「心房細動」という言葉を知っていますか?
これは、不整脈の一種で心臓内にある「心房」が痙攣のように震えてうまく血液を送れなくなる状態のこと。動機や息切れを起こしたり、血栓ができることで脳梗塞や心筋梗塞になりかねない状態です。
この心房細動になるリスクを「階段を利用する頻度」で簡易的に判断しようという試みが、国立循環器病研究センターでおこなわれました。
その結果、建物の3階まで昇るときに階段を利用する頻度が「6割以上」と答えた人の心房細動リスクは、「2割以下」と答えた人の約7割にとどまることがわかりました。
国立循環器病研究センターが、階段を利用する頻度と心房細動リスクの関係についての調査結果を発表しました。
これまでも同センターは、運動量と心房細動リスクの関係性について研究をおこなっていました。
しかし、運動習慣がある人のリスクが低くなることはわかっていたものの、一定の運動量を超えるとむしろ健康を害することがあり、”ちょうど良い”運動を調べる必要があったそうです。
そこで、「健康を害さない程度の運動」かつ「日常的におこなう運動」として「階段の利用」を運動量の指標に設定したそうです。
今回の調査では、以前からおこなわれている大阪府吹田市民を対象にした調査データを活用し、階段の利用頻度と心房細動リスクを分析しました。
その結果、「3階まで昇るときに階段をどのくらいの割合で利用しますか」という質問に、「2割未満」と答えた人に比べて「6割以上」と答えた人の心房細動リスクは約7割に低下することがわかりました。
今回の調査結果に対して研究グループは、階段の利用頻度が高い人は「階段以外のところでも体を動かそうとしている可能性が高い」と考察しています。
確かに、意識的に階段を使うようにしている人は、普段から運動する習慣がある人なのかもしれませんね。
この研究は「階段の利用頻度」だけに注目しているので今回の結果だけがすべてとは言えませんが、ひとつの参考にはなるのではないでしょうか。
例えば、階段を使う頻度を上げてみたり生活に軽い運動を取り入れてみたりなど、ちょっとした工夫で心房細動のリスクを下げられるかもしれません。
膝に負担をかけるのが心配な人は、身体の負担にならない程度の運動に取り組んでみてはどうでしょうか。
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