「循環型地域食堂」というテーマの一風変わったお店が、大阪市東淀川区にオープンしました。
その名は「ばんざい東あわじ」。利用客は容器やお皿に好きなおかずを盛り付けて、1グラム1円で購入できます。
またこのお店で売れ残った総菜は、店の前に設置されている「親切な冷蔵庫」という名前の冷蔵庫に入れられます。この総菜は無料で持ち帰ることができ、コロナ禍で収入が減った人などが利用しているそうです。
この食堂で高齢者の買い物難民、フードロス、地域のコミュニティ問題など、さまざまな課題を同時に解決することを目指しているとのことです。
大阪市東淀川区の団地の一角にある食堂「ばんざい東あわじ」。地元住民の困りごとを解決するサービスを提供している新聞店Snailtrack社が運営しているお店です。
このお店の特徴は、どんな総菜も1グラム1円という値段で利用客が自由に盛り付けて購入できること。イートイン・テイクアウトどちらでも利用できます。
この低価格を実現しているのは、食材を地域住民から寄付されたものを活用しているため。家庭で食べきれなかった野菜や学校給食の冷凍溶き卵などの食材が集まり、総菜の約7割は寄付の食材でまかなっているそうです。
また、働いているスタッフの多くはボランティア。地域住民や学生、お店の隣で同社が運営している学習塾の子どもたちなどが、お店を切り盛りしています。
このお店ができたきっかけは、同社がテナントとして入っている建物内にあったスーパーが閉店したことだったそう。同社が入るエバーグリーン淀川は、1人暮らしの高齢者も多く暮らす大型集合住宅で、その生活を支えていたスーパーが昨年1月に撤退してしまいました。
杖やシルバーカーを利用する高齢者が隣町の店舗まで買い物に行くには、往復2時間もかかり、かなり負担が多くなります。また、そのスーパーに行くことが運動になっていたり、住民同士のコミュニケーションの場になっていたそうです。
そういった状況を解決するためにオープンしたのが「ばんざい東あわじ」。また、買い物難民だけでなく、コロナ禍で増加傾向のある貧困層への支援や、地域の中でおこなうフードドライブなど、いくつもの社会問題を同時に解決することを目指しています。
「ばんざい東あわじ」は、地域とのつながりがとても深い食堂です。ボランティアはもちろん、地域の学校給食から食材を寄付されることもあれば、定期的に地域の歯科医師がやってきて無料検診もおこなっているそうです。
また無料で惣菜を持って帰れる「親切な冷蔵庫」には、利用した人からの感謝の手紙が入っていることがあるそうです。
「無料で何度もお世話になって、やっとお金を払って買いに来れた」と収入がようやく安定した利用客が、惣菜を買いに来ることもあるそう。こうした地域の温かいつながりが、増えていくと良いですね。
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