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グループホームではインスリン注射に対応してくれますか?認知症がひどくて在宅介護できません!

母の認知症がひどくて在宅介護に限界を感じています。なので、母をグループホームに入れようと思っているのですが、母は糖尿病のインスリン注射を自分で打てません。 今は私が代わりに打っていますが、グループホームに入ったらインスリン注射をどうしたら良いでしょうか?施設で代わりに打ってくれるのでしょうか? (河村さん・パート・64歳) 正直なところ、グループホームでインスリン注射の対応をしている施設はかなり少ないです。というのも、インスリン注射は看護師でないと対応ができないのですが、グループホームでは看護師が常駐しているところがあまりないんです。そのため、インスリン注射を打っている方はグループホームより有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅の方がおすすめです。特に、認知症が進行している場合は手厚い介護体制のある介護付き有料老人ホームだとなお安心でしょう。 グループホームでインスリン注射は対応している? 母の認知症がひどくなってきて手に負えないので、老人ホームに入れようかと考えています。何度も同じ質問をしてきたり日が暮れると亡くなった父のことを探して家の中をウロウロしたり…。体は元気なのですが、認知症のせいで声をかけないと一人で何もできなくなってしまったので、何をするにも私が付き添わないといけないのも大変。なので、グループホームという認知症の人向けの施設を友人に勧められたので、グループホームに入れようかなと思っています。ただ、母は糖尿病も持っており、誰かがインスリン注射をしないといけません。グループホームではインスリン注射を施設で打ってくれるんでしょうか? 残念ながら、インスリン注射の対応をしているグループホームはかなり少ないんです。というのも、インスリン注射は看護師でないと打てません。ですが、グループホームには看護師の配置義務がないので、看護師がいないグループホームの方が多いんです。 えっ、そうなんですね! インスリン注射の対応ができるグループホームは、看護師を常駐させているか外部の訪問看護ステーションと連携しているかの2パターン。いずれにしても数は少ないですから、インスリン注射を打っている方がグループホームに入居するのはおすすめできないと言わざるを得ません。 グループホーム以外でインスリン注射に対応している老人ホームは? グループホームでインスリン注射を打ってくれないとなると、母は施設に入れないんでしょうか? いえいえ、ほかの施設であれば、インスリン注射に対応している老人ホームはありますよ!例えば、以下の種類の老人ホームなら、インスリン注射の対応が可能です。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム サービス付き高齢者向け住宅 この3種類の老人ホームはインスリン注射の対応はできるのですが、施設によってはちょっと対応方法が異なります。詳しくお話ししますね。 介護付き有料老人ホームは常駐看護師で 介護付き有料老人ホームには、少なくとも日中は看護師が常駐しています。そのため、インスリン注射の方の受け入れをしている施設がほとんどです。ただ、介護付き有料老人ホームの看護師の勤務時間は9~18時であることが多く、その時間外に注射が必要だと受け入れを断られてしまうこともあります。そういう場合は、看護師が24時間常駐している施設を選ぶか、医師に相談して注射の時間を変更してもらう必要が出てきます。 住宅型有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅は訪問看護で 住宅型有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅に入ってインスリン注射を看護師に打ってもらう方法は共通です。それは、外部の訪問介護を利用すること。住宅型有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅は、外部の介護サービスを利用できます。そのため、施設自体に看護師が常駐しているわけではないのですが、外部の訪問看護を利用することで、看護師にインスリン注射を打ってもらえるんです。 看護師さんが常駐していなくても、訪問看護を利用すればインスリン注射を打ってもらえるんですね。つまり、認知症だからってグループホームでなくても大丈夫なんですね。 住宅型有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅を探す おっしゃる通りです。ただ、認知症によって常に見守りが必要な状況であれば、介護付き有料老人ホームがおすすめです。なぜなら、住宅型有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅のなかには、介護スタッフが常駐していないことも多く、介護サービスについては外部の訪問介護を利用する形になっています。訪問介護は、必要なタイミングに決まった時間だけ利用できるサービスなので、常に見守りが必要な状態だとケアが足りない可能性があります。 なるほど…。それだと心配です。母は、食事もトイレもお風呂も声をかけないと何もできない状態なので…。 となると、24時間介護スタッフが常駐している介護付き有料老人ホームが良いかもしれません。昼夜問わず介護スタッフが常駐しているので、夜間の見守りや排泄介助なども任せられますよ。 それなら安心です!うちの母は介護付き有料老人ホームの方が合っているような気がしてきました。さっそく探してみます。 インスリン注射の対応するグループホームは少ない 介護付き、住宅型、サ高住ではインスリン注射の対応可能 認知症の症状が進行している場合は介護付きがおすすめ pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; color: white; overflow: scroll; line-height: 1.1; } pre:before { ...

2024/04/25

施設入居

老人ホームにはペットと一緒に入れますか?最期までペットを世話してくれますか?

最近、自分自身の物忘れが増えたことを感じ、そろそろ一人暮らしが不安になってきました。そのため、自分が入る老人ホームを探しているのですが、ペットは一緒に入れますか? 私は中型の雑種犬を飼っており、この子を置いて自分だけ老人ホームには入れません。それと、もし私が先に逝ってしまったら、犬の面倒は施設で看てくれるのでしょうか? (宮川さん・77歳) 正直なところ、ペットと一緒に入れる老人ホームはありますが、ペットの世話や看取りまでしてくれる施設はまずないのが実情です。ペット可の老人ホームでも、ペットの世話は基本的にご入居者自身でやっていただく必要があります。そのため、体調不良や入院などで世話ができなくなったときに備えて、ご友人やご家族などのペットを預かってもらえる先を見つけておきましょう。 ペットと入れる老人ホームはある?最期まで看てくれる? 最近、物忘れやちょっとした段差につまずくことが増えて一人暮らしに不安を感じています。そのため老人ホームを探しているのですが、中型の雑種犬を飼っているので一緒に入れないなら老人ホームはあきらめようと思っています。老人ホームにはペットと一緒に入れるのでしょうか? はい、ペットと入れる老人ホームはありますよ。ただ、施設によっては小型犬に限定していることがありますから、そこは施設に確認が必要ですね。また、ペット可の老人ホームはそこまで少なくはありません。ペットと一緒に入れることを第一条件とするのであれば、地域を広げて探してみたり工夫が必要です。ちなみに、ペット可の老人ホームには以下のような種類があります。 有料老人ホーム サービス付き高齢者向け住宅 よかった!ペットと一緒に入れる老人ホームがあるんですね。安心しました。 老人ホームで最期までペットを世話してくれる? もし、犬より先に私が死んでしまったら、老人ホームでは犬を最期まで世話してくれるでしょうか? うーん…。残念ながら、ペットの最期まで世話してくれる老人ホームはほぼない、というのが実情です。ペット可の老人ホームはありますが、ペットのお世話は基本的にご入居者がおこないます。介護スタッフはあくまでご入居者の支援をおこなうためにいるので、ペットについてはご入居者に任せているところがほとんどなんです。なので、ご自身が介護が必要になったりしてペットのお世話ができなくなった場合のことも考えておく必要があります。 自分が先立ったとき、ペットはどうする? 自分の方が先に死んでしまった場合や、入院してしまったとき、老人ホームではペットの世話まではしてくれないんですよね…。私ももう80歳に近くなってきましたし、体調がすぐれない日も増えました。何かあって体調を崩して入院したりそのまま亡くなることもありえますよね…。そんなとき、ペットの世話はどうしたら良いんでしょう? ご不安なことは多いですよね…。入院したりしてペットのお世話ができなくなる前にご家族やご友人など、ペットの預け先を見つけておくことが大切です。また、ペットホテルといった一時的に預かってもらえるサービスも、ワンちゃんが慣れておくためにお試しで利用してみるのも良いでしょう。加えて、最近は老人ホームならぬ「老犬ホーム」も増えてきています。高齢のワンちゃんを最期までお世話してくれるので、探してみるのはどうでしょうか? 老犬ホームなんて知りませんでした!うちの犬も12歳と高齢なので考えてみます。 まずは、できるだけ一緒にワンちゃんと暮らせるように、ペット可の老人ホームを探してみましょう。宮川さんのワンちゃんも一緒に入居できるか、事前に施設に相談してくださいね。 ペットと入れる老人ホームはあるが、数が少ない ペットと一緒に入れても、世話はしてくれないことがほとんど 万が一のときに備えて、ペットの預け先を決めておこう pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; color: white; overflow: scroll; line-height: 1.1; } pre:before { ...

2024/04/25

認知症 施設入居 在宅介護 糖尿病

糖尿病の父親がインスリン自己注射ができなくなってしまいました。どうしたら良い?

実家で一人暮らしをしている父は、10年以上前から糖尿病のためインスリン注射をしています。ですが、先日、帰省したところインスリン注射をしていないことがわかりました。 そのうえ、自己注射の方法もわからなくなったようで、注射器を渡しても自己注射ができません。 私が同居していれば代わりにインスリン注射を打つこともできるのですが、かなり遠方に住んでいるのでそれも難しいです。どうしたら良いでしょうか? (神田さん・パート・61歳) インスリンの自己注射をできなくなった際の解決策としては、大きく分けて2つあります。ひとつは在宅介護で訪問看護サービスを利用して看護師に注射をしてもらう方法。もうひとつは老人ホームに入居して、施設の看護師に対応してもらう方法です。在宅介護を続ける場合、懸念となるのが食事の管理です。糖尿病の方は食事の制限があることが多いですが、一人暮らしで制限に合わせた食事を準備するのは大変かもしれません。老人ホームであれば、糖尿病の方向けの制限食に対応できる施設も多いですし、レクリエーションなどで体を動かす機会も多くなって規則正しい生活ができると思います。ただ、お父様は認知症を発症している可能性もあります。もし、思い当たることがあるのであれば、病院にて認知症検査を受けていただくことをおすすめします。 高齢の親がインスリン自己注射ができなくなったときの対応 実家で一人暮らしをしている父親は、糖尿病のため10年以上前からインスリン注射を打っています。が、しばらく注射を打っていないことがつい先日わかりました。そのため、注射を打たせようとしたのですが、注射器の使い方がわからなくなってしまったようで、自分で打とうとしません。同居していれば父の代わりに注射することもできるのですが、私はかなり遠方に住んでいるのでそれは難しいです。どうやらしばらく通院もしていない様子もありますし…。何か対策はないでしょうか? それは心配ですね…。お父様のインスリン注射を続けるには、大きく分けて2つ方法があります。それは「在宅介護サービスを使う」「老人ホームに入る」です。それぞれについて、詳しくお話ししていきますね。 在宅介護サービスを使う ご自宅での生活を続けたいとお父様が考えているなら、在宅介護サービスを利用するのが良いでしょう。在宅介護サービスの中でも、訪問介護を利用するのがおすすめです。 訪問介護とは何ですか? 訪問看護とは、ご自宅に看護師が訪問して医療ケアをおこなってくれるサービス。インスリン注射を打ってくれるのはもちろん、そのほかの薬や健康状態の管理もしてくれます。自己注射を続けたいのであれば、再度、自分で打てるように指導してくれたり、所定のタイミングに必要な単位数を打てているかのチェックもしてもらえます。 そんなに手厚くサポートしてくれるんですね!たぶん、父は自宅で過ごしたいと言うだろうし、訪問看護を使ってみるのは良いかもしれないなぁ。 糖尿病の方は食事制限がある場合も多いです。ご自分で制限に合わせた食事を準備できない場合は、糖尿病対応の配食サービスもありますので、そちらも利用してみると良いと思いますよ。ただ、配食サービスでは細かいカロリーや塩分量、糖質量などには対応していないことも多いです。そのうえ、ご自分でお菓子などを買って食べてしまうリスクもあります。どうしてもご自宅の生活では管理しきれない可能性があることは念頭に入れておいてください。 老人ホームに入る インスリン注射や健康管理のために老人ホームに入るのもひとつの方法です。老人ホームでは看護師が常駐していたり、訪問看護を利用できるのでインスリン注射を打ってもらえますよ。ただ、注意したいのは看護師が対応可能な時間帯。日中だけ看護師が常駐している施設の場合、看護師が対応できる時間は朝9時~夕方6時が多いため、その時間外だと対応してもらえないでしょう。もし、朝食前や夕食後にインスリン注射が必要な場合は、24時間看護師が常駐している施設に入るか、医師に相談して看護師が対応できる時間で収まるようにインスリン注射を調整してもらう必要があります。 老人ホームっていつでも看護師さんがいるわけじゃないんですね。父の場合は、毎食前にインスリン注射が必要だったと思うのでよく考えないといけないですね。 ちなみに、老人ホームに入居する場合、糖尿病の制限食に対応している施設であれば食事の管理は施設に任せられるのがメリットですね。なかには細かいカロリーや塩分量、糖質量の調整に対応している施設もありますよ。それに、老人ホームではご自分でお菓子を買って食べるのはまずできませんから、そういった意味でも食事についての心配が少なくなるでしょう。 それは助かります!父は、食事制限があるのにいつも菓子パンやお弁当を買って食べていて…。何度も注意したのですが、自分で食事の管理ができなくて。もう80歳を超えたし、老人ホームに入れるのも良いのかもしれません。 インスリン自己注射ができないのは認知症のせいかも…。 お父様の状態を聞いて、認知症を発症しているのかも、と思ったのですが…。神田さんは思い当たることはありますか? 認知症ですか!?全然そんなこと考えていませんでした。確かに、前は使えていたインスリンの注射器の使い方がわからなくなったりもありますが…。あ、そういえば、何度も同じ質問をされたり、日付がわからなくなっている様子はありました。でも、父はもう86歳ですし、年齢を考えればしょうがないことだと思っていたのですが…。 おっしゃる通り、年相応の認知機能の低下という可能性もあります。ですが、糖尿病の方は認知機能が低下しやすく、認知症を発症しやすいと言われています。薬などによって血糖値がコントロールできておらず、高血糖状態が続いていると認知機能が低下しやすいんです。 そうなんですか!?知りませんでした…。父は認知症になってしまったんでしょうか? 認知症の検査を受けてみないとはっきりとはわかりません。ですが、以下に思い当たることがあれば認知症の可能性があるので、病院で認知症検査を受けてみることをおすすめします。 少し前の出来事をすぐに忘れてしまう 同じことを何度も聞いたり話したりする 今日の日付が言えなくなったり、今の季節がわからなくなる 役所の手続きやATMでのお金の出し入れができなくなる 道具や家電の使い方がわからなくなる イライラしたり怒りっぽくなる 「同じことを何度も聞いたり話したりする」「道具や家電の使い方がわからなくなる」というのが当てはまっています。もしかしたら、認知症になってしまったのかも…。 認知症は早期の治療が大切です。まずは糖尿病の治療と合わせてかかりつけ医に相談してみてくださいね。 インスリン・認知症の対応できる老人ホーム・介護施設を探す インスリン注射は在宅介護サービスを使うか老人ホームに入れば解決 インスリン自己注射ができなくなったのは、認知症の可能性も… pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; color: white; overflow: scroll; line-height: 1.1; } ...

2024/04/24

認知症 施設入居 在宅介護 介護疲れ

認知症の父親が立てる音が耐えられない!机を叩く音にイライラする!

同居している認知症の父が立てる音に悩まされています…。 父はほとんどの時間、リビングにいるのですが、机をバンバンと叩いたり指でコツコツと音を立てるんです。止めるように言っても聞かないですし、ほかの部屋にいても音が聞こえるので気が休まりません。 どうして父は机を叩き続けるんでしょうか?止めさせる方法も教えてください。 (齋藤さん・65歳) もしかしたら、何か伝えたいことがあるのに上手く伝えられないことでお父様がストレスを感じている可能性があります。認知症になると言葉が上手く出てこなくなったり、自分の状態が理解できなくなったりして、伝えたいことを伝えられなくなることがあります。対策としては、お父様のストレスの原因を突き止めて改善すること。コミュニケーションの機会を増やすことで原因がわかり、机を叩く頻度が減る可能性もありますよ。また、クッションを置いたりすることで音が軽減できるでしょう。音の問題は、ご家族にとって大きなストレスになりますよね。なので、耐えきれないと感じたときは在宅介護サービスを利用したり老人ホームに入居するなどして、物理的に距離を取るのもひとつの方法です。 認知症の人が音を立てる原因は? 認知症の父と同居しています。最近、机をバンバン叩いたり指でコツコツと音を立てたりするようになって、止めるように言っても言うことを聞きません。それにわざとかはわかりませんが、扉を勢いよく閉めるので父が部屋を出入りする度に大きな音を出すのも精神的に落ち着きません。そんな状況なので、家にいても気が休まらなくてイライラしっぱなしで…。父が音を立てるのを止めさせる方法はありませんか? お父様が音を立てるのを防ぐには、まずは音を出してしまう原因を考えてみることが大切です。どういった音を立てるのかによって原因が異なるので、まずは具体的な騒音とその原因についてお話ししましょう。 足音などの生活音 「音を立てる」と言っても音にはいくつか種類があります。まず、生活音について考えてみましょう。生活音というと、次のようなものです。 テレビの音 ドアを閉める音 足音 こうした生活音が大きくなってしまう原因は、耳が遠くなったことで周囲への配慮ができなくなったことだと考えられます。特に、耳が遠くなったご高齢者の多くがテレビの音が大きくなる傾向があります。耳が遠くなると音が大きくなっても気づきにくいですから、自然と生活音が大きくなってしまうんです。 確かに、父は耳が遠くなってきたような気がします。テレビの音も大きいし、ドアを開け閉めする音も気が付かなくなったのかな… 大声などの意図的な音 認知症の人が意図的に出す音に悩まされるケースは少なくありません。意図的に出す音とは次のようなものです。 机などの物を叩く 大声 ひとりごと 大声やひとりごとは今のところありませんが、机を叩くのは本当に止めてほしいですね。 意図的な音の原因としては、さびしさやストレスである可能性があります。 さびしさやストレスですか?父がそんなことを感じているように思えないのですが…。 認知症の影響で上手く会話ができなくなると、ご家族や周囲の人とコミュニケーションを取る機会がぐっと減りやすいです。特に言葉が出てこなくなると、同じ家にいるのに会話をしないという状況も増えてくるかもしれません。そうした状況にさびしさを感じて、机を叩いたりしてご家族の気を引こうとしている可能性があります。 北野室長が言う通り、父は認知症が進んであまり会話ができない状況です。言われてみれば、私も父が何を考えているのかわからなくなってコミュニケーションを取るのを避けていたかもしれません…。 会話ができなくなると、コミュニケーションが難しくなりますよね…。お父様は認知症の影響で言葉が出なくなっているかもしれません。加えて、認知症によって自分がどんなことを感じているのかがわからなくなることもあるので、さらに自分の思いを伝えられなくなる傾向があります。そうした、上手く伝えられないストレスから机を叩いている可能性もありますね。 認知症の人が立てる音の対策は? 父が音を立てる理由がわかった気がします。でも、どうしたら父の騒音を止めさせられるんでしょうか? それぞれの音の原因がわかったので、それに対応する策をとっていきましょう! 足音などの生活音への対策 例えば、テレビの音が大きい場合は、集音器や補聴器を身に着けたり、テレビ用スピーカーを使って周囲に音が漏れないようにしましょう。ドアを閉める音が大きいときは、ドアのふちにクッションをつけるのがおすすめ。テープ式でドアのふちに貼り付けるものや、ゴムでできた小さなクッションシールタイプもあります。クッションを貼るだけでもだいぶ音が小さくなると思いますよ。足音対策には防音マットが良いでしょう。今使っている絨毯やカーペットの下に敷くタイプのものや、防音マット自体が絨毯として使える物もあります。 ドアのクッションは良いですね。そんな便利なものがあるとは知りませんでした!さっそく購入してみます。 大声などの意図的な音への対策 机を叩くなど、認知症の人が意図的に出す音に関してはクッションをつけたりして防音対策するだけでは難しい部分があります。というのも、意図的な音は認知症の症状から来るものなので、その原因を解決する必要があるためです。 原因というと、さびしさやストレスということですよね? おっしゃる通りです。具体的な対策としては、コミュニケーションの機会を増やすこと。認知症の影響で言葉が出にくい状況であっても、お父様の反応をよく見て双方向のコミュニケーションを心がけましょう。すぐに上手くコミュニケーションが取れるようにならないかもしれませんが、徐々にお父様が感じていることや伝えたいことがわかるようになってくるはずです。「自分の話を聞いてくれている」とお父様が感じるようになると、机を叩く頻度も減ってくると思いますよ。 耐えきれないときは物理的に離れよう 音の問題はご家族のストレスになりやすいので、もしお父様が出す音が耐えきれないと思ったときは、物理的に距離を取るのもひとつの方法です。 「物理的に距離を取る」とはどういうことですか? 例えば、在宅介護サービスを利用したり老人ホームに入ることです。具体的にお話ししていきますね。 在宅介護サービスを使う 在宅介護サービスとは、ご自宅で介護を受けているご高齢者が利用できる介護サービスです。さまざまな種類のサービスがありますが、物理的に距離を取る場合に活用できるのは以下の3種類です。 デイサービス ショートステイ 小規模多機能型居宅介護 デイサービスとは、介護施設に通って入浴や食事、レクリエーションといったサービスを受けられるもの。デイサービスの利用時間が半日ほどあるので、その時間は介護から離れられます。また、ショートステイは介護施設に1日から宿泊できるサービス。宿泊している間は身の回りのことをすべて施設に任せられるので、ご家族のリフレッシュのためによく利用されるサービスです。 家族のリフレッシュのためのサービスがあるんですね!ぜひ利用したいな…。 小規模多機能型居宅介護はデイサービスとショートステイ、訪問介護の3つのサービスを組み合わせたものです。1つの施設ですべてのサービスを提供しているので、「デイサービスの後にショートステイ」といった使い方もできます。音の問題から離れられるだけでなく、お父様の状態が変化した場合でも柔軟なサービス利用ができるのが魅力です。 老人ホームに入る 父が出す音がうるさいからって、それだけで老人ホームに入れるなんて気が引けるんですが…。介護する側がストレスを感じているだけで老人ホームに入れることって、あまりないですよね? 老人ホームに入る人の中には、ご家族のストレスや負担が大きくなったことがきっかけになったケースも珍しくありません。在宅介護はご家族の心身の負担が大きいです。在宅介護のストレスでご家族が体調をくずしてしまっては元も子もないですから、負担を軽くするために老人ホームに入居することはけして悪いことではありませんよ! そうなんですね…。老人ホームってよくわからないんですが、どんなものがあるんでしょうか? 老人ホームにはいろんな施設があります。例えば、以下のようなものがありますよ。 有料老人ホーム サービス付き高齢者向け住宅 グループホーム 有料老人ホームには、「住宅型有料老人ホーム」と「介護付き有料老人ホーム」があります。どちらも介助が必要な人を受け入れていますが、介護付き有料老人ホームには介護スタッフが24時間常駐しているので、こちらの方が介護が充実している施設です。サービス付き高齢者向け住宅は、基本的には元気な人が入居する施設。介護が必要な場合は外部の介護サービス事業者と契約をしてサービスを受ける必要があります。グループホームは、認知症の人限定の施設。お体が元気な認知症のご入居者が助け合いながら生活している場所です。掃除や料理などの家事もご入居者が協力しておこなっているのが特徴です。認知症ケアが充実しているので、お体が元気であれば認知症の人におすすめの施設です。 本当にいろんな施設があるんですね…。北野室長の言う通り、父が出す物音や介護にストレスが溜まっていました。そろそろ老人ホームに入れることも考えた方が良いのかもしれませんね。 認知症の人が立てる音は、生活音と意図的な音がある 生活音は耳が遠くなったこと、意図的な音はストレスが隠れていることも 認知症の人の音に耐えきれないときは介護サービスを使って物理的に離れよう pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; color: white; overflow: ...

2024/04/17

施設探し 施設入居

老人ホームの見学で必要な持ち物はありますか?見学ではどんなことをするのでしょうか?

高齢の父が入る老人ホームを探しています。今週末、老人ホームの見学に行くのですが、何か持ち物はあるでしょうか?初めて老人ホームの見学に行くので心配です。 (岡部さん・パート・55歳) 老人ホームに見学に行く際は、特別な持ち物は必要ありません。ですが、施設担当者の説明を記録しておくためにメモ帳と筆記用具を持っていくことをおすすめします。もし、見学中に確認したいことがあるなら事前にチェックリストを作っておき、持っていくと良いでしょう。見学時は、施設の設備やサービス、雰囲気もよく確認しておきましょう。見学する施設が1ヵ所だけだとその施設の良し悪しがわかりにくいので、最低でも2ヵ所は見学するのがおすすめ。余裕があれば3~4ヵ所の見学ができると良いですね。 老人ホームの見学時の持ち物は? 今週末に老人ホームの見学予約をしました。父が入るための施設を探しているのですが、老人ホーム探し自体が初めてで、施設に見学に行くのも初めてです。老人ホームに見学に行くときに必要な持ち物はありますか? 老人ホームの見学時には、特別な持ち物は必要ありません。ですが、見学中の説明や感じたことなどをメモするためのメモ用紙と筆記用具を持っていくと便利ですよ。老人ホームの見学の際に持っていくと便利なものを次にまとめました。参考にしてください。 メモ・筆記用具 確認したいことリスト メジャー カメラ 「確認したいことリスト」とは何ですか? 老人ホームにお父様が入居するにあたって、事前に確認しておきたいことがあると思います。例えば、費用やサービス内容、医療行為の受け入れ状況などです。見学時に聞きもらしがないように、あらかじめチェックリストを作っておくことをおすすめしています。また、居室にタンスなどの家具類を持ち込む場合は、居室に置けるスペースがあるかどうか確認することも大切。いざ入居の段階になって「タンスが入らない!」と慌てないように、居室と出入口の広さをメジャーで測っておくとスムーズに引っ越しできますよ。 なるほど。確かにタンスは持っていきたいですね。 居室や共用部の撮影を施設側が許可してくれることもあります。撮影しておけば、あとで見返したり、ほかのご家族に写真を見せながら説明もできますので、撮影しておくと意外と便利です。もちろん、わざわざカメラを持っていかなくてもお手持ちのスマートフォンでもOKですよ。 見学ではどんなことをする? 老人ホームの見学が初めてなので、よくイメージできていません。老人ホームの見学ってどんなことをするんでしょうか? 老人ホームの見学では大きく分けて2つのことをします。それは、「共用部・居室の内覧」と「サービス・費用の説明」です。共用部・居室の内覧では、実際に入居する居室やモデルルーム、リビングなどの共用部を見て回ります。ただ、居室が満室の場合は実際の部屋を見られないこともあります。 居室が見れないこともあるんですね!でも、満室ならしょうがないか…。 満室の場合は、モデルルームを見学するか、写真などで案内されるケースが多いです。サービス・費用の説明では、施設担当者から提供している介護・医療・生活サービスや費用について詳しい説明を受けます。パンフレットなどではわかりにくいことも詳細に説明してもらえますよ。もし、認知症や医療行為の受け入れ状況などを確認したい場合は、このタイミングで聞いてみると良いですね。 父は認知症です。確かに、施設の人によく聞いておかないといけないですね。 また、施設によってはパンフレットに記載されているとは別に追加費用が発生することも。追加費用はないか、ある場合はどういった理由で発生する費用なのかも聞いておくことも大切です。「思った以上にお金がかかる」と入居後に後悔するケースも少なくないので、事前にしっかり聞いておきましょう。 パンフレットに記載されている以上のお金がかかることがあるんですね!それは事前に確認しておかないと…。 見学でチェックしたいポイント 老人ホームの見学では、どんなところに注目すれば良いんでしょう?チェックしておいた方が良いポイントを教えてください。 はい、もちろんです!主には以下の3つのポイントに注目しましょう。 設備 サービス 雰囲気 設備 居室や共用部などの設備は、確認しておきたいポイントです。まず、居室は以下の点を確認しましょう。 トイレや洗面所置 日当たり 持ち込める家具類 レンタル家具の費用 老人ホームのなかにはトイレや洗面所が居室になかったり、トイレがカーテンで仕切られているだけの場合があります。長く住む部屋になるので、よく確認しておきましょう。また、共用部の設備も重要。特に入浴設備がお父様の身体状況に合っているかを確認してください。足腰が弱って浴槽をまたげないのに、一般家庭と同じ設備の「個浴」しかない場合は入浴ができない可能性があります。個浴と椅子に座ったまま浴槽に入れる「チェアーイン浴」、横になったまま入浴できる「寝台浴」の3種類がそろっている施設が理想。この3種類があれば身体状況が変化しても入浴を楽しめるからです。 サービス サービスについては、先ほどもお話ししたように介護・医療・生活サービスについて確認しましょう。特にインスリン注射などの医療行為が必要だったり、認知症である場合は受け入れ可能なのかを必ず事前に聞いておきましょう。認知症自体の受け入れはしていても、症状によっては受け入れできないこともありますので要確認です。 認知症の受け入れが可能だとパンフレットに書いてあったので見学予約をしたのですが、受け入れてもらえない可能性もあるんですね…。よく確認しておかないと。 それと、リハビリをしたい場合はリハビリ体制についても確認が必要です。理学療法士や作業療法士といったリハビリ専門職によるリハビリを提供している施設もあれば、一般の介護スタッフによる介護予防体操のみ提供している施設もあります。リハビリについては施設によってまちまちなので、見学時に聞いておくことをおすすめします。 雰囲気 漠然としてしまいますが、施設の雰囲気も見学のときに確認しておきましょう。雰囲気はほかのご入居者の要介護度や認知症の状況、働いているスタッフなどで大きく異なります。また、レクリエーションを活発にしているのかどうかなども施設によって方針が異なるんです。 そうなんですね。でも、雰囲気ってあいまいなのでやっぱり判断しにくいというか…。 そうですよね。例えば、お父様が入居してこの施設で穏やかに暮らしているところをイメージできるか、をひとつの判断基準にしてみるのも良いかもしれません。長く暮らしていく場所ですから、馴染めるかどうかはかなり重要です。 複数の老人ホームを比較検討しよう 老人ホームを探している方に私が必ずお伝えしていることがあります。それは「複数の老人ホームに見学に行ってほしい」ということ。2ヵ所以上の老人ホームを見学してほしいんです。 今週末に見学する老人ホームしか見学するつもりはありませんでした。なぜ複数の老人ホームに見学に行った方が良いんですか? 見学するのが1施設だけだと、「老人ホームってこういうものなんだ」と思ってしまうからです。老人ホームは多くの方が思っているよりも多様で、複数の施設を見学するとその違いがわかりやすいです。複数の施設を見学すれば、「こっちの施設はほしいサービスがあるんだけど、費用が高いな」「あっちの施設は安いけど、このサービスをしてくれないのか」といった比較ができますよね。でも、1施設しか見学していないと、「老人ホームはこういうサービスをしてくれないものなんだ」と諦めなくて良いことを諦めて後悔する可能性もあります。 なるほど、そういう意味なんですね。たくさんの老人ホームを見学すれば、希望に合った施設が見つかるということでしょうか? いえ、たくさんの老人ホームを見学しても逆に迷ってしまいますし、どの施設がどんなサービスだったかわからなくなってしまう可能性もあります。おすすめの見学数は3~4施設。必須の条件を満たしている施設をパンフレットやネット上の情報で絞り込んでから、3~4施設を見学すると良いでしょう。もし、たくさんの老人ホームがあって絞り込むのが難しい場合は、ぜひ「いい介護」を使ってみてください。医療行為などの希望条件を指定して検索もできますよ。 老人ホームに入居するまでの流れを確認したい場合は、以下にて詳しく確認しています。参考にしてくださいね。 見学時はメモや確認することリスト、メジャーなどを持っていこう 見学では共有部・居室の見学とサービス・料金の説明がおこなわれる 老人ホームは2~4施設を見学して比較しよう pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; color: white; overflow: scroll; ...

2024/03/29

認知症 施設入居 在宅介護

認知症の母の被害妄想がひどくて耐えきれません!ご近所にも言いふらすので困っています

同居する母の被害妄想がひどくて困っています…。母が1年ほど前に認知症と診断されてから、私と父で介護をしています。最近、被害妄想がひどくて大変なんです。 例えば、父が買い物に出かけると「ほかの女に会いに行っている」と浮気を疑ったり、急に「私なんて死ねば良いと思ってるんでしょ!」と怒鳴り散らしたり…。家で騒いでいるだけならともかく、その妄想を近所の人に話すんです。まるで私たちが母を雑に扱っているような言い方をしているようです。 こんな状況が続いて私も父も精神的に参っています。どうにかなりませんか? (水谷さん・会社員・61歳) もしかしたら、認知症の進行によって被害妄想が出てしまっているのかもしれません。認知症の症状のひとつに被害妄想があり、「物取られ妄想」「見捨てられ妄想」「嫉妬妄想」といったものがあることがわかっています。もしお母様が事実無根の被害妄想を話しているときは、否定しないで聞く、距離を取る、自尊心を取り戻してもらう、といった対応をしましょう。忙しくて余裕がないときは難しいかもしれませんが、お母様の不安がなくなると徐々に妄想も減っていくと思いますよ。 認知症による被害妄想の例 認知症の母を父と一緒に介護しています。その母が最近、被害妄想のようなことを言うようになって困っています。例えば、父が買い物などで出かけると「ほかの女に会いに行った」と浮気を疑ったり、急に「私なんて早く死ねば良いと思っているんでしょ!」と怒鳴り散らすこともあるんです。もちろん、どちらも事実無根です。家の中で言っているだけならまだ良いのですが、そういう妄想をご近所にも言いふらすようになって…。まるで、私が母をいじめているような言い方をしているようなんです。こんな状況が続いて、私も父も精神的に参ってしまって。どうして母は変わってしまったんでしょうか…。 それは大変な状況ですね…。もしかしたら、認知症の進行によって被害妄想が出てしまっているのかもしれません。 認知症が悪化すると被害妄想が出てくるんですか? 認知症の症状は千差万別なので、すべての方に被害妄想が出るわけではありません。が、認知症の症状のひとつに被害妄想があることがわかっているんです。認知症による被害妄想には、主に以下のようなものがあります。 物盗られ妄想 見捨てられ妄想 嫉妬妄想 迫害妄想 物盗られ妄想 物盗られ妄想はその名の通り、「誰かに物を盗まれた」と思い込む被害妄想です。認知症の方の多くに出る物忘れが関係しているとされています。財布などの大切なものを盗まれないようにどこかにしまっておき、その後にしまった場所がわからなくなって「誰かに盗まれた」と思い込むのが基本的な流れです。犯人にされるのはご家族が多く、特にメインに介護をしている方に疑いを向けるケースがよくあります。 まだ、うちの母は物取られ妄想はありません。でも、母も物忘れが激しいので、物取られ妄想が起こる可能性はあるんですね。 見捨てられ妄想 「家族に捨てられる」と思い込むのが見捨てられ妄想です。認知症になって介護を受けている方には、「家族の負担になっている」という負い目があり、その負い目から「家族に捨てられるんじゃないか」と妄想が起こってしまうとされています。 母も私たちに負い目を感じているんでしょうか…。「私が早く死ねば良いと思っているんでしょ!」と母が言うのは見捨てられ妄想なのかもしれませんね。 嫉妬妄想 もしかして、母が父の浮気を疑っているのは嫉妬妄想なのでしょうか? おそらく当てはまると思います。嫉妬妄想はお母様のように、配偶者やパートナーが浮気をしていると思い込むこと。なんの根拠もなく、相手の浮気を疑ってしまいます。また、自分と同性の人と配偶者が軽く世間話をしただけでも「あの人が浮気相手だ」と思い込んでしまうこともあるんです。例えば、お母様の送迎のために訪問したデイサービススタッフとお父様がちょっと話をしただけで、そのスタッフとお父様が浮気していると思い込んでしまうということです。 そんなこともあるんですね!母の場合は、具体的な誰かと父が浮気していると疑っているわけではないと思いますが…。父と女性が会話しているところを母に見せない方が良さそうですね。 迫害妄想 迫害妄想は「殴られた」「悪口を言われた」というような、自分に攻撃を与えられたと思い込むことです。事実無根のことだとしても、事情を理解していない人がこの妄想を聞いてしまうと虐待を疑われてしまう可能性もあるのが、この妄想の大変なところです。 そうなんです!母は近所の人に「娘に殴られている」と言いふらしているらしく…。ご近所の人に虐待を疑われているかも…。 被害妄想への対応方法 認知症の被害妄想が母に当てはまることがよくわかりました。でも、この被害妄想にどうやって対応していけば良いのか…。 被害妄想があると、ご家族が精神的に参ってしまいますよね。例えば、以下のような対応をしてみるのはどうでしょうか? 否定しないで聞く 話に共感する 自尊心を取り戻してもらう 距離をとる 1人で抱え込まない 否定しないで聞く 認知症による被害妄想の原因は、ご本人が不安を感じていることだと言われています。なので、普段の生活のなかで不安を減らしてあげることが大切です。例えば、お母様の話を否定しないで聞くこと。認知症によって記憶があいまいになったり、理解力が低下します。すると、会話が噛み合わなかったり事実と異なることを言ってしまうことが増えますよね。ただ、それを正そうとして話を否定するのはNG。間違っていることでも、一旦はひと通り耳を傾けましょう。忙しいとなかなか難しいとは思うのですが、「話を聞いてくれている」とお母様が感じるだけでも不安感が軽くなると思いますよ。 話を否定しない、ですか…。確かに、介護と仕事で忙しくて母の話をきちんと聞いていなかった気がします。それに、母の物忘れが激しくなったりトンチンカンなことを言うことも増え、「それは違うでしょ!」とイライラして話を遮ることも多かったと思います。それはいけない対応だったんですね。 自尊心を取り戻してもらう 「自尊心」と聞くと大仰なものに感じてしまいますが、「誰かに必要とされている」という感覚と考えてください。特別なことでなくても良いんです。お母様の得意なことや今まで習慣的にやっていたことを通して、「必要とされている」「自分でもできる」という気持ちを取り戻してもらいましょう。具体的には、洗濯物を畳んだり皿洗いをしたり、料理が得意な人であれば味見を頼んだり…。家庭のなかで役割を持ってもらうと良いでしょう。そして、役割を果たしたときに「ありがとう、助かったよ」と感謝の気持ちを言葉で伝えることも忘れないでください。 感謝の気持ち…。母に介助が必要になってから、「ありがとう」なんて言ってなかった気がします。母は料理が好きなので、味見をしてもらうのも良いかな…。 距離をとる ここまでいくつか対応方法をお話ししてきましたが、いろいろ試しても被害妄想が減らなかったりご家族のストレスが大きくなってどうしようもないこともあると思います。そういうときは、距離をとることも大切です。 距離をとる、というと? 例えば、以下のような手が考えられます。状況に応じて対処法を変えると良いでしょう。 別の部屋に移動する ほかの親族に介護を頼む ショートステイを利用する 介護施設に入居する 被害妄想の矛先になってつい頭に血が上ってしまったときなどは、冷静になるために一時的に別の部屋に移動するのが良いでしょう。また、ほかのご親族などに介護を交代してもらったり、ショートステイを利用することで「介護休み」を作るのもありです。それでも在宅介護を続けられないと感じた場合は、介護施設への入居も検討してください。介護のプロによるケアで被害妄想が落ち着くこともありますよ。 1人で抱え込まない 介護の悩みは1人やご家族だけで抱え込むのはNGです。特にご近所には、お母様の被害妄想で悩んでいることを打ち明けておきましょう。そうすれば、お母様が「娘に殴られた」と言ったときも「認知症の症状が出ているな」と理解してくれるはずです。また、認知症のかかりつけ医やケアマネジャーなどにも相談することが大切。今のお母様の状況はもちろん、認知症による被害妄想でご家族がどういった点で困っているのかも伝えておいてください。認知症薬や介護サービスの利用などによって、ご家族の負担が軽くなるように調整してくれると思いますよ。 ご近所やかかりつけの先生、ケアマネジャーさんにも話をして良いんですね。北野室長の話を聞くまで、母の性格が悪くなっただけだと思っていたので、いろんな人に頼っていきたいと思います。 被害妄想には物盗られ妄想、見捨てられ妄想、迫害妄想などがある 話を否定しない、共感する、1人で抱えこまないといった対応方法がある pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; color: white; overflow: ...

2024/03/15

施設入居

まだ元気な母親を入れるならどんな老人ホームが良いですか?近くの施設に入れたいと思っています

母を私の家の近くの老人ホームに入居させたいと考えています。ですが、母は高齢なもののまだ介護が必要な状況ではなく、元気です。なので、寝たきりの人や認知症の人が多い施設だと嫌がりそうな気がして…。 母に合う老人ホームってどんなところなんでしょうか?そもそも、介護が必要ではないのに老人ホームに入るのは可能でしょうか? (榎本さん・パート・63歳) 元気な方が入れる老人ホームはありますよ!例えば、サービス付き高齢者向け住宅や有料老人ホーム、ケアハウスなどがあります。これらの施設は見守りサービスなどがついていることが多いので、お母様もご家族も安心して生活ができるでしょう。ただ、なかには元気な方も介護が必要な方も受け入れている施設もあります。もし、認知症や寝たきりの方が多く入居している施設の場合、ほかの入居者とコミュニケーションが取れなくて生活がつまらないものになってしまう可能性があるので注意が必要です。施設探しの前に、お母様が介護が必要な状態になったら介護体制が充実した施設に住み替えるのかどうか、事前に決めておくと後悔のない施設探しができると思いますよ。 元気な人が入居できる老人ホーム 母が少し離れたところで一人暮らしをしているので、私の家の近くの老人ホームに入居させたいと思っています。ただ、まだ母は介護が必要なわけではありませんから、認知症の人や寝たきりの人が多い施設に入るのは嫌がると思うんです。介護が必要ない元気な母でも入居できる老人ホームってあるんでしょうか? もちろんありますよ!介護認定を受けていない人でも入れるのは以下の施設です。 サービス付き高齢者向け住宅(サ高住) 有料老人ホーム シニア向け分譲マンション 一般型ケアハウス サービス付き高齢者向け住宅(サ高住) サ高住は、ご高齢者が住みやすいように配慮された賃貸住宅。例えば、バリアフリー設計になっていたり、居室の要所に緊急通報ボタンを設置しているところもあります。また、必ず安否確認と生活相談サービスを提供しており、毎日の安全確認をおこなったりお困りごとの相談にも対応しています。 サ高住には、介護が必要な人はあまり入居していないんですか? サ高住のなかでも、「特定施設」と呼ばれる施設は介護体制が充実しているので、介護が必要な方が多く入居している傾向です。ただ、それ以外のサ高住は比較的お元気な方が入居しています。ちなみに、サ高住に入居してから介護が必要になったら、外部の介護事業者と契約をすることで介護サービスを利用できます。そのため、介護が必要になってもある程度は住み続けられるでしょう。 「ある程度」というと、もし母が寝たきりになったりしたら転居しないといけないということですか? どの程度まで介護が必要な方を受け入れるかは、サ高住によって全く異なります。軽介護度の方までしか受け入れないサ高住もあれば、看取りまで対応しているサ高住もあります。事前に施設に確認してくださいね。 有料老人ホーム 有料老人ホームにも、要介護認定を受けていない人でも入れるところは多くあります。有料老人ホームには「住宅型有料老人ホーム」と「介護付き有料老人ホーム」の2種類があり、おおまかに分けると住宅型有料老人ホームが元気な方向け、介護付き有料老人ホームが介護が必要な方向け、といった違いがあります。 となると、母が入るんだったら住宅型有料老人ホームが良いということですね? 概ねそれで問題ないと思います。ただ、住宅型有料老人ホームでも介護付き有料老人ホームでも、お元気な方が中心の施設もあれば、重介護度の方が多く入居しているところもあります。サ高住と同様に施設によって受け入れ状況が全く異なりますので、希望の施設がある場合は受け入れ条件や現在のご入居者の状態なども聞いてみると良いでしょう。 シニア向け分譲マンション シニア向け分譲マンションは、その名の通り、シニアをターゲットにした分譲マンションです。一般的な分譲マンションと同様、購入したら自分の資産になるところが魅力です。基本的にシニア向け分譲マンションはバリアフリーが整っており、レストランやカラオケ、フィットネスジムを備えているところもあります。ただ、購入費用が数千万円にのぼるうえに、毎月の管理費なども上乗せされます。そのため、ほかの老人ホームや高齢者向け住宅よりも費用が高くなるのがネックですね。 数千万円ですか!我が家ではそんなにお金を出せないですね…。 一般型ケアハウス ケアハウスは公的な老人ホームのひとつで、自立した生活が難しくなったご高齢者が入居できる施設です。ケアハウスには「一般型」と「介護型」の2種類があり、お元気な方が入居できるのは一般型のみです。一般型ケアハウスは介護サービスの提供はありませんが、食事の提供があります。そのため、「介護は必要ないけど、食事の支度が億劫になってきた」というご高齢者に向いている施設と言えます。 それ、うちの母もです。家がアパートの3階にあることもあって、重いものの買い出しが大変になってしまったみたいで。そのせいで、食材をきちんと買って料理するのも億劫になったみたいです。 そういったご状況なら、一般型ケアハウスが合っているかもしれないですね。また、一般型ケアハウスに入居して介護サービスを利用したい場合、外部の介護事業者と契約する必要があります。介護サービスを利用しても自立した生活が難しくなると、退去を求められることがある点には要注意です。 元気なうちに老人ホームに入るメリット 母のことが心配なので、できれば早く近くの老人ホームに入居させたいと思っています。ですが、老人ホームって介護が必要になってから入居するイメージがあって…。元気なうちから老人ホームに入居させるのは良くないことなんでしょうか? そんなことはありませんよ!お元気なうちから老人ホームに入るのは、以下のようなメリットがあるんです。 安心感がある 生活の質が向上する 認知症予防できる 食事サービスを受けられる 趣味を楽しめる 安心感がある お元気なうちから入居できる老人ホームの多くは、見守りや安否確認などのサービスを提供しています。万が一、急に体調不良になったときにスタッフが駆けつけたり、災害時の避難誘導なども対応します。このように日々の安全を守るサービスを提供してもらえるので、ご本人もご家族も安心できると思いますよ。 生活の質が向上する 生活の質の向上?具体的にはどんなことですか? お元気な方向けの老人ホームでは、介護予防の体操や趣味のサークルなどをおこなっています。そうした活動に参加することで活動量が増えて健康になったり、老人ホーム内で新しい友人ができたりして、生活の質の向上が望めるんです。それに、ご自宅に段差があるなど、ご高齢者が活動しにくい環境になっている場合、バリアフリーの環境になることでよりいきいきと活動できるようになるかもしれません。 認知症予防できる お元気な方向けの老人ホームに入ると、認知症予防ができることもあります。というのも、認知症予防のレクリエーションを実施したり、老人ホーム内でのつながりができることが認知機能の維持・向上につながることがあるためです。お母様のご自宅が階段を上り下りしないと外出できない状況の場合、将来的には外出ができなくなってご自宅にこもりきりになってしまう可能性があります。こもりきりは認知症になりやすい状況なので、ご高齢者向け老人ホームに入居して外出しやすい環境を整えるのをおすすめします。 食事サービスを受けられる 食事サービスって、施設の方で食事を提供してくれるってことですよね?とっても助かります。母は食事の支度が大変になってきたみたいなので。 「介護は必要ないんだけど、料理が億劫になって」というお話は、ご入居相談のときによく伺います。お元気な方向けの施設のなかには、食事サービスの提供がないところもありますので、入居前にサービス提供の有無を確認してくださいね。 趣味を楽しめる 先ほどもお話した通り、お元気な方向けの老人ホームでは趣味のサークル活動をしていることがあります。初心者でも気軽に参加できるものが多いですから、新しい趣味に挑戦できる機会も多いでしょう。 元気な人が老人ホーム探しをするときに注意したいこと 北野室長の話を聞いて、できるだけ早く母を老人ホームに入れてあげたいと思いました。さっそく近所に母が入れる施設がないか探してみます。 施設探しを始める前に、考えておいていただきたいことがあります。それは「今、入居した老人ホームに最期まで入居するか」「介護が必要になったら住み替えをするか」といった今後の介護方針です。 老人ホームに入ったら最期まで入居しているものなんじゃないですか? お元気な方向けの老人ホームのなかには、介護が必要になったら退去を求められる施設もあります。予め介護方針を決めておかないと、「最期までいるつもりで入居したのに追い出された!」といった問題が起こりかねません。 介護が必要になって追い出されることになったら、どうしたら良いんですか? そういうときは、ご自宅で在宅介護をするか介護体制が手厚い施設に転居することになりますね。 うちでは介護できないから、介護体制が手厚い施設に引っ越すことになりそうかな…。 入居後にあわてて転居先を探すことになるので、介護が必要になっても入居し続けられるのか、転居しないといけないのか、事前に施設に確認もしてくださいね。もし、介護が必要になったら転居するつもりで入居する場合は、近くで介護体制の整った施設があるかどうかを調べておくと良いでしょう。もちろん、転居のタイミングでは施設の状況が変わっている可能性がありますが、早いうちにアタリをつけておけば、急に転居が必要になったときにあわてなくて済みますよ。 事前に調べておくことが大切なんですね。今の段階で入居する施設と、介護が必要になったときに入れる施設を併行して探してみます。 元気な高齢者は、サ高住、有料老人ホームシニア向け分譲マンションなどに入居できる 元気なうちに入居するメリットは、安心感、生活の質の向上、食事サービスの提供などがある 施設探しの前に、介護が必要になったら住み替えするかどうかを決めておこう pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; color: white; overflow: scroll; line-height: ...

2024/01/30

認知症 施設入居 在宅介護 介護のお金

親が認知症になったときのお金の管理方法は?父の金遣いが荒く、心配です

80代後半の父が実家で一人暮らしをしているのですが、もしかしたら認知症なのかも、と心配です。中でも心配なのがお金のこと。実家に大量の健康食品が置いてあり、父に聞いたところ要領を得ません。請求書があったので父が自分で購入したのだと思いますが、それを覚えていないようなんです。 ほかにも、必要以上に銀行口座からお金を引き落としている様子があり、健康食品以外にも不要なものを買ってしまっているのかも…。 本当は通帳を預かって私が管理したいのですが、頑固な父はそれを許しません。このままでは、年金や貯金を使いつくしてしまうかもしれません。良い方法はありませんか? (児玉さん・パート・63歳) 親御さんのお金の管理は、多くの方が頭を悩ませています…。もし、お父様が認知症だった場合、早い段階で児玉さんがお父様のお金の管理をできるようにしておくことをおすすめします。親御さんのお金をご家族が管理できるようにする方法には、成年後見制度、家族信託、銀行口座の代理人制度、保険の指定代理請求制度、日常生活自立支援事業などがあります。が、多くの方法でご本人の判断能力があるうちに手続きをしないといけないんです。そのため、お父様の判断能力が衰える前に、対策を打っておくことが大切なんです。 親が認知症になったときのお金の管理方法は 実家で一人暮らしをしている父の金遣いが荒くて心配です。先日、実家に帰ったら大量の健康食品が置いてありました。でも父はそれを買ったことをよく覚えていないようで…。請求書があったので、父が購入したものなのは確かです。でもそれを覚えていないなんて、認知症になってしまったのかもしれません…。加えて、1ヵ月に10万円近くも口座から引き出しており、不要なものを買ったりしていないか心配です。水光熱費などは口座引き落としにしているので、現金で引き出す必要はないんです。このままでは、お金を浪費して年金や貯金を使い切ってしまうかもと思い、私が通帳を預かろうと思ったのですが、父は頑なに渡そうとしません。何か対策はありませんか? 児玉さんが言う通り、お父様は認知症になってしまった可能性がありますね…。認知症の親御さんがいる方の多くは、お金や財産の管理に頭を悩ませているんです。対策としては、以下のような方法があります。 成年後見制度 家族信託 銀行口座の代理人制度 保険の指定代理請求制度 日常生活自立支援事業 成年後見制度 成年後見制度とは、判断能力が低下している人の財産などを後見人が管理できるようにする制度です。成年後見制度には、「任意後見制度」「法定後見制度」の2種類があります。 任意後見制度 任意後見制度とは、判断能力が低下したときに備えてご本人が任意後見人を立てて、生活に関する手続きや財産管理などを任せるための契約をする制度。ご本人が後見人や契約内容を選べるのが特徴です。ただ、認知症になって既に判断能力が低下しているとみなされると、任意後見制度による後見人の契約はできません。 つまり、任意後見制度を利用する場合は認知症になる前に契約を済ませておかないといけないんですね。 法定後見制度 法定後見制度は、ご本人が認知症を発症した後でも契約が可能な制度です。また、判断能力が低下している状態で契約を結ぶこともあり、ご本人がおこなった法律行為を取り消すことも可能。不要なものを買ってしまった場合も、後見人がその売買を取り消せるんです。ただ、柔軟な資産運用ができないというデメリットもあります。 家族信託 家族信託は、財産の一部、もしくは全部を家族が管理できるようになるもの。親御さんの預貯金はお子さんであっても引き出しはできません。が、家族信託契約をして信託用の口座に親御さんのお金を移しておけば、お子さんも入出金が可能になります。つまり、お父様の判断能力が低下することに備えて予め家族信託をしておけば、もしお父様が認知症になってしまっても児玉さんがお金の管理をできるようになります。法定後見制度では、収入を得ているアパートやマンションなどの不動産があっても、改修費用のために後見人が財産を利用することは難しいです。一方で、家族信託は契約内容を柔軟に決められるので、ご家族がご本人の財産から改修費用を出すこともできるんです。 家族信託って名前を聞いたことはありましたが…。柔軟にお金の管理ができるんですね。考えてみても良いかな…。 銀行口座の代理人制度 ご本人が入院や介護施設に入居して銀行窓口やATMに足を運べなくなった場合に、ご家族が代わりに入出金できるようにするのが代理人制度です。ただ、もしお父様が認知症になって銀行が口座を凍結してしまった場合は入出金はできなくなります。 えっ、じゃあ、父が認知症になって介護施設に入ったときに父の口座からお金を引き出せないということですか? 緊急時に限って言えば、銀行が特例として認めてくれる場合があります。ただし、認知症などの診断書、介護施設の請求書、家族関係がわかる戸籍といった証明が必要です。しかし、この措置はあくまで一時的なもの。継続的にお金の引き出しが必要な場合は、成年後見制度などの利用が必要です。 保険の指定代理請求制度 入院などでお金が必要になった場合、保険会社に保険金を請求しますよね。でも、ご本人が認知症などで手続きができなくなる可能性も。そこで事前に代理人登録をしておけば、ご家族が代わりに保険金や給付金の請求ができるようになります。認知症になると、保険の請求手続きなどをするのも難しくなります。そのため、将来に備えて指定代理請求制度を活用するのも良いかもしれません。 日常生活自立支援事業 日常生活自立支援事業って初めて聞きました。 なじみのない言葉ですよね。日常生活自立支援事業は、地域の社会福祉協議会が提供しているサービスで、判断能力が低下した人の生活を支援します。依頼できる内容は、お金の管理も含めて多岐にわたります。例えば、以下のようなことを依頼できますよ。 福祉サービスの情報提供、手続き代行 施設や病院のサービスに関する相談 福祉サービス・病院の料金の支払い代行 年金などの受領に必要な手続き 公共料金の支払い 日用品購入の支払い代行 銀行口座の入出金、口座の解約手続き 通帳やハンコ、証書などを預かる へー!いろんなことが頼めるんですね。 利用したい場合は、お父様がお住まいの地域の社会福祉協議会に連絡してくださいね。 認知症によるお金のトラブル事例 もし、父の状況がもっと悪くなって、認知症になってしまったらどうなってしまうんでしょうか?そうなる前に私が父のお金の管理をできるようになっていれば良いとは思うんですが…。 認知症によるお金のトラブルは意外と多いです。例えば、以下のようなものがあります。 無駄遣いしてしまう 詐欺・悪徳業者にだまされる お金を盗られたと思い込む 介護・医療費などの立て替えが増える 無駄遣いしてしまう 認知症によって気持ちの抑えが効かなくなることで、不要なものにお金を使ってしまう可能性もあります。私たちだったら「今月はお金を使いすぎているから買うのを止めよう」「欲しいと思ったけど、本当に必要?」と考えて購入を思いとどまる場合でも、気持ちの抑えが効かないので、「欲しい」と思うままにお金を使ってしまうんです。なかには、支給されてすぐに年金を使い切ってしまったり、貯金を使い込んでしまうケースもあるんです。 それはとても困ります!私も経済的な支援をいつでもできるわけではありませんし、父には無駄遣いせずにいてもらわないと…。それに、今後、介護が必要になったらお金がかかるだろうし…。 詐欺・悪徳業者にだまされる 高齢者を狙った詐欺は、ニュースでよく報道されていますよね。父も詐欺にあうんじゃないかと心配で…。 おっしゃる通り、詐欺にあうご高齢者は少なくありません。しかも、詐欺とは言えなくても、ご高齢者に商品を半ば無理やり購入させる悪徳な業者もいます。判断能力が低下してくると詐欺や悪徳業者を見抜けず、その被害に遭いやすいんです。 認知症でなくても年を取ると判断能力が衰えてきますし、その前に私がお金を管理して、対策をとっておくことが大切ですね。 お金を盗られたと思い込む 認知症の方の典型的な症状のひとつに、ものを盗られたと思い込む「物盗られ妄想」というものがあります。なかでもお金や通帳を盗まれたと思い込むケースがとても多いんです。これは、認知症によって物忘れが増えて財布や通帳をしまった場所を忘れてしまった結果、誰かに盗まれたと思い込むことによるもの。ご家族が良かれと思って財布や通帳を預かった結果、それを盗まれたと勘違いしてしまうパターンもあります。 父の財布や通帳を預かればお金のトラブルはなくなると思いましたが…。そういうわけではないんですね。 お父様の財布や通帳を預かる場合は、お父様が納得したうえで預かりましょう。ただ、もしお父様が認知症になったら、納得のうえで財布や通帳を預けたとしてもそのことを忘れてしまう可能性も。その場合は、少額のお金を入れた財布をお父様に渡しておき、通帳は預かっている旨はメモなどを貼っておくと良いでしょう。 介護・医療費などの立て替えが増える 介護施設に入ったり入院した際に、認知症によってご本人がお金を下ろせないと費用の立て替えが増える可能性があります。銀行では基本的には本人以外の出金はできませんから、お父様が認知症になってしまって預金が引き出せないとなると、ご家族が支払うことになってしまいます。 本人が認知症になると、口座を凍結される危険性があるんですもんね。そうなると、私が費用を支払わないといけないのか…。ちなみに、介護費用ってどれくらいかかるものなんでしょうか? 生命保険文化センターの調査によると、介護ベッド購入費などの一時的な費用は平均74万円、月々の費用は平均8万3000円もかかっているそうです。また、同じ調査によると、平均的な介護期間は5年1ヵ月。つまり、全体で580万円近くもかかるんです。もちろん、このお金は基本的には親御さんの貯蓄や年金から捻出するもの。お父様が認知症になったり、介護が必要になってお金が引き出せなくなる前に、ご家族がお金の管理をできるように手配をしておくことをおすすめします。 参考:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省) 成年後見制度、銀行の代理人制度などで親のお金を管理できる 認知症によって、無駄遣いや詐欺にだまされるなどのリスクが増える pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; ...

2024/01/25

認知症 施設入居

認知症の母親を介護施設に入れたことに罪悪感…。「帰りたい」と泣くので連れ戻した方が良いのでしょうか?

2ヵ月ほど前に認知症の母を近所の老人ホームに入居させました。週に1度は面会に行くのですが、その度に「帰りたい。家に連れて帰って」と泣いてしまって…。老人ホームに入れない方が良かったのでしょうか。 母の様子を見ていると、「やっぱり私が介護するべきだったのかも」と老人ホームに入れたことに罪悪感を覚えます。今からでも家に連れ戻した方が良いのでしょうか? (坂田さん・会社員・57歳) ご家族を介護施設に入れることは悪いことではありません!お母様の老人ホーム入居に関して、罪悪感を感じなくても大丈夫ですよ。現代ではお子さんの介護の負担が大きくなりやすいです。なので、坂田さんの健康を守るためにもお母様が介護施設に入ることは必要なことだと思います。もし、「家に帰りたい」と何度もお母様が訴えていたり、施設での生活に不安があるときは施設長さんなどに相談してみましょう。対応してもらうことで、お母様が落ち着いて生活できるようになると思いますよ。 親を介護施設に入れることに罪悪感を持たなくて良い! 2ヵ月ほど前から母が近所の老人ホームに入居しています。認知症がひどくなって在宅介護は難しいと感じて入居させたのですが…。面会に行く度に「家に帰らせて」と泣くんです。母が泣く様子を見ると「やっぱり私が介護をするべきなのかな」と老人ホームに入れたことに罪悪感が…。今からでも家に連れ戻した方が良いのでしょうか? ご家族を介護施設に入れることは悪いことではありません!なので、老人ホームに入れたことに罪悪感を持たなくても大丈夫ですよ。もう少し様子を見てみましょう。親御さんを老人ホームに入れることに罪悪感を持つ方は多くいらっしゃいます。そういう人は「親の介護は子がするもの」という考え方を持っているため、親御さんを介護施設に預けることに抵抗感があるのだと思います。 そうなんです!娘である私が介護をするべきなんだと思っていました。 「親の介護は子がする」は当たり前でなくなっている 以前は「親の介護は子がする」のでも、問題がない社会構造でした。というのも、3世代が同居していることは当たり前でしたし、兄弟姉妹が数多くいるため家族で介護を分担することが簡単でした。しかし、現代では核家族化が進んだことで介護の担い手が少なくなっています。高齢の親御さんとお子さんが別居していることは珍しくないですし、兄弟姉妹のいない一人っ子であることも増えてきました。つまり、お子さん一人あたりの負担が増加 しているわけです。そのため、「親の介護は子がする」という考え方は、以前よりも実現が難しくなっています。 確かに…。母方の祖父母は、5人もいる母の兄弟で分担して介護をしたと聞いています。私は一人っ子ですから、それをすべて1人で担わないといけないんですよね。しかも、私はフルタイムで働いているので時間がかなり限られるわけだし…。 おっしゃる通り、仕事をしながら介護をしている人も増えています。一昔前は専業主婦の女性が多く、女性が主に介護を担っていました。ですが、今は共働きの家庭が増えています。そうした背景も、「親の介護は子がする」が当たり前ではなくなった理由です。 無理して在宅介護を続けるリスク 「親の介護は子がする」のが当たり前ではなくなったとしても、「家に帰りたい」と言う母の言葉を無視しているのは後ろめたくて…。やっぱり自宅で介護した方が良いんじゃないかな…。 そのお気持ちはよくわかります。「家に帰りたい」と泣いているお母様を見たら、在宅介護の方が良いんじゃないかと思いますよね。ただ、在宅介護を続けると以下のようなことが起こる危険性があるので、坂田さんに無理をしていただきたくないんです。 介護うつ 介護離職 虐待 介護うつ 介護うつというと、介護によってうつになることですか? おっしゃる通りです。介護は体力的にも精神的にも大きな負担がかかります。そのため、ストレスや疲れが溜まりやすい状況です。その状況が続くと、「寝付けない」「食欲がない」「趣味を楽しめない」 といった状態になってしまうことも。こうした状況が2週間以上続くと、介護うつの可能性が高いとされています。 言われてみれば、自宅で母の介護をしているときはなかなか寝付けないことがよくありました。常に気を張っているというか。今は介護施設に母が入ったので落ち着きましたが…。 介護離職 介護離職も在宅介護を続けるリスクのひとつです。 介護離職って、介護をするために仕事を辞めることですよね?それって良くないことなんですか? 一概に良くないこととは言えませんが…おすすめはしません。というのも、経済的な余裕が少なく なりますし、一度仕事を辞めてしまって再就職するのはハードルが高い です。それに介護だけに集中してしまうので、余計に介護うつになりやすくなる場合もあるんですよ。 えぇ!そうなんですね。再度、自宅で母の介護をするとしたら仕事を辞めることも考えていたのですが…仕事は続けた方が良いんですね。 虐待 テレビでよく高齢者虐待のニュースをやっていますよね。これも、無理をして在宅介護をし続けたせいなんでしょうか? その可能性が高いですね…。介護の疲れやストレスが溜まって追い詰められた結果、自分のご家族に手を上げてしまう ケースが多いんです。在宅介護はどうしても閉鎖的な環境になり、周囲の人とのつながりが薄くなりやすいですから、不安やストレスを1人で抱え込みがちになってしまうんですね。 罪悪感のきっかけになりやすいもの せっかく介護施設に入ったのに施設での生活に不安や不満があると、「入居させない方が良かったのかな」と罪悪感を持つきっかけになりやすいです。例えば以下のようなことがあると、介護施設での生活が心配になって罪悪感を持つようになりやすいです。 「家に帰りたい」と言われる スタッフの対応に不満・不安がある ほかの利用者との人間関係 「家に帰りたい」と言われる お母様のように「家に帰りたい」と言う方は多いです。やはり、どれだけ介護施設で快適に過ごしていたとしても、住み慣れた自宅の方が良いからでしょう。同意したうえで入居した場合でも、「家に帰りたい」という気持ちが出てきてしまうものなんです。 そうなんです!「家に帰りたい」と言われてしまうと、「自宅に連れて帰った方が良いのかな」と思ってしまって。多くの人が帰りたいと思っているものなんですね。 スタッフの対応に不満・不安がある もし、スタッフの良くない対応をご家族が見てしまったら、「家で介護した方が良かったのかも」と思ってしまうかもしれません。介護スタッフは接遇や介護技術についての研修を受けています。が、それがすべてのスタッフが身についているとは言えないのが実情なんです。 ほかの入居者との人間関係に問題がある ほかのご入居者の中には相性の悪い人がいることもあるでしょう。そういう場合も、罪悪感を持つことがあります。単純に性格が合わない場合だけでなく、認知症の症状によって相性が悪いこともあります。 まずは介護施設側に相談してみよう 介護施設での生活に不安や不満があるときは、まずは介護施設側に相談してみましょう。解決策を提案してくれるかもしれません。そのうえで、施設での不安を解決するためにご家族が対応できることもありますので、ひとつずつお話ししていきますね。 「家に帰りたい」と言われたときは うちの母のように「家に帰りたい」と言っている場合は、どうしたら良いのでしょうか? 面会の頻度を変えてみるのはどうでしょうか?面会の頻度を増やしたり減らしたりすることで、「家に帰りたい」という気持ちが落ち着くことがありますよ。 週1回くらいの頻度で面会に行っています。この場合は、頻度を増やすのと減らすのはどちらが良いんですか? お母様の状況にもよりますね。例えば、慣れない場所でさみしさを感じているときは、ご家族が頻繁に顔を見せることで「いつでも家族が会いに来てくれる」と安心 して「家に帰りたい」と言わなくなることがあります。 なるほど…。母はさみしいから「家に帰りたい」と言っているのかな…。 反対に、面会の頻度を下げることで穏やかに暮らせるようになることもあります。特に認知症の方の場合、納得したうえで入居したとしてもそれを忘れていることがありますから、ご本人が介護施設で暮らすことを受け入れるまでは面会を控える方が落ち着けるんです。それに、認知症の影響で入居していることが理解できていない場合、ご家族が面会に行くことで「迎えに来てくれた」と期待してしまう ことも。なので、自宅に帰れないとわかるとがっかりして気持ちが落ち込んでしまいます。 そんなことがあるんですね。そういえば、母は「今日は一緒に帰れるの?」と聞いてきます。面会に頻繁に行った方が良いと思っていたのですが、逆効果だったのかな…。 老人ホームに入った後の様子は施設側がよく把握しています。なので、面会を増やした方が良いのか、減らした方が良いのか、施設に相談して決めるのがおすすめ です。 スタッフの対応に不満・不安があるときは 介護施設のスタッフの対応に不満や不安を持つ場合もあるでしょう。そういうときは、施設長やケアマネジャーなどに相談しましょう。スタッフのなかには、乱暴な言葉遣いや対応などを意図せずにやっていることもありますから、相談することでケアの質が向上することもありますよ。 面倒を見てもらっているのに、文句を言ってはいけないと思ってしまうんですが…。 そうおっしゃる方は多くいらっしゃいます。ただ、面倒を見てもらっているからといって不満や不安を我慢する必要はありませんよ。万が一、特定のスタッフだけではなく施設全体の対応が悪い場合は転居を考えた方が良いでしょう。 ほかの入居者との人間関係に問題があるときは ほかのご入居者との関係に問題があったり、相性の悪いご入居者がいる場合には、部屋や食事の席を離してもらったり、居室のフロアを変えてもらう などの対応をしてもらえることがあります。 つまり、これも施設に相談が必要なんですね。 おっしゃる通りです。特にほかのご入居者も関わる問題の場合、ご本人やご家族だけで対応してしまうとトラブルが大きくなってしまうことも。そのため、まずは施設に相談して対応してもらうようにしましょう。介護スタッフに間に入ってもらうだけでも、ご本人のストレスが減ると思いますよ。 確かに、今まで「面倒を見てもらっているのだから迷惑をかけてはいけない」と思って、母のことを施設に相談せずにいました。これからはもう少し施設を頼ってみようと思います。 親を介護施設に入れることに罪悪感を持つ必要はない! 無理に在宅介護を続けると介護うつや離職、虐待のリスクも 介護施設での生活に不安があるときは、まず施設に相談しよう pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; color: ...

2024/01/12

認知症 施設入居 在宅介護

母親が認知症かもしれません。帰省したときに様子がおかしくて心配です

遠方にある実家に1年ぶりに帰省したら、母の様子がおかしくて心配です。母は一人暮らしなのですが、これまでは問題なく1人で生活できていました。ですが、先日、帰省したときはお惣菜のパックがキッチンに散乱し、ゴミは分別もされずに溜まっていました。 母は料理が得意だったのに、最近はしていない様子。「年を取ると料理するのもゴミ出しも億劫になっちゃって…」と言っていましたが、家の中の様子は異常でした。それに、数日前に私が伝えていたのにも関わらず、帰省のことすらも忘れているようでした。 母は80歳超えているので「年のせいかな」とも思うのですが、1年前とあまりにも様子が異なるので「認知症かも」とも考えています。 (竹田さん・パート・63歳) 「家の中が散らかっている」というのは、認知症である可能性が高いです。そのほかの前兆としては「家電の操作がわからない」「性格が変わった」などがあります。もし、心当たりがあったら、早めに認知症検査を受けることをおすすめします。検査の結果、認知症だった場合は、介護サービスを使いながら一人暮らしを続けたり、老人ホームに入るなどの介護の体制を早めに整えましょう。 親の認知症を疑うポイント 先日、1年ぶりに実家に帰省したところ、母の様子がおかしくて心配です。母は料理するのが好きな人だったのに、しばらく料理をした様子がなく、キッチンにはお惣菜のパックが散乱。洗っていない食器がシンクに置きっぱなしでゴミも分別せずに部屋の隅にまとめてありました。母に聞くと「年を取ると料理するのもゴミ出しも億劫になっちゃって…」と答えていましたが、明らかに家の中は異常でした。母は80歳を超えていますし「年のせいなのかな」とも思うのですが、あまりの異常さに「認知症になってしまったのかも」と心配なんです。認知症かそうでないかは、どうしたら見分けられるでしょうか? うーん、かなり心配な状況ですね。「久しぶりに帰省したら、親の様子がおかしい」というご相談はよく伺います。例えば、以下のような兆候があったら、認知症の疑いが高いので早急に検査を受けることをおすすめします。 約束や予定を忘れる 家の中が散らかっている 家電の操作がわからない 服装が不潔、季節に合っていない 性格が変わった 約束や予定を忘れる 認知症の代表的な症状のひとつに「記憶障害」があります。これは、直近の出来事を忘れてしまう症状。進行すると数十分前の出来事も忘れてしまいます。そのため、何か約束していたことや病院などの予約を忘れている様子があったら、認知症の可能性があります。 でも、高齢になれば誰でも忘れっぽくなりますよね? おっしゃる通り、高齢になると物忘れをしやすくなります。が、認知症の物忘れは「予定していたことそのものを忘れる」のが特徴です。加齢による物忘れが「あの予定は何時からだったっけ?」という忘れ方なのに対し、認知症による物忘れは「そんな予定入れていたっけ?」と予定を入れたことが完全に頭から抜け落ちてしまいます。 そういえば、実家に帰る数日前に電話で帰る日時を伝えておいたのですが、母は私の帰省だけでなく電話したことも忘れていた様子でした。やっぱり認知症なのかも…。 家の中が散らかっている 家の中が散らかっているのも、認知症の兆候なんですね。 はい。以前は家の中の片付けができていたのに急にできなくなるのは、認知症によって脳の機能が低下したことによるのかもしれません。認知症になると、具体的に以下のように家の中の整理などができなくなります。 ゴミが溜まっている シンクに汚れた食器などが置きっぱなし 冷蔵庫に腐ったり賞味期限切れの食品がある 同じものをいくつも買っている ティッシュペーパーやトイレットペーパーを補充していないト 「ゴミが溜まっている」「シンクに汚れた食器などが置きっぱなし」はうちの母に当てはまります…。 このように家の中が散らかってしまうのは、認知症による脳の機能低下によって、物の管理ができなくなるから。特に記憶障害があると、家に同じものがあるのに買ってきてしまったり、反対にトイレットペーパーなどの買い足さないといけないものを買い忘れてしまうことが起きるんです。さらに、認知症によって段取り良く行動するのが難しくなります。そのため、ゴミの日に該当のゴミを捨てられないなどの問題も起きてしまうんですね。 そういうことだったんだ…。母が急に家事をやらなくなって心配していたんですが、そういう理由があったのかも…。 性格が変わった 人によっては、認知症になって性格が変わる場合があります。具体的には怒りっぽくなったり、無気力でぼーっとしていることが多くなるんです。特に認知症になると、人との交流を避ける傾向があります。外出を嫌がったり地域の集まりに参加しなくなったり…。好きだったものに興味を示さなくなり、趣味のサークル活動などをやめるケースもあるんです。 確かに、母は少しぼーっとしていたような気がします。虚ろな表情というか…。 家電の操作がわからない 認知症によって脳の機能が低下すると、家電などの機械の操作がわからなくなることがあります。それまで使えていた電子レンジが使えなくなったり、テレビのリモコンの操作がわからなくなる、といったケースが多いです。 母はそうした様子はありませんでしたね。でも、認知症になると家電の使い方も忘れてしまうのかぁ…。 服装が季節に合っていない、不潔 認知症の症状のひとつに「見当識障害」というものがあります。これは、日時や季節がわからなくなる症状。そのため、真夏なのに厚手のセーターを着ていたり、寒い冬にコートを着ずに外出してしまうこともあります。 でも、季節がわからないといっても真夏にセーターを着ていたら暑いと思うんですが…。 認知症の方に限らず、ご高齢になると暑さ・寒さを感じにくくなると言われています。そのため、とりあえず手に取りやすい服を着てしまっているのかもしれません。また、洗濯をせずに手近な服を着続けるので、服が不潔であることも。認知症の人はお風呂を嫌がることも珍しくないので、髪や体も不潔な状態になっていることもあります。 「認知症かも」と思ったら認知症検査を 北野室長の話を聞いていたら、やっぱり母は認知症かもしれない、と思いました…。 お話を聞いているだけではなんとも言えないので、まずは認知症検査を受けることをおすすめします。 そうですよね。やっぱりきちんと検査をしないと。でも、母は素直に認知症検査を受けてくれるでしょうか?「認知症なんかじゃない!」と拒否される気がして…。 「認知症かもしれないから検査を受けよう」とストレートに言うと、やはり抵抗感があって素直に受けてくれないと思われます。おすすめとしては、「健康診断」と言って認知症検査に誘う方法。認知症検査は脳の検査だけでなく全身の検査もおこなうので、あながち嘘ではありません。そのときは、検査を受ける病院に認知症検査ではなく健康診断と伝えていることを共有しておきましょう。きっと上手くお母様に説明してくれますよ。 そうなんですね!健康診断と伝えるなら、素直に検査を受けてくれそう。 もしくは、お母様のお友達やご近所の人など、仲の良い人に勧めてもらうのも良いでしょう。お子さんから「認知症検査を受けよう」と言われると嫌がる方が多いのですが、お友達から勧められると意外とすんなり受け入れる方は多いんですよ。それか、かかりつけ医から勧めてもらうのも良い方法です。医師の言うことは素直に聞くご高齢者は多いですから、お母様に話をしてもらうようにかかりつけ医に相談するのも良いでしょう。 親が認知症だったときの対応 検査の結果、母が認知症だったらどうしたら良いんでしょうか? まずは、介護の体制を整えましょう。介護サービスを利用するには、要介護認定を受ける必要がありますから、始めに要介護認定を受けるための申請をすることが大切です。 要介護認定の申請はどこでできるんですか? お母様がお住まいの役所か地域包括支援センターで要介護認定の申請ができます。申請をした後の流れは以下の通りです。 要介護認定の手続きをしながら、お母様がご実家で暮らし続けられるようにするのか、老人ホームに入居するのか、介護の方針を決めておきましょう。 そう言われても、介護についてまったくわからないのでどちらを選べば良いのやら…。 でしたら、「自宅で暮らし続ける」「老人ホームに入る」の2パターンについてお話しますね。 在宅介護サービスで自宅で暮らし続ける お母様はまだなんとか一人暮らしをしているので、在宅介護サービスを利用すれば今よりも安心してご実家で暮らし続けられるかもしれません。主な在宅介護サービスは以下の通りです。このような在宅介護サービスを組み合わせながら生活をする方が多いですね。 訪問介護 デイサービス ショートステイ 小規模多機能型居宅介護 在宅介護サービスっていろいろあるんですね。 訪問介護はヘルパーさんが自宅まで来て家事や身体介護をしてくれるサービス。デイサービスは日中の間に介護施設に通って食事やレクリエーションなどのサービスを受けられるものです。ショートステイは1日から宿泊できるサービスで、宿泊中の食事や介護はすべてお任せできます。最後の小規模多機能型居宅介護というのは、訪問介護・デイサービス・ショートステイの3つのサービスを1つの介護施設で受けられるもの。「デイサービスの利用後、そのままショートステイを利用」といった柔軟な使い方ができるのが魅力です。 へー!それは便利ですね。母の様子を考えると、まともに食事もできていないかもしれないので、デイサービスやショートステイなどの食事の提供があるところも良いかもしれないですね。 老人ホームに入る 老人ホームに入るってまだ早い気がするんですが…。家の片付けができなくなったとはいえ、まだ1人で生活できているわけですし…。 もちろん、そういう考え方もあります。ですが、認知症だった場合、症状が進行して急に一人暮らしが難しくなる可能性もあります。それに、火の消し忘れで火事になったり、ご高齢者を狙う詐欺の被害にあったり…認知症の方が一人暮らしするのはどうしても心配が出てくるでしょう。そのため、早いうちから老人ホームに入って安全な暮らしを確保する、という考え方もあります。 なるほど…。ちなみに、認知症の母が入れる老人ホームってどんなものがあるんですか? 認知症の方が入れる老人ホームには以下のようなものがあります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム サービス付き高齢者向け住宅 グループホーム 特別養護老人ホーム 介護老人保健施設 この老人ホームのなかでも認知症の方におすすめなのは、「介護付き有料老人ホーム」と「グループホーム」です。介護付き有料老人ホームは、手厚い介護体制のある施設。介護スタッフが24時間、看護師は少なくとも日中に常駐しているので、認知症の方はもちろん、インスリン注射が必要な糖尿病の方などの受け入れもしています。グループホームは、認知症の方専門の施設。「ユニット」と呼ばれる少人数単位で生活しており、ご入居者同士が協力しながら生活をしているのが特徴です。グループホームなら、介護スタッフのサポートを受けながら掃除や洗濯、料理などもできるので、お母様の自立性を確保しながら生活できると思いますよ。 そういう施設もあるんだ…。老人ホームというと、寝たきりのような状態の人ばかりなんだと思っていました。まだ、母が認知症と決まったわけではないですが、もし認知症だったとしても対応の方法があると知って安心できました。 予定を忘れたり家が散らかっているなどがあったら認知症の可能性アリ 「認知症かも」と思ったら、認知症検査を早めに受けよう 認知症だったら、まずは要介護認定を受けて介護体制を整えよう pre { margin: 40px 0; background: #333; ...

2023/12/27

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介護付き有料老人ホームとは│提供されるサービス・費用・入居条件などを解説

介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが24時間常駐している介護施設。介護サービスや身の回りの世話を受けられます。 この記事では、介護付き有料老人ホームの種類及び入居のための条件や必要な費用、サービス内容などを詳しく説明しています。 https://youtu.be/oK_me_rA0MY 介護付き有料老人ホームの特徴 介護付き有料老人ホームとは、有料老人ホームのうち、都道府県または市町村から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。24時間介護スタッフが常駐し、介護や生活支援などは施設の職員により提供されます。 主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。 看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。 全体の概要をまとめるとこのようになります。 費用相場 入居時費用 0~数千万円 月額利用料 15~30万円 入居条件 要介護度 自立~要介護5※1 認知症 対応可 看取り 対応可 入居のしやすさ ◯ ※施設の種類によって異なります。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。 介護付き有料老人ホームの種類と入居基準 介護付き有料老人ホームには「介護専用型」「混合型」「健康型」の3種類があり、それぞれ入居条件が異なります。 介護度 ...

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グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設です。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説します。また、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/EofVO7MRRDM この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活をおくります。 「ユニット」といわれる少人数のグループで生活し、入居者はそれぞれ家事などの役割分担をします。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など入居者の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を現実化させること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事を行うことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則1施設につき原則2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 認知症の方にとって新しく出会う人、新しく覚えることが難しいので、入居者やスタッフの入れ替わりが頻繁にある施設では認知症の高齢者は心が落ち着かず、ストレスを感じ生活しづらくなってしまいます。その結果、認知症症状を悪化させるだけでなく、共同生活を送る上でトラブルを起こすきっかけとなります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、より家庭にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームに入居できるのは医師から「認知症」と診断を受けている方で、一定の条件にあてはまる方に限ります。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている方 医師から認知症の診断を受けている方 心身とも集団生活を送ることに支障のない方 グループホームと同一の市町村に住民票がある方 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 また、生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームで受けられるサービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ 認知症を発症すると何もできなくなってしまうわけではなく、日常生活を送るだけなら問題がないことも多いです。 グループホームには認知症ケア専門スタッフが常駐しています。認知症進行を遅らせる目的で、入居者が専門スタッフの支援を受けながら入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこないます。 食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで、そして洗濯をして干すといった作業や掃除も、スタッフの介助を受けながら日常生活を送ります。 グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては、付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア 施設内レクリエーションやリハビリのほかに、地域の方との交流を図るための活動の一環として地域のお祭りに参加や協力をしたり、地域の人と一緒に公園掃除などの活動を行う施設も増えてきました。 グループホームとして積み上げてきた認知症ケアの経験という強みを活かし、地域に向けた情報発信などのさまざまな活動が広がっています。 地域の方と交流する「認知症サロン」などを開催して施設外に居場所を作ったり、啓発活動として認知症サポーター養成講座を開いたりするなど、地域の人々との交流に重きを置くところが増えています。 顔の見える関係づくりをすることで地域の人に認知症について理解を深めてもらったり、在宅介護の認知症高齢者への相談支援につなげたり。 こうした活動は認知症ケアの拠点であるグループホームの社会的な価値の向上や、人とのつながりを通じて入所者の暮らしを豊かにする効果が期待できます。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、施設に認知症高齢者専門スタッフは常駐していますが、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

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