厚生労働省は、4月以降の新型コロナのワクチン接種について、高齢者など重症化リスクが高い人は早めに接種できるようにすることを決定しました。
これは、2023年2月22日におこなわれた、厚生社会審議会予防接種・ワクチン分科会での協議の中で決められたものです。
まず、予防接種・ワクチン分科会では、新型コロナのワクチンを接種する機会を設ける目的について再確認がおこなわれました。
そこで提出された資料によると、「新型コロナワクチンは、発症や感染を予防する効果は持続期間などの限界がある。しかし、重症化を防ぐ効果は比較的長く継続するため、重症者を減らす効果が期待できる」としています。
つまり、重症化しやすい人に重点的にワクチンを接種してもらうことで、新型コロナによる重症者を減らすねらいがあるのです。
また、新型コロナワクチンの効果についても報告がありました。それによると、今まで使っていた従来株のワクチンでも、オミクロン株に対し入院を防ぐ効果が6ヵ月~1年程度続くことが確認されたそうです。
さらに、新型コロナ感染による死亡を防ぐワクチンの効果は、40週間以上継続することも確認されました。
今回の予防接種・ワクチン分科会では、今後のワクチン接種計画についても話し合われました。
新型コロナによる重症者を防ぐことが目的なので、まずは65歳以上の高齢者や持病がある人、高齢者と接する機会の多い医療・介護従事者を重点的にワクチンを接種することで合意。5~8月にかけて、オミクロン株対応のワクチン接種がおこなわれる予定です。
また、高齢者や持病がある人以外でも重症化する可能性はあるため、9~12月にはすべての世代を対象にワクチンの接種機会を設けるとしています。なお、このタイミングで、高齢者などはもう1回ワクチンを接種することが可能になります。
さらに、ワクチンを無料で接種できる期間も1年間延長。2023年度末までワクチンを無料で接種できるようにすることで合意しました。
行動制限は徐々に緩和されつつありますが、高齢者の重症化リスクが高いことには変わりません。できる限りワクチンを接種して、重症化リスクを下げておくと良いかもしれません。
出典:「第44回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会 資料」(厚生労働省)
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