声で心を整える「声ヨガ」の普及をおこなっている一般社団法人日本声ヨガ協会は、高齢者の飲み込む力を鍛える「喉トレ健康かるた」の開発に着手することを明らかにしました。
喉トレ健康かるたの開発にあたって、日本声ヨガ協会はクラウドファンディングで商品の製造資金を集めることを発表。目標金額は50万円で、期間は2023年12月31日までだとしています。
今回、日本声ヨガ協会は、飲み込む力を鍛える「喉トレ健康かるた」の開発に着手することを発表。かるた札には、それぞれ「舌先を上に向け左右に動かす」などのお題があり、高齢者施設の利用者同士で楽しみながら喉や口周りの筋肉を鍛えられる仕掛けをつくっているそうです。
また、かるた札は通常のものより大きな「大判サイズ」。かるた札の文字を読むことになるであろう高齢者が札を見やすいようにこだわったといいます。
2009年、内閣府が全国の60歳以上の男女5,000人を対象に「高齢者の地域におけるライフスタイルに関する調査」を実施。その調査で「どんなときに生きがいを感じるか」と尋ねたところ、「友人・知人との会食」や「おいしいものを食べているとき」など、食事に関する回答が上位を占めていることがわかりました。
一方で、高齢になるにつれて食事をしにくくなったと感じる人が増えることも事実。その大きな原因のひとつが、飲み込む力に障害が起こる「嚥下障害」です。
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会によると、加齢によって筋肉量や筋力が低下することで、本来飲み込みに必要な速度で咽頭を動かすことが難しくなり、食べ物が誤って気管に入る「誤嚥(ごえん)」を引き起こしやすくなるのだといいます。
気管に食べ物が入ってしまうと命にかかわる「誤嚥性肺炎」につながることも。食べ物の誤嚥を防ぎ、高齢者が健やかに過ごしていくためにも、喉や口周りの筋肉を鍛えることが重要なのです。
今回紹介した「喉トレ健康かるた」が完成し、さまざまな場所に広まっていけば、単なるリハビリより楽しく喉や口回りの筋肉を鍛えられるようになりそうですね。
参考:「嚥下障害 嚥下障害の症状と原因、そして対応と治療について」(日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会)
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