきます。 「老人ホームの種類が多すぎて訳がわからない」と思ったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。 https://youtu.be/eMgjSeJPT8c 有料老人ホームの種類 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム この3種類の違いを以下にまとめています。 種類 介護付き有料老人ホーム ...

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