長野県塩尻市にある特別養護老人ホームで、鳥居や絵馬掛けを利用者と職員が共同で作り上げる神社作りがおこなわれました。
新型コロナの流行が長引き、初詣に行くのが難しい状況が続いています。そこで職員が、初詣に行けない利用者のために「神社作り」を提案し実現に至ったとのことです。
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施設内に突如として現れた神社は、利用者約10人と職員7人が共同で制作し、12月末に完成したそうです。
高さが2m以上ある鳥居の骨組みは、アルミ缶でできているとのこと。またアルミ缶の上に赤いテープを巻きつけることで「鳥居っぽさ」を表現しています。
またしめ縄は、手先が器用な利用者が麻ひもを三つ編みにしたものを使用。絵馬かけや賽銭箱は段ボールに木目を写した紙などを用いて、なるべくリアルに再現してあります。
正月には、このお手製神社で利用者と職員が初詣。利用者からも「とても素敵な神社ができた」と好評だったそうです。
今回の「お手製神社」のように、職員と利用者が一緒になって何かを作るイベントが、介護施設では頻繁におこなわれます。
どういった理由で、「お手製神社」のような制作レクが実施されているのでしょうか?
主に3つの理由が挙げられます。
1つ目の理由は「生活意欲の向上やコミュニケーションの活性化」です。職員や他の利用者と共同で作業することで、そこにコミュニケーションが生まれます。他者とのコミュニケーションを通して、生活への意欲を向上させるねらいがあるのです。また、コミュニケーションを取ることで、認知機能の改善も期待できます。
2つ目の理由は「手先の機能の維持と向上」です。今回、利用者がしめ縄を編んだように、手先を利用者に使ってもらうことで「ものを掴む」「ひもを結ぶ」などの手指の機能の維持や向上を図ります。
3つ目の理由は「上半身の筋力維持と向上」です。一定時間姿勢を保ったまま作業に取り組むことで、背筋や腹筋などの上半身の筋肉を鍛えられるのです。
「お正月」は古くからある日本最大の祝い事で、高齢者も楽しみにしていることが多いです。外出が厳しい高齢者が身近にいたら、お正月にちなんだ何かを手作りすると喜ばれるかもしれませんね。
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