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高齢化社会の進展にともない、認知症の人の数も年々増加の一途をたどっています。そんな現代だからこそ必要なのが、地域社会全体で認知症の人を支える仕組みです。 そこで、厚生労働省は2005年から「認知症サポーター」という取り組みを導入。認知症サポーターは認知症に関する講座を受講した証として、手首にオレンジ色のリングを身に着けています。 だれでもなれる地域の味方「認知症サポーター」とは? 認知症サポーターとは、認知症について正しく理解し、認知症の人やその家族を見守り、できる範囲で支援してくれる人のこと。認知症サポーターになるには、特別な資格は必要ありません。自治体などが開催している90分ほどの講座を受講すればだれでもなれます。 講座では、認知症の症状から認知症当事者の気持ち、認知症の人との接し方の基本まで幅広く学べるそうです。 2005年から始まった認知症サポーター講座の受講者数は年々増え続け、2025年6月時点で全国に1635万人を超える心強いサポーターが誕生しています。 今日からできる、認知症の人との接し方 認知症サポーターの役割は、認知症の人が道に迷ったり買い物で困ったりしていたときにさりげなく手助けすること。認知症サポーター講座で講師を務めた岡本圭左氏は、認知症の人との接し方について、次のように話しています。 「まずは見守ってあげることが大切。声をかけるのも無理のない範囲で構わない。気になった情報を地域包括支援センターに伝えるだけでも良い」 「認知症はゆるやかに進む病気だ。急に何もできなくなるわけではない。余裕を持って、自然な笑顔で、独立した個人として見てあげてほしい」 また、この草の根の活動をより具体的な支援につなげる動きも始まっています。たとえば、神戸市社会福祉協議会は受講者に「高齢者安心登録事業」のメール登録を呼びかけ、認知症の人が行方不明になった際、捜査協力者として情報提供を依頼するネットワークを構築しています。 認知症サポーター制度がさらに広まっていき、高齢者が認知症になっても地域の中で安心して暮らしていける社会がつくれると良いですね。
2025/08/07
日の出とともに目を覚まし、日の入りとともに眠るようなライフスタイルを送っている人は少ないでしょう。むしろ、夜間も照明を使いながら、就寝時以外は日中と同じように過ごしている人の方が多いのではないでしょうか。 しかし、新たな研究で、夜間に照明などの人工的な光を浴び続けることで認知症のリスクが上昇する可能性が示されたのです。 今回の研究は、イタリアのモデナ病院の研究グループによっておこなわれ、その研究結果は「International Journal of Health Geographics」という学術誌に掲載されています。 一定以上の明るさの夜間照明が認知症のリスクに 今回、研究グループは、2008~2014年の間にイタリア北部のモデナ病院を受診した、軽度認知障害の患者53人を対象に調査を実施。軽度認知障害では、新しい情報を覚えにくい、会話中に言葉が出てこないといった、年齢相応のもの忘れよりも大きな記憶力・判断力の低下が見られ、認知症の超初期段階に位置づけられています。 研究グループは、2021年までに軽度認知障害から認知症に移行したかどうかを追跡して調査。まず、衛星データを活用して、居住地で夜間の人工光にどれくらいさらされていたかを調べました。それから、夜間の人工光への曝露と脳脊髄液に含まれるバイオメーカー(生物学的指標)との関連性を分析しました。 その結果、対象者53人のうち、34人が認知症になっていたことが判明。そのうちの26人はアルツハイマー型の認知症にかかったといいます。さらに、ある一定以上の明るさの夜間照明に長期間さらされている人ほど、軽度認知障害から認知症へ移行するリスクが高いことも明らかになりました。 研究グループはこの結果に対し、「サンプル数が限られているため、研究結果の解釈には注意を要する。今後はより大規模な調査で確認する必要がある」としています。 睡眠の質の低下が認知症を誘発する 自治医科大学の藤村昭夫氏はそのメカニズムについて、『現代ビジネス』にて、すべては明らかになっていないとしながらも次のように述べています。 『夜間照明に曝露されると睡眠が障害されますが、睡眠障害が長く続くと脳の神経細胞に炎症が起こり、アミロイドβ・タンパクやタウ・タンパクの排泄が遅れて、脳内に蓄積します。その結果、脳細胞が障害されて認知機能が低下するわけです』 とはいえ、現代の様式で生活していれば、夜間照明をまったく使わずに暮らすのは難しいのも事実。せめて少しでも夜間照明にさらされる時間を減らすために、就寝時間を早めてみると良いかもしれませんね。 参考 International Journal of Health Geographics-Light at night exposure and risk of dementia conversion from mild cognitive impairment in a Northern Italy population
2025/07/29
日本証券業協会は、新たに「家族サポート証券口座」という制度をつくりました。この制度ができたことで、認知症などが理由で資産運用が難しくなった場合、事前に契約を結んだ家族が代わりに株式や投資信託の売買ができるようになります。 日本証券業協会は「本人の意思を尊重しながら、継続して金融サービスを受けられる仕組みを目指したい」としています。 認知症患者の資産管理の現状 高齢化社会が進展する中、直面しうる課題となっているのが「認知症患者の資産管理」です。現状では、認知症と診断されると、詐欺被害などを防ぎ、本人の財産を保護する目的で口座を凍結する対応を取るのが原則となっています。 これまで本人が運用していた資産を家族が介護費や医療費にあてようとしても、凍結した口座を動かすことはできません。 この問題を解決する既存の制度としては、本人の財産管理や介護サービスの利用契約などを代行する人を選任する「成年後見制度」があります。しかし、裁判所への申し立てなど手続きの準備に時間がかかるため、急な出費に対応しにくいという課題がありました。 新たな制度で家族による資産運用が可能に 認知症患者の家族が、医療費や介護費などの急な出費にも対応できるようにするため、日本証券業協会が新たに「家族サポート証券口座」という制度をつくりました。 具体的な仕組みは以下のとおりです。まず、配偶者か成人の子か孫のうち1人を代理人に指定します。次に、公正役場にて、委任契約を盛り込んだ公正証書を作成。本人の認知能力が低下した際に、代理人がどのような取り引きをおこなえるのか、資産をどのように管理・運用してほしいかといった、本人の具体的な意思をあらかじめ定めておきます。 以上のような仕組みをつくることで、本人の意思能力がはっきりしているうちに、将来に備えて資産管理を家族に託す準備ができるようになるのです。 家族サポート証券口座制度は、医師による認知症の診断がなくても、本人の認知能力の低下が疑われる場合は代理人が資産運用を代行することが可能。今年の夏から一部の証券会社で導入が始まる予定だそうです。 より早くから資産運用を代行できるようになれば、家族の介護費や医療費による負担も軽減できるようになりそうです。今後の動向にも注目していきたいですね。
2025/07/25
厚生労働省の中央社会保険医療協議会は、2025年7月9日に会合を実施。最近承認された認知症治療薬「レカネマブ(商品名:レケンビ)」について「費用対効果が悪い」とする評価結果を示し、現行よりも薬価を引き下げる見通しを示しました。 これに対し、製薬大手のエーザイは「レカネマブ投与の長期有用性が過小に評価されていることに懸念がある。引き続き、本剤の価値に対する適正な評価を求めていきたい」としています。 認知症治療薬「レカネマブ」とは そもそも、認知症治療薬の「レカネマブ」とはいったいどのような薬剤なのでしょうか? レカネマブは、脳内にあるアルツハイマー病の原因物質「アミロイドベータ」を減らし、アルツハイマー型認知症の進行を遅らせる効果があるとされています。 実際に、薬の有効性を実証するための「臨床第3相試験」において、1795人を対象に2週間に1度、18か月間にわたってレカネマブを投与したところ、脳内に溜まっていたアミロイドベータが顕著に減少し、記憶力や判断力などの能力の悪化が27%抑制されたことが明らかになっています。 研究者によると、これは症状の進行をおよそ7.5か月遅らせる効果に相当するといいます。 レカネマブに年間300万円の価値はあるか? 2025年7月9日、厚生労働省の中央社会保険医療協議会は、「レカネマブの費用対効果が悪い」とする評価結果を発表。現行では1人あたり約300万円にもなる薬価を、最大15%程度引き下げる見通しを示しました。 今回、厚生労働省とエーザイはそれぞれ異なる方法でレカネマブの効果を評価。それらの結果を公表しました。 エーザイの担当者は、厚生労働省側の分析手法に対し、レカネマブの有用性を正確に評価しきれていないと懸念を表明しています。 たとえば、エーザイ側は長期にわたり病期が進行するという性質を踏まえて、より長期的な治療を視野に入れたモデルを活用。一方で、厚生労働省側はレカネマブの投与期間を18か月に限定したモデルを使用しているため、レカネマブの特徴である長期有用性が正しく反映されていないとしています。 さらに、エーザイ側は介護者が認知症当事者とともに過ごせる時間も介護者の価値(介護者のQOL)として評価。一方、厚生労働省側の分析では、介護者における介護負担のみに着目していて、介護者本人のQOLが過小な評価になっているとエーザイ側は反発しています。 とはいえ、どんなに効果が高い薬剤であっても、あまりに高価ではごく少数の人しか使用できないのもまた事実です。約7か月の症状進行抑制に300万円。これが「高い」と感じる人は決して少なくないのではないでしょうか。 参考 国立長寿医療研究センター「アルツハイマー病の新しい治療薬(前編)レカネマブについてて」 エーザイ「厚生労働省の中央社会保険医療協議会による「レケンビ®」の費用対効果評価について」
2025/07/14
ビタミンDはサケやイワシなどの魚類に多く含まれているほか、人間が日光を浴びることでも体内で生成できることで知られています。また、カルシウムの吸収を促し、骨に運ぶはたらきがあるため骨や歯を丈夫にするとされています。 今回、韓国の研究グループは、骨の生育に欠かせないビタミンDが脳の健康にも重要な役割を持っていることを発表。ビタミンDが不足すると、認知機能が低下しやすくなる可能性があることを示しました。 今回の研究は、盆唐ソウル大学病院のグループによっておこなわれ、その研究結果は「Clinical Nutrition」という栄養学の学術誌に掲載されています 1000人以上の高齢者を対象に10年間の調査を実施 盆唐ソウル大学病院精神健康医学科の研究グループは、正常な認知機能を持つ高齢者1547人を対象に、10年間の追跡調査を実施。定期的に血中のビタミンD濃度を測定し、世界的に認められた認知機能検査(MMSE)をおこないました。 またこの過程で、「APOEε4」と呼ばれる、認知症の前段階であるアルツハイマー病に関連する遺伝子型の有無と性別なども合わせて考慮しました。 ビタミンD摂取が認知機能低下につながる人も 研究グループが調査の結果を分析したところ、APOEε4遺伝子型を持たない女性は、ビタミンDが不足すると認知機能低下がより速く進行したことが明らかになりました。具体的には、年平均で0.14点ずつ多く、検査のスコアが減少したのです。 一方で、男性およびAPOEε4遺伝子型を持つ女性においては、ビタミンDの数値と認知機能低下のスピードに関連はみられませんでした。 APOEε4遺伝子型はアルツハイマー病の危険因子として知られています。この遺伝子型を持つ人はもともと認知症のリスクが高いため、ビタミンD不足が認知機能に与える影響が相対的に小さかった、あるいは見えにくかったと推察できます。 反対に、APOEε4遺伝子型を持たない女性にとっては、ビタミンDが認知機能の低下を防止する重要な要素になりうると言えるでしょう。 今回の研究を主導したキム・ギウン氏は「ビタミンD不足が認知機能低下に影響を与えるかどうかは人による。そのため、すべての人が無条件にビタミンDのサプリメントを摂取すべきというわけではないことに注意が必要だ」としながらも、「APOEε4遺伝子型を持たない女性においては、ビタミンDの適切な摂取状況を維持することで、認知症予防に寄与する可能性がある」と語りました。 ビタミンDは人間が日光から吸収できる重要な栄養素。天気が良い日は積極的に外に出て、あたたかな日差しを浴びながら街を散策してみると良いかもしれませんね。
2025/07/11
2025年6月14日、スマホ認知症の治療に特化した外来が全国で初めて開設されました。 「スマホ認知症」とは、スマホの過度の使用によって脳が疲労し、一時的に記憶力が低下したり注意力が散漫になったりする状態のことを指します。 今回、スマホ認知症外来を開設したのは、東京葛飾区にある金町駅前脳神経内科。院長の内野勝行医師は、「『人の名前ややるべきことを忘れる』などの記憶障害に悩んだ末、受診される方が多い。若い方が認知症外来に行くのはハードルが高く、より気軽に相談できる場を提供したいと思い、今回スマホ認知症外来を開設した」と話しているといいます。 なぜスマホ認知症になってしまうのか? YoutubeやTikTok、Instagramなど、スマホで漫然と「情報のシャワー」を浴び続けている人は少なくありません。しかし、内野医師はその習慣こそが「スマホ認知症」につながると警鐘を鳴らしています。 「スマホをだらだらと見続けていると、脳は情報過多になってしまう。記憶を整理するためにはぼーっとする時間が大切だが、(情報のシャワーを浴び続けていると)その時間を設けられない。すると、脳内の情報がゴミ屋敷のように雑多になって、名前が出てこなかったり約束を忘れたりすることにつながる」。 内野医師によると、漫然と1時間以上スマホを見ている習慣があれば、誰でもスマホ認知症になるリスクがあるそうです。 一方、主体的に集めた情報なら脳内で処理できるため、仕事など目的を持ってスマホを活用する分には問題ないといいます。 スマホ認知症の症状を改善するために大切なこと スマホ認知症による記憶力や注意力、言語能力の低下はあくまでも一時的な症状です。しかし、この段階で習慣を改善しなければ、アルツハイマー病などの真性の認知症につながるリスクがあると内野医師は言います。 「物忘れの段階から生活習慣を改善しなければ、そのうち自律神経失調症からうつ病になり、その後真性の認知症につながる可能性もあります」。 アルツハイマー病などの真性の認知症は進行性の疾患であり、根本的な治療法は今もなお見つかっていません。そのため、治療可能なスマホ認知症の段階で手を打つ必要があります。 では、スマホ認知症の症状を改善するにはどうしたら良いのでしょうか? 内野医師によると、スマホを手放す時間をつくり、漫然と見るのは1日1時間以内にすることが重要とのこと。「スマホを自分のそばに置いておくと、つい見たくなってしまう。寝室にスマホを持ち込まないために、スマホのアラームではなく目覚まし時計で起きるようにするなど、スマホと距離を置く習慣をつくることが大切だ」。 また、自然を感じられる場所に身を置くのもスマホから離れるための方法のひとつ。あたたかな太陽の光を浴びれば「幸せホルモン」であるセロトニンも分泌されて、精神の安定にもつながりますよ。
2025/07/07
新たな研究で、うつ病などの気分障害を患っている中高齢の患者は、そうでない人に比べてアルツハイマー病の患者にみられる特定のたんぱく質が脳内に蓄積している傾向にあることがわかりました。 今回の研究は量子科学技術研究開発機構などの日本の研究グループによっておこなわれ、その研究結果は「Alzheimer’s & Dementia」という学術誌に掲載されています。 アルツハイマー病とは?そのメカニズムとは? そもそも、今回のテーマであるアルツハイマー病とはどのような疾患なのでしょうか? アルツハイマー病は、「アミロイドベータ」や「タウたんぱく」という特定のたんぱく質の異常が原因で起こると考えられています。 このふたつのたんぱく質はともにもともと脳内にある物質ですが、アルツハイマー病患者においては、健常者に比べて異常に多く脳内に蓄積しているといいます。 また、アルツハイマー病のメカニズムは以下のとおりだと考えています。 まず、アミロイドベータが症状が起こる数年前から脳内に蓄積しはじめ、それが一定量を超えると神経細胞内のタウたんぱくが「リン酸」と呼ばれる物質と結合。そうしてできた「リン酸化タウ」がねじれた繊維状の塊となる「神経原線維変化」が起きて神経細胞の機能が障害された結果、やがて脳が萎縮していきます。 この状態こそが「アルツハイマー病」であり、アルツハイマー病が原因で引き起こされる認知症が「アルツハイマー型認知症」です。 心の不調が異常たんぱく質の蓄積に関係か 今回、研究グループはうつ病などの気分障害を患っている中高齢患者52人と、年齢・性別を一致させた47人の健常者を対象に調査を実施。脳内のタウたんぱくとアミロイドベータの活動状況を画像で調べる陽電子放出断層撮影(PET)をおこないました。 その結果を解析したところ、うつ病などの気分障害を患っている中高齢患者は、健常者に比べてタウたんぱくやアミロイドベータの陽性率が高いことが明らかになりました。つまり、タウたんぱくやアミロイドベータの蓄積で起こるアルツハイマー病になるリスクが健常者よりも高いことが判明したといえます。 古来から「病は気から」と言いまして、ストレスは万病のもと。ぱっと気持ちが明るくなる趣味などを見つけ、日々をポジティブに過ごすことが大切なのかもしれませんね。
2025/07/04
筑波大学は、視線のパターンの変化によって認知症を検出・認識できるツールを開発したことを発表しました。今回開発した認知症を検出・認識できるツールでは、アルツハイマー型認知症とレビー小体型認知症の2つの認知症を検知できるそうです。 認知症特有の視線パターンをAIが学習 筑波大学は、アルツハイマー型認知症・レビー小体型認知症のどちらかの症状がある人と、そうでない人の、200枚の日常生活の写真を用いて視線のパターンを計測し、違いを解析。その結果、アルツハイマー型認知症・レビー小体型認知症のどちらかの症状がある人にしか見られない視線のパターンを発見しました。 筑波大学は今回の研究を踏まえて、研究で発見した認知症患者に見られる視線のパターンをAIに学習させ、アルツハイマー型認知症・レビー小体型認知症を高精度に検出・識別できるツールを開発したそうです。開発した認知症を検出・識別できるツールは、自由に画像を見るだけで認知症がわかるので、とても気軽に検査ができ、認知症の早期発見につながります。 また、重度の認知症の人や言語が違う人も利用できるので、認知症の検査の幅が広がる可能性が考えられます。 認知症は早期発見が大切 現在、一般的におこなわれている認知症の検査は主に以下です。 医師との面談 身体検査:血圧検査、血液検査、レントゲン、など 神経心理学検査:紙に絵を描く、口頭での質問、など 脳画像検査:CT、MRI、など 認知症は早期発見することが大切です。認知症の症状が早期の段階で発見できれば、治療やリハビリなどで認知症の進行を遅らせたり、改善することができるからです。しかし、認知症の検査に行くのを嫌がる人は少なくありません。家族や周囲の人が「認知症かも」と思い、検査に行くことを持ちかけても、本人には自覚がなかったり、強い不安感などから認知症の検査に強い抵抗を示すこともあります。 本人が認知症の検査を拒否している場合には、無理に連れて行かず、自宅へ訪問してくれる地域の専門家へ頼ったり、かかりつけの医師の協力を借りて本人の健康上の相談を行くついでに認知症の検査を持ちかけるのが良いでしょう。 昨今では認知症の検査もさまざまな方法があります。簡単にできるセルフチェックから始めるのも良いかもしれませんね。 参考:「視線パターンからAIで認知症の原因疾患を識別する診断支援ツールを開発」(筑波大学)
2024/05/17
東北大学大学院歯学研究科の研究で、たばこを吸う人は歯を失いやすく、また歯を失った場合には、たばこを吸わない歯の健康な人に比べて、認知症のリスクが高いことがわかりました。 この研究は65歳以上の高齢者3万2986人を対象に、2010~2019年の9年間に渡っておこなわれました。 喫煙者は歯を失い、認知症になるリスクが高い 東北大学大学院歯学研究科の研究グループは、まず、65歳以上の高齢者3万2986人に2010年時点と過去の喫煙状況を調査。その後、2019年までの間、喫煙状況の変化と歯の喪失、認知症の発生率の関係性を調査しました。 調査の結果、3万2986人のうち約400人が認知症を発症。喫煙状況と認知症の因果関係を調べたところ、たばこを吸わない人よりも、たばこを吸う人の方が認知症のリスクが1.18倍高いという結果が出ました。また、認知症を発症した約20%の人が、たばこを吸う習慣により歯を失い、その後に認知症を発症したことがわかりました。つまり、たばこを吸うことにより歯を失うと、認知症になるリスクが上がってしまうのです。 歯を失うことには、さまざまリスクが潜んでいる そもそも歯が少ない人は、認知症のリスクに限らず、さまざまな全身疾患のリスクが高くなることが多くの研究で知られています。高齢になると歯を失うリスクが高くなりますが、たばこを吸うことで、より歯を失うリスクを高めてしまうのです。 食事の際、噛むことで唾液が分泌され、病気に対する抵抗力を高めてくれます。歯がないと唾液の分泌が少なくなるので病気にかかりやすくなります。また、歯がないと滑舌が悪くなり喋りにくくなるので、人とのコミュニケーションを取るのが億劫になり孤立することもあります。つまり、歯を失うことは、食べ物が制限されるだけでなく、身体的にも精神的にもさまざまな影響があることがわかりますね。 歯を守るためには、毎日の歯磨きのケアだけでなく、口や顔の体操も効果があります。食事をよく噛んで食べることも歯の健康につながるので、普段から意識してみましょう。 参考:「喫煙による歯の喪失で認知症のリスクが上昇」(東北大学)
2024/05/10
愛媛県は2024年5月1日より、同県に住む認知症と診断された人を対象に「えひめ認知症希望大使」の募集を開始したそうです。 「えひめ認知症希望大使」とは、認知症になった人が県や市、町のイベントで自身の体験談や前向きな思いを語るなどの活動をおこなう大使のこと。認知症になった人が希望をもって生き生きと活動している姿をPRし、認知症についての理解を深めてもらうのが目的です。 認知症の人を県の大使へ任命 愛媛県は2022年度より「えひめ認知症希望大使」を立ち上げ、認知症になっても希望をもって暮らせる地域をつくる取り組みをおこなってきました。 同県在住の認知症の診断を受けた高齢者本人に「えひめ認知症希望大使」になってもらい、県や市、町のイベントで自分の体験談を話すなど、大使とともに認知症のPR活動をおこなうそうです。 「えひめ認知症希望大使」は郵送やメール、インターネットで応募を受け付け、選ばれた人は2年間、大使として認知症の普及啓発活動をおこないます。 同県は「認知症になっても希望をもって暮らせる地域づくりを進めていきたいので、積極的に応募してほしい」と呼びかけています。 認知症の人のサポートは地域全体で 認知症の人を地域で支える取り組みは、さまざまな自治体がおこなっています。例えば、厚生労働省は認知症高齢者などにやさしい地域づくりを目指し、全国の自治体で「認知症サポーター」の活動を呼びかけています。 厚生労働省は認知症サポーターに期待するポイントとして以下をあげています。 認知症に対して正しく理解し偏見をもたない 認知症の人や家族に対して温かい目で見守る 近隣の認知症の人や家族に対して自分なりにできる簡単なことから実践する 地域でできることを探し、相互扶助・協力・連携、ネットワークをつくる 街づくりを担う地域のリーダーとして活躍する 「認知症サポーター」は資格など必要ないので誰でもなることができます。認知症サポーターは認知症について正しく理解し、認知症本人や家族を温かく見守る支援者。何か特別なことは必要なく、自分のできる範囲で活動をすれば良いのです。 認知症サポーターの活動は各自治体でおこなっているので、自分の住んでいる地域のホームページを見てみましょう。認知症について知識に不安があれば認知症サポーター養成講座を受けてみるのも良いですね。 参考:「「えひめ認知症希望大使」を募集します!」(愛媛県) 参考:「認知症サポーター」(厚生労働省)
2024/05/02
介護施設への入居について、地域に特化した専門相談員が電話・WEB・対面などさまざまな方法でアドバイス。東証プライム上場の鎌倉新書の100%子会社である株式会社エイジプラスが運営する信頼のサービスです。