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老人ホームの見学で必要な持ち物はありますか?見学ではどんなことをするのでしょうか?

高齢の父が入る老人ホームを探しています。今週末、老人ホームの見学に行くのですが、何か持ち物はあるでしょうか?初めて老人ホームの見学に行くので心配です。 (岡部さん・パート・55歳) 老人ホームに見学に行く際は、特別な持ち物は必要ありません。ですが、施設担当者の説明を記録しておくためにメモ帳と筆記用具を持っていくことをおすすめします。もし、見学中に確認したいことがあるなら事前にチェックリストを作っておき、持っていくと良いでしょう。見学時は、施設の設備やサービス、雰囲気もよく確認しておきましょう。見学する施設が1ヵ所だけだとその施設の良し悪しがわかりにくいので、最低でも2ヵ所は見学するのがおすすめ。余裕があれば3~4ヵ所の見学ができると良いですね。 老人ホームの見学時の持ち物は? 今週末に老人ホームの見学予約をしました。父が入るための施設を探しているのですが、老人ホーム探し自体が初めてで、施設に見学に行くのも初めてです。老人ホームに見学に行くときに必要な持ち物はありますか? 老人ホームの見学時には、特別な持ち物は必要ありません。ですが、見学中の説明や感じたことなどをメモするためのメモ用紙と筆記用具を持っていくと便利ですよ。老人ホームの見学の際に持っていくと便利なものを次にまとめました。参考にしてください。 メモ・筆記用具 確認したいことリスト メジャー カメラ 「確認したいことリスト」とは何ですか? 老人ホームにお父様が入居するにあたって、事前に確認しておきたいことがあると思います。例えば、費用やサービス内容、医療行為の受け入れ状況などです。見学時に聞きもらしがないように、あらかじめチェックリストを作っておくことをおすすめしています。また、居室にタンスなどの家具類を持ち込む場合は、居室に置けるスペースがあるかどうか確認することも大切。いざ入居の段階になって「タンスが入らない!」と慌てないように、居室と出入口の広さをメジャーで測っておくとスムーズに引っ越しできますよ。 なるほど。確かにタンスは持っていきたいですね。 居室や共用部の撮影を施設側が許可してくれることもあります。撮影しておけば、あとで見返したり、ほかのご家族に写真を見せながら説明もできますので、撮影しておくと意外と便利です。もちろん、わざわざカメラを持っていかなくてもお手持ちのスマートフォンでもOKですよ。 見学ではどんなことをする? 老人ホームの見学が初めてなので、よくイメージできていません。老人ホームの見学ってどんなことをするんでしょうか? 老人ホームの見学では大きく分けて2つのことをします。それは、「共用部・居室の内覧」と「サービス・費用の説明」です。共用部・居室の内覧では、実際に入居する居室やモデルルーム、リビングなどの共用部を見て回ります。ただ、居室が満室の場合は実際の部屋を見られないこともあります。 居室が見れないこともあるんですね!でも、満室ならしょうがないか…。 満室の場合は、モデルルームを見学するか、写真などで案内されるケースが多いです。サービス・費用の説明では、施設担当者から提供している介護・医療・生活サービスや費用について詳しい説明を受けます。パンフレットなどではわかりにくいことも詳細に説明してもらえますよ。もし、認知症や医療行為の受け入れ状況などを確認したい場合は、このタイミングで聞いてみると良いですね。 父は認知症です。確かに、施設の人によく聞いておかないといけないですね。 また、施設によってはパンフレットに記載されているとは別に追加費用が発生することも。追加費用はないか、ある場合はどういった理由で発生する費用なのかも聞いておくことも大切です。「思った以上にお金がかかる」と入居後に後悔するケースも少なくないので、事前にしっかり聞いておきましょう。 パンフレットに記載されている以上のお金がかかることがあるんですね!それは事前に確認しておかないと…。 見学でチェックしたいポイント 老人ホームの見学では、どんなところに注目すれば良いんでしょう?チェックしておいた方が良いポイントを教えてください。 はい、もちろんです!主には以下の3つのポイントに注目しましょう。 設備 サービス 雰囲気 設備 居室や共用部などの設備は、確認しておきたいポイントです。まず、居室は以下の点を確認しましょう。 トイレや洗面所置 日当たり 持ち込める家具類 レンタル家具の費用 老人ホームのなかにはトイレや洗面所が居室になかったり、トイレがカーテンで仕切られているだけの場合があります。長く住む部屋になるので、よく確認しておきましょう。また、共用部の設備も重要。特に入浴設備がお父様の身体状況に合っているかを確認してください。足腰が弱って浴槽をまたげないのに、一般家庭と同じ設備の「個浴」しかない場合は入浴ができない可能性があります。個浴と椅子に座ったまま浴槽に入れる「チェアーイン浴」、横になったまま入浴できる「寝台浴」の3種類がそろっている施設が理想。この3種類があれば身体状況が変化しても入浴を楽しめるからです。 サービス サービスについては、先ほどもお話ししたように介護・医療・生活サービスについて確認しましょう。特にインスリン注射などの医療行為が必要だったり、認知症である場合は受け入れ可能なのかを必ず事前に聞いておきましょう。認知症自体の受け入れはしていても、症状によっては受け入れできないこともありますので要確認です。 認知症の受け入れが可能だとパンフレットに書いてあったので見学予約をしたのですが、受け入れてもらえない可能性もあるんですね…。よく確認しておかないと。 それと、リハビリをしたい場合はリハビリ体制についても確認が必要です。理学療法士や作業療法士といったリハビリ専門職によるリハビリを提供している施設もあれば、一般の介護スタッフによる介護予防体操のみ提供している施設もあります。リハビリについては施設によってまちまちなので、見学時に聞いておくことをおすすめします。 雰囲気 漠然としてしまいますが、施設の雰囲気も見学のときに確認しておきましょう。雰囲気はほかのご入居者の要介護度や認知症の状況、働いているスタッフなどで大きく異なります。また、レクリエーションを活発にしているのかどうかなども施設によって方針が異なるんです。 そうなんですね。でも、雰囲気ってあいまいなのでやっぱり判断しにくいというか…。 そうですよね。例えば、お父様が入居してこの施設で穏やかに暮らしているところをイメージできるか、をひとつの判断基準にしてみるのも良いかもしれません。長く暮らしていく場所ですから、馴染めるかどうかはかなり重要です。 複数の老人ホームを比較検討しよう 老人ホームを探している方に私が必ずお伝えしていることがあります。それは「複数の老人ホームに見学に行ってほしい」ということ。2ヵ所以上の老人ホームを見学してほしいんです。 今週末に見学する老人ホームしか見学するつもりはありませんでした。なぜ複数の老人ホームに見学に行った方が良いんですか? 見学するのが1施設だけだと、「老人ホームってこういうものなんだ」と思ってしまうからです。老人ホームは多くの方が思っているよりも多様で、複数の施設を見学するとその違いがわかりやすいです。複数の施設を見学すれば、「こっちの施設はほしいサービスがあるんだけど、費用が高いな」「あっちの施設は安いけど、このサービスをしてくれないのか」といった比較ができますよね。でも、1施設しか見学していないと、「老人ホームはこういうサービスをしてくれないものなんだ」と諦めなくて良いことを諦めて後悔する可能性もあります。 なるほど、そういう意味なんですね。たくさんの老人ホームを見学すれば、希望に合った施設が見つかるということでしょうか? いえ、たくさんの老人ホームを見学しても逆に迷ってしまいますし、どの施設がどんなサービスだったかわからなくなってしまう可能性もあります。おすすめの見学数は3~4施設。必須の条件を満たしている施設をパンフレットやネット上の情報で絞り込んでから、3~4施設を見学すると良いでしょう。もし、たくさんの老人ホームがあって絞り込むのが難しい場合は、ぜひ「いい介護」を使ってみてください。医療行為などの希望条件を指定して検索もできますよ。 老人ホームに入居するまでの流れを確認したい場合は、以下にて詳しく確認しています。参考にしてくださいね。 見学時はメモや確認することリスト、メジャーなどを持っていこう 見学では共有部・居室の見学とサービス・料金の説明がおこなわれる 老人ホームは2~4施設を見学して比較しよう pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; color: white; overflow: scroll; ...

2024/03/29

施設探し 施設入居 介護の基礎知識

父親の退院まで数日しかない!すぐに入れる老人ホームはありますか?

父が自宅で転倒して入院していますが、治療が終わったとのことで急に3日後に退院しないといけなくなりました。 在宅介護はできない状況なので、老人ホームに入居させたいです。今すぐにでも入居できる施設はありますか? (秋山さん・パート・63歳) 一般的に老人ホームに入居するには1ヵ月程度かかります。中には1週間程度で入れることもありますが、かなり珍しいケースです。そのため、まずは入院期間の延長ができないか、病院のソーシャルワーカーさんに相談してみることをおすすめします。老人ホームの中でも早く入居しやすいのは、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などの民間施設。特別養護老人ホームなどの公的な施設だと入居待ちが発生していることが多いので、民間施設を中心に施設探しをしてみてください。 老人ホームにすぐに入居できる? 父が3日後に退院することになりました。でも、骨折したことがきっかけで車いすが必要になったので、自宅では介護できません!すぐにでも入居できる老人ホームはないでしょうか? うーん、残念ですが、3日で入居できる老人ホームはほとんどありません。必要書類をそろえたり施設との面談などがあるので、一般的には1ヵ月ほどかかります。施設側が迅速に対応してくれたとしても、1週間はかかってしまいますね…。 そんな!私は仕事もあるし、家では車いすを使えないし、父を連れ帰っても介護はできないんです。どうにかなりませんか? 秋山さん、落ち着いてください。まずは、病院のソーシャルワーカーさんに相談してみましょう。病院も帰る場所が決まっていない患者さんを放り出すようなことはしませんから、自宅では介護できないことや施設探しに時間がかかることなどを伝えて、入院期間を延ばしてもらうように相談してください。そうして、病院との相談と並行して、お父様が入居できる施設を探していきましょう。 退院日の延長なんてできるんですね!ソーシャルワーカーさんにお願いしてみます。 すぐに入居できる介護施設とは 退院までに少しは余裕ができそうなので、安心しました。…でも、介護施設ってたくさんあってよくわからないんですよね。何が違うんでしょうか? 介護施設ってたくさんの種類があるので、ややこしいですよね。まずは、おおまかに介護施設について把握しておくと、施設選びの迷いが少なくなりますよ。介護施設で主なものには、以下のようなものがあります。 特別養護老人ホーム(特養) 介護老人保健施設(老健) 有料老人ホーム サービス付き高齢者向け住宅 グループホーム 他にも介護施設はありますが、入居の条件が厳しいものもあるので比較的入居しやすい施設をリストアップしました。介護施設について、詳しく知りたい場合は以下の記事で解説されていますので参考にしてみてください。 なるべく早く入居したいので、入りやすい施設が良いです。 この5種類の施設の中でも、民間施設が比較的に入居しやすいです。具体的には有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅ですね。特養や老健などの公的施設は、費用が安いため大変人気があって入居の順番待ちをしないといけません。ほとんどの施設ですぐに入居はできないと考えた方が良いでしょう。対して、民間施設は空室があることが多いですし、希望の施設が満室でも系列の別の施設に入居できることがあります。なので、急ぎの施設入居の場合は有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅といった民間の施設を中心に探すのがおすすめです やっぱり、民間施設は公的施設よりも費用が高くなるんでしょうか?たくさんお金を出せるわけでもないので…。 そうですね。民間施設の方が料金が高い傾向があります。もし費用がかさむのを避けたければ、特養に入居待ちの申し込みをしておいて民間施設に入って順番を待つのもひとつの手。特養の順番待ちの間だけ入居することは珍しくなく、民間施設も慣れているので大丈夫ですよ。 施設探しの流れは? とにかく父がすぐに入れる施設を見つけないといけないので、民間施設を中心に探してみます。…でも、何から始めたら良いんでしょうか? では、はじめに施設探しの流れを確認してみましょうか。施設探しは以下のような流れで進めていきます。 介護施設の情報を集める 資料を取り寄せる 見学に行く 面談をする 体験入居をする 契約をする 入居をする ただ、今回はとても急ぎで入居する施設を決めなければいけません。なので、ネットなどで施設をいくつか絞り込んだら、施設に直接問い合わせて見学する方がスピーディーに決まるでしょう。 資料を取り寄せなくても良いんですか? はい。見学に行く方がたくさん情報が手に入りますから。入居まで時間がある場合は、資料を見比べながらじっくり検討できますが、今回はすぐにでも見学の予約を取ってください。それと、急いでいると言っても、1ヵ所だけではなくて2~3ヵ所は施設の見学をしてくださいね。 えっ、1ヵ所だけじゃダメなんですか。そんな急に仕事の都合がつくかな…。 厳しいことを言いますが、施設探しはお父様の新しい住まいを探しているんです。今後のお父様の生活に大きく影響することですから、なんとか時間を作って施設見学に行ってください。複数の施設を比較することでお父様に本当に優先するべき条件が見えてきたり、サービスの違いを理解できたりしますよ。入居を急いでいると言っても、入居してから後悔するような選択をしたくないですもんね。施設の見学については、以下の質問でもお答えしています。ぜひ参考にしてくださいね。 そうですよね…。職場に相談してみます。 見学に行って良い施設だと思ったら入居の意思を伝えて、お父様と施設担当者の面談がおこなわれます。この面談でお父様の心身の状態を確認して、受け入れができるかを判断しているんです。受け入れが可能だったら、契約をしてようやく入居できます。 入居までにいろいろとやらないといけないことが多いんですね…。これじゃあ、3日で入居できないわけだ。 おっしゃる通りです。手間はかかりますが、入居する人の安心安全な生活のためなのでしょうがないですよね。 早く入居するための裏ワザはある? ここまで、介護施設や施設探しの流れについてお話ししてきました。秋山さんのお父様の場合、本当に急いで入居しないといけないので、施設探しの裏ワザもお伝えしましょう! 裏ワザですか?教えてください! 一つ目は、「診療情報提供書」を事前に作成しておくことです。診療情報提供書は既往歴などをまとめたもので、老人ホームに入居するときに必要な書類です。この書類の作成には1週間かかることもあります。理想を言えば、退院時期がわかる前に作成をしておいて、施設にすぐに提出できるようにしておけると良いですね。この書類作成に時間がかかるので、今すぐにでも病院に作成を依頼してください。 退院日がわかる前にできることがあったんだ…。すぐに病院に連絡します。 二つ目は、退院日までに入居施設が見つからなかったり、入居手続きが間に合わないときの裏ワザです。具体的には、ショートステイや体験入居を利用すること。ショートステイは老人ホームやショートステイ専用の施設で1日から宿泊できるサービスです。体験入居は、老人ホームにだいたい7日間までお試しで入居できるサービス。ショートステイや体験入居を正式な入居までの期間の”つなぎ”として利用するわけですね。 へー!一時的に父を預かってくれるサービスがあるんですね。 それにショートステイであれば、最大30日連続で利用可能です。ショートステイの空室状況にもよりますが、ショートステイを利用している間にじっくり施設探しをするのもアリなんじゃないでしょうか? そんな方法が!それだったら腰を据えて施設探しができそうです。 施設探しをしていると、介護施設がたくさんあってどうやって選べば良いかわからなくなることもあると思います。そういうときに「いい介護 入居相談室」にご連絡いただければ、介護施設の知識が豊富な入居相談員がお父様にぴったりの施設をお探ししますよ。急いでいても、後悔だけはしないような施設を見つけてくださいね。 施設入居には最低でも1週間はかかる 有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅は早く入居しやすい ショートステイ、体験入居を利用して早めに入居するワザも pre { margin: 40px 0; background: #333; ...

2022/11/30

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介護付き有料老人ホームとは│提供されるサービス・費用・入居条件などを解説

介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが24時間常駐している介護施設。介護サービスや身の回りの世話を受けられます。 この記事では、介護付き有料老人ホームの種類及び入居のための条件や必要な費用、サービス内容などを詳しく説明しています。 https://youtu.be/oK_me_rA0MY 介護付き有料老人ホームの特徴 介護付き有料老人ホームとは、有料老人ホームのうち、都道府県または市町村から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。24時間介護スタッフが常駐し、介護や生活支援などは施設の職員により提供されます。 主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。 看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。 全体の概要をまとめるとこのようになります。 費用相場 入居時費用 0~数千万円 月額利用料 15~30万円 入居条件 要介護度 自立~要介護5※1 認知症 対応可 看取り 対応可 入居のしやすさ ◯ ※施設の種類によって異なります。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。 介護付き有料老人ホームの種類と入居基準 介護付き有料老人ホームには「介護専用型」「混合型」「健康型」の3種類があり、それぞれ入居条件が異なります。 介護度 ...

2021/11/10

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グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設です。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説します。また、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/EofVO7MRRDM この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活をおくります。 「ユニット」といわれる少人数のグループで生活し、入居者はそれぞれ家事などの役割分担をします。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など入居者の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を現実化させること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事を行うことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則1施設につき原則2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 認知症の方にとって新しく出会う人、新しく覚えることが難しいので、入居者やスタッフの入れ替わりが頻繁にある施設では認知症の高齢者は心が落ち着かず、ストレスを感じ生活しづらくなってしまいます。その結果、認知症症状を悪化させるだけでなく、共同生活を送る上でトラブルを起こすきっかけとなります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、より家庭にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームに入居できるのは医師から「認知症」と診断を受けている方で、一定の条件にあてはまる方に限ります。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている方 医師から認知症の診断を受けている方 心身とも集団生活を送ることに支障のない方 グループホームと同一の市町村に住民票がある方 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 また、生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームで受けられるサービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ 認知症を発症すると何もできなくなってしまうわけではなく、日常生活を送るだけなら問題がないことも多いです。 グループホームには認知症ケア専門スタッフが常駐しています。認知症進行を遅らせる目的で、入居者が専門スタッフの支援を受けながら入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこないます。 食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで、そして洗濯をして干すといった作業や掃除も、スタッフの介助を受けながら日常生活を送ります。 グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては、付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア 施設内レクリエーションやリハビリのほかに、地域の方との交流を図るための活動の一環として地域のお祭りに参加や協力をしたり、地域の人と一緒に公園掃除などの活動を行う施設も増えてきました。 グループホームとして積み上げてきた認知症ケアの経験という強みを活かし、地域に向けた情報発信などのさまざまな活動が広がっています。 地域の方と交流する「認知症サロン」などを開催して施設外に居場所を作ったり、啓発活動として認知症サポーター養成講座を開いたりするなど、地域の人々との交流に重きを置くところが増えています。 顔の見える関係づくりをすることで地域の人に認知症について理解を深めてもらったり、在宅介護の認知症高齢者への相談支援につなげたり。 こうした活動は認知症ケアの拠点であるグループホームの社会的な価値の向上や、人とのつながりを通じて入所者の暮らしを豊かにする効果が期待できます。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、施設に認知症高齢者専門スタッフは常駐していますが、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

2021/11/15

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【動画でわかる】有料老人ホームとは?費用やサービス内容、特養との違いは

介護施設を探している中で「老人ホームにはいろいろな種類があるんだ。何が違うんだろう?」と疑問を感じることがあるかもしれません。 そこで今回は、名前に「老人ホーム」とつく施設の中でも、「有料老人ホーム」を中心に紹介。よく似ている「特別養護老人ホーム」との違いも見ていきます。 「老人ホームの種類が多すぎて訳がわからない」と思ったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。 https://youtu.be/eMgjSeJPT8c 有料老人ホームの種類 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム この3種類の違いを以下にまとめています。 種類 介護付き有料老人ホーム ...

2021/10/28

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