認知症の予防を心がけて生活していますか?もしかしたら、「まだまだ元気だから」と考えて具体的な対策をとっていないかもしれません。
しかし、日本の65歳以上の人の約16%が認知症を患っており、この割合はさらに増加すると見込まれています。なんと、2040年には25%もの高齢者が、2060年になると30%以上の高齢者が認知症を発症するという試算も出ているのです。
こうしたことを受けて、自治体でも認知症予防に積極的に取り組んでいるところがあります。そのひとつが、石川県白山市。白山市では、今年9月から簡易認知機能スケール「あたまの健康チェック(R)」を導入して、運動による認知症予防の効果をチェックする事業を開始しました。
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白山市では、今年9月から市内の65歳以上の市民300人を対象に、筋力トレーニングや有酸素運動による健康プログラムを開始することを発表しました。
このプログラムでは事前に参加募集した市民に対して、株式会社ミレニアが提供する簡易認知機能スケール「あたまの健康チェック(R)」を実施。その後、公立松任石川中央病院に併設されているスポーツ施設「ダイナミックHakusan」で週1回の筋トレや有酸素運動などの運動プログラムを提供するそうです。
あわせて、栄養についての講座も月1回おこない、運動と栄養の両面で市民の健康をサポートするとのこと。これらの指導は健康運動指導士や管理栄養士という各分野の専門家が担当するそうです。
そして、この健康プログラムが終了する来年の2~3月には再度「あたまの健康チェック(R)」や体力測定を実施。プログラムの開始前後で認知機能や身体機能がどのように変化しているのかを調査し、効果を検証する予定です。
このプログラムは、白山市の「あたまとからだの健康増進事業」によるもの。市民が元気なころから自分の認知機能を把握し、早い段階で認知症に気がついたり予防に取り組むことを目指しています。
元気に生活していると、認知症について「まだ大丈夫」と思ってしまいがち。しかし、認知症のひとつであるアルツハイマー型認知症の原因物質が脳に溜まり始めるのは、発症の20年も前とされています。
つまり、70歳で発症した場合は50歳から原因物質が溜まり始めていたということに。これは生活習慣によっては認知症リスクが高まることもあるので、認知症予防をするのに早すぎるということはないのです。
そこで、今回の白山市の事業のように元気なうちから認知機能検査が受けられて、専門家による指導があるなんてとても助かります。「早めの認知症予防を」と言われても何をすれば良いかわからないので、こうした事業が多くの自治体で取り組んでもらえると、私たちも認知症予防のハードルが下がるのではないでしょうか。
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