世界一高齢化が進んでいる日本。そのため、介護給付費や医療費の増加が国としても大きな問題となっており、健康寿命の延伸や介護予防が注目されています。
そうした状況を受けて「社会参加をしている高齢者は介護費用が少ない」という研究結果をもとに、日立製作所がシニアの社会参加を促すスマートフォンアプリを開発しました。
このアプリは、今年4月末に公開予定とのことです。
日立が「社会参加のすゝめ」という元気なシニアの社会参加を促すスマホアプリを2022年4月末に配信開始することを公表しました。
これは、無料のアプリを通して、シニアの活動を促進するようなイベントやサービスを通知するものです。
このアプリの言う「社会参加」とは、仕事をすることだけではなく趣味や運動、人との交流のことです。
この社会参加に関して、20年にわたって調査をしてきたのが日本老年学的評価研究機構(JAGES機構)です。
JAGES機構の調査によると、活発に社会参加をしているシニアは要介護度が低い傾向があるとのこと。活動的な高齢者に比べて、活動していない高齢者は5年間で7~11万円も介護費用が高くなることがわかっています。
ただ、この調査は紙によるアンケート形式で、数年に1度しかおこなっていなかったことから、リアルタイムな実態が把握できていないという問題があったそうです。
そのため、医療ビッグデータを活用した調査をおこなっている日立と協力。より詳細に調査をおこない、介護予防に効果のある仕組みとして開発されたのがこのアプリです。
このアプリでは、外出などの社会参加をすることでアプリ内に記録されます。それによってユーザーの“社会参加の活発度”を4つのランクに区分。自分がどれくらい社会参加ができているのかがわかるようになっているそうです。
また、JAGES機構の研究をわかりやすい読み物としても配信。より長く元気に活動するためのヒントを学べるようになっています。
日立とJAGES機構が開発したこのアプリを上手く活用できれば健康な状態を維持できるので、介護費の出費も抑えられるかもしれません。
ただ、4月末にリリース予定ですが、まだまだ提供できるサービスは少ない様子。今後、自治体や交通会社などと連携して”おでかけイベント”をおこなったり、保険会社と提携してお得な保険に加入できるようになるなどの想定はしているとのことですが、まだ具体的になっていないようです。
サービス開始時は機能が少なそうですので、これからどんなサービスが配信されるのかに期待ですね。
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