Q&A
高齢の父が入る老人ホームを探しています。今週末、老人ホームの見学に行くのですが、何か持ち物はあるでしょうか?初めて老人ホームの見学に行くので心配です。 (岡部さん・パート・55歳) 老人ホームに見学に行く際は、特別な持ち物は必要ありません。ですが、施設担当者の説明を記録しておくためにメモ帳と筆記用具を持っていくことをおすすめします。もし、見学中に確認したいことがあるなら事前にチェックリストを作っておき、持っていくと良いでしょう。見学時は、施設の設備やサービス、雰囲気もよく確認しておきましょう。見学する施設が1ヵ所だけだとその施設の良し悪しがわかりにくいので、最低でも2ヵ所は見学するのがおすすめ。余裕があれば3~4ヵ所の見学ができると良いですね。 老人ホームの見学時の持ち物は? 今週末に老人ホームの見学予約をしました。父が入るための施設を探しているのですが、老人ホーム探し自体が初めてで、施設に見学に行くのも初めてです。老人ホームに見学に行くときに必要な持ち物はありますか? 老人ホームの見学時には、特別な持ち物は必要ありません。ですが、見学中の説明や感じたことなどをメモするためのメモ用紙と筆記用具を持っていくと便利ですよ。老人ホームの見学の際に持っていくと便利なものを次にまとめました。参考にしてください。 メモ・筆記用具 確認したいことリスト メジャー カメラ 「確認したいことリスト」とは何ですか? 老人ホームにお父様が入居するにあたって、事前に確認しておきたいことがあると思います。例えば、費用やサービス内容、医療行為の受け入れ状況などです。見学時に聞きもらしがないように、あらかじめチェックリストを作っておくことをおすすめしています。また、居室にタンスなどの家具類を持ち込む場合は、居室に置けるスペースがあるかどうか確認することも大切。いざ入居の段階になって「タンスが入らない!」と慌てないように、居室と出入口の広さをメジャーで測っておくとスムーズに引っ越しできますよ。 なるほど。確かにタンスは持っていきたいですね。 居室や共用部の撮影を施設側が許可してくれることもあります。撮影しておけば、あとで見返したり、ほかのご家族に写真を見せながら説明もできますので、撮影しておくと意外と便利です。もちろん、わざわざカメラを持っていかなくてもお手持ちのスマートフォンでもOKですよ。 見学ではどんなことをする? 老人ホームの見学が初めてなので、よくイメージできていません。老人ホームの見学ってどんなことをするんでしょうか? 老人ホームの見学では大きく分けて2つのことをします。それは、「共用部・居室の内覧」と「サービス・費用の説明」です。共用部・居室の内覧では、実際に入居する居室やモデルルーム、リビングなどの共用部を見て回ります。ただ、居室が満室の場合は実際の部屋を見られないこともあります。 居室が見れないこともあるんですね!でも、満室ならしょうがないか…。 満室の場合は、モデルルームを見学するか、写真などで案内されるケースが多いです。サービス・費用の説明では、施設担当者から提供している介護・医療・生活サービスや費用について詳しい説明を受けます。パンフレットなどではわかりにくいことも詳細に説明してもらえますよ。もし、認知症や医療行為の受け入れ状況などを確認したい場合は、このタイミングで聞いてみると良いですね。 父は認知症です。確かに、施設の人によく聞いておかないといけないですね。 また、施設によってはパンフレットに記載されているとは別に追加費用が発生することも。追加費用はないか、ある場合はどういった理由で発生する費用なのかも聞いておくことも大切です。「思った以上にお金がかかる」と入居後に後悔するケースも少なくないので、事前にしっかり聞いておきましょう。 パンフレットに記載されている以上のお金がかかることがあるんですね!それは事前に確認しておかないと…。 見学でチェックしたいポイント 老人ホームの見学では、どんなところに注目すれば良いんでしょう?チェックしておいた方が良いポイントを教えてください。 はい、もちろんです!主には以下の3つのポイントに注目しましょう。 設備 サービス 雰囲気 設備 居室や共用部などの設備は、確認しておきたいポイントです。まず、居室は以下の点を確認しましょう。 トイレや洗面所置 日当たり 持ち込める家具類 レンタル家具の費用 老人ホームのなかにはトイレや洗面所が居室になかったり、トイレがカーテンで仕切られているだけの場合があります。長く住む部屋になるので、よく確認しておきましょう。また、共用部の設備も重要。特に入浴設備がお父様の身体状況に合っているかを確認してください。足腰が弱って浴槽をまたげないのに、一般家庭と同じ設備の「個浴」しかない場合は入浴ができない可能性があります。個浴と椅子に座ったまま浴槽に入れる「チェアーイン浴」、横になったまま入浴できる「寝台浴」の3種類がそろっている施設が理想。この3種類があれば身体状況が変化しても入浴を楽しめるからです。 サービス サービスについては、先ほどもお話ししたように介護・医療・生活サービスについて確認しましょう。特にインスリン注射などの医療行為が必要だったり、認知症である場合は受け入れ可能なのかを必ず事前に聞いておきましょう。認知症自体の受け入れはしていても、症状によっては受け入れできないこともありますので要確認です。 認知症の受け入れが可能だとパンフレットに書いてあったので見学予約をしたのですが、受け入れてもらえない可能性もあるんですね…。よく確認しておかないと。 それと、リハビリをしたい場合はリハビリ体制についても確認が必要です。理学療法士や作業療法士といったリハビリ専門職によるリハビリを提供している施設もあれば、一般の介護スタッフによる介護予防体操のみ提供している施設もあります。リハビリについては施設によってまちまちなので、見学時に聞いておくことをおすすめします。 雰囲気 漠然としてしまいますが、施設の雰囲気も見学のときに確認しておきましょう。雰囲気はほかのご入居者の要介護度や認知症の状況、働いているスタッフなどで大きく異なります。また、レクリエーションを活発にしているのかどうかなども施設によって方針が異なるんです。 そうなんですね。でも、雰囲気ってあいまいなのでやっぱり判断しにくいというか…。 そうですよね。例えば、お父様が入居してこの施設で穏やかに暮らしているところをイメージできるか、をひとつの判断基準にしてみるのも良いかもしれません。長く暮らしていく場所ですから、馴染めるかどうかはかなり重要です。 複数の老人ホームを比較検討しよう 老人ホームを探している方に私が必ずお伝えしていることがあります。それは「複数の老人ホームに見学に行ってほしい」ということ。2ヵ所以上の老人ホームを見学してほしいんです。 今週末に見学する老人ホームしか見学するつもりはありませんでした。なぜ複数の老人ホームに見学に行った方が良いんですか? 見学するのが1施設だけだと、「老人ホームってこういうものなんだ」と思ってしまうからです。老人ホームは多くの方が思っているよりも多様で、複数の施設を見学するとその違いがわかりやすいです。複数の施設を見学すれば、「こっちの施設はほしいサービスがあるんだけど、費用が高いな」「あっちの施設は安いけど、このサービスをしてくれないのか」といった比較ができますよね。でも、1施設しか見学していないと、「老人ホームはこういうサービスをしてくれないものなんだ」と諦めなくて良いことを諦めて後悔する可能性もあります。 なるほど、そういう意味なんですね。たくさんの老人ホームを見学すれば、希望に合った施設が見つかるということでしょうか? いえ、たくさんの老人ホームを見学しても逆に迷ってしまいますし、どの施設がどんなサービスだったかわからなくなってしまう可能性もあります。おすすめの見学数は3~4施設。必須の条件を満たしている施設をパンフレットやネット上の情報で絞り込んでから、3~4施設を見学すると良いでしょう。もし、たくさんの老人ホームがあって絞り込むのが難しい場合は、ぜひ「いい介護」を使ってみてください。医療行為などの希望条件を指定して検索もできますよ。 老人ホームに入居するまでの流れを確認したい場合は、以下にて詳しく確認しています。参考にしてくださいね。 見学時はメモや確認することリスト、メジャーなどを持っていこう 見学では共有部・居室の見学とサービス・料金の説明がおこなわれる 老人ホームは2~4施設を見学して比較しよう pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; color: white; overflow: scroll; ...
2024/03/29
父が自宅で転倒して入院していますが、治療が終わったとのことで急に3日後に退院しないといけなくなりました。 在宅介護はできない状況なので、老人ホームに入居させたいです。今すぐにでも入居できる施設はありますか? (秋山さん・パート・63歳) 一般的に老人ホームに入居するには1ヵ月程度かかります。中には1週間程度で入れることもありますが、かなり珍しいケースです。そのため、まずは入院期間の延長ができないか、病院のソーシャルワーカーさんに相談してみることをおすすめします。老人ホームの中でも早く入居しやすいのは、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などの民間施設。特別養護老人ホームなどの公的な施設だと入居待ちが発生していることが多いので、民間施設を中心に施設探しをしてみてください。 老人ホームにすぐに入居できる? 父が3日後に退院することになりました。でも、骨折したことがきっかけで車いすが必要になったので、自宅では介護できません!すぐにでも入居できる老人ホームはないでしょうか? うーん、残念ですが、3日で入居できる老人ホームはほとんどありません。必要書類をそろえたり施設との面談などがあるので、一般的には1ヵ月ほどかかります。施設側が迅速に対応してくれたとしても、1週間はかかってしまいますね…。 そんな!私は仕事もあるし、家では車いすを使えないし、父を連れ帰っても介護はできないんです。どうにかなりませんか? 秋山さん、落ち着いてください。まずは、病院のソーシャルワーカーさんに相談してみましょう。病院も帰る場所が決まっていない患者さんを放り出すようなことはしませんから、自宅では介護できないことや施設探しに時間がかかることなどを伝えて、入院期間を延ばしてもらうように相談してください。そうして、病院との相談と並行して、お父様が入居できる施設を探していきましょう。 退院日の延長なんてできるんですね!ソーシャルワーカーさんにお願いしてみます。 すぐに入居できる介護施設とは 退院までに少しは余裕ができそうなので、安心しました。…でも、介護施設ってたくさんあってよくわからないんですよね。何が違うんでしょうか? 介護施設ってたくさんの種類があるので、ややこしいですよね。まずは、おおまかに介護施設について把握しておくと、施設選びの迷いが少なくなりますよ。介護施設で主なものには、以下のようなものがあります。 特別養護老人ホーム(特養) 介護老人保健施設(老健) 有料老人ホーム サービス付き高齢者向け住宅 グループホーム 他にも介護施設はありますが、入居の条件が厳しいものもあるので比較的入居しやすい施設をリストアップしました。介護施設について、詳しく知りたい場合は以下の記事で解説されていますので参考にしてみてください。 なるべく早く入居したいので、入りやすい施設が良いです。 この5種類の施設の中でも、民間施設が比較的に入居しやすいです。具体的には有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅ですね。特養や老健などの公的施設は、費用が安いため大変人気があって入居の順番待ちをしないといけません。ほとんどの施設ですぐに入居はできないと考えた方が良いでしょう。対して、民間施設は空室があることが多いですし、希望の施設が満室でも系列の別の施設に入居できることがあります。なので、急ぎの施設入居の場合は有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅といった民間の施設を中心に探すのがおすすめです やっぱり、民間施設は公的施設よりも費用が高くなるんでしょうか?たくさんお金を出せるわけでもないので…。 そうですね。民間施設の方が料金が高い傾向があります。もし費用がかさむのを避けたければ、特養に入居待ちの申し込みをしておいて民間施設に入って順番を待つのもひとつの手。特養の順番待ちの間だけ入居することは珍しくなく、民間施設も慣れているので大丈夫ですよ。 施設探しの流れは? とにかく父がすぐに入れる施設を見つけないといけないので、民間施設を中心に探してみます。…でも、何から始めたら良いんでしょうか? では、はじめに施設探しの流れを確認してみましょうか。施設探しは以下のような流れで進めていきます。 介護施設の情報を集める 資料を取り寄せる 見学に行く 面談をする 体験入居をする 契約をする 入居をする ただ、今回はとても急ぎで入居する施設を決めなければいけません。なので、ネットなどで施設をいくつか絞り込んだら、施設に直接問い合わせて見学する方がスピーディーに決まるでしょう。 資料を取り寄せなくても良いんですか? はい。見学に行く方がたくさん情報が手に入りますから。入居まで時間がある場合は、資料を見比べながらじっくり検討できますが、今回はすぐにでも見学の予約を取ってください。それと、急いでいると言っても、1ヵ所だけではなくて2~3ヵ所は施設の見学をしてくださいね。 えっ、1ヵ所だけじゃダメなんですか。そんな急に仕事の都合がつくかな…。 厳しいことを言いますが、施設探しはお父様の新しい住まいを探しているんです。今後のお父様の生活に大きく影響することですから、なんとか時間を作って施設見学に行ってください。複数の施設を比較することでお父様に本当に優先するべき条件が見えてきたり、サービスの違いを理解できたりしますよ。入居を急いでいると言っても、入居してから後悔するような選択をしたくないですもんね。施設の見学については、以下の質問でもお答えしています。ぜひ参考にしてくださいね。 そうですよね…。職場に相談してみます。 見学に行って良い施設だと思ったら入居の意思を伝えて、お父様と施設担当者の面談がおこなわれます。この面談でお父様の心身の状態を確認して、受け入れができるかを判断しているんです。受け入れが可能だったら、契約をしてようやく入居できます。 入居までにいろいろとやらないといけないことが多いんですね…。これじゃあ、3日で入居できないわけだ。 おっしゃる通りです。手間はかかりますが、入居する人の安心安全な生活のためなのでしょうがないですよね。 早く入居するための裏ワザはある? ここまで、介護施設や施設探しの流れについてお話ししてきました。秋山さんのお父様の場合、本当に急いで入居しないといけないので、施設探しの裏ワザもお伝えしましょう! 裏ワザですか?教えてください! 一つ目は、「診療情報提供書」を事前に作成しておくことです。診療情報提供書は既往歴などをまとめたもので、老人ホームに入居するときに必要な書類です。この書類の作成には1週間かかることもあります。理想を言えば、退院時期がわかる前に作成をしておいて、施設にすぐに提出できるようにしておけると良いですね。この書類作成に時間がかかるので、今すぐにでも病院に作成を依頼してください。 退院日がわかる前にできることがあったんだ…。すぐに病院に連絡します。 二つ目は、退院日までに入居施設が見つからなかったり、入居手続きが間に合わないときの裏ワザです。具体的には、ショートステイや体験入居を利用すること。ショートステイは老人ホームやショートステイ専用の施設で1日から宿泊できるサービスです。体験入居は、老人ホームにだいたい7日間までお試しで入居できるサービス。ショートステイや体験入居を正式な入居までの期間の”つなぎ”として利用するわけですね。 へー!一時的に父を預かってくれるサービスがあるんですね。 それにショートステイであれば、最大30日連続で利用可能です。ショートステイの空室状況にもよりますが、ショートステイを利用している間にじっくり施設探しをするのもアリなんじゃないでしょうか? そんな方法が!それだったら腰を据えて施設探しができそうです。 施設探しをしていると、介護施設がたくさんあってどうやって選べば良いかわからなくなることもあると思います。そういうときに「いい介護 入居相談室」にご連絡いただければ、介護施設の知識が豊富な入居相談員がお父様にぴったりの施設をお探ししますよ。急いでいても、後悔だけはしないような施設を見つけてくださいね。 施設入居には最低でも1週間はかかる 有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅は早く入居しやすい ショートステイ、体験入居を利用して早めに入居するワザも pre { margin: 40px 0; background: #333; ...
2022/11/30
介護施設への入居について、地域に特化した専門相談員が電話・WEB・対面などさまざまな方法でアドバイス。東証プライム上場の鎌倉新書の100%子会社である株式会社エイジプラスが運営する信頼のサービスです。