コロナ禍で外出の機会が減ることで、高齢者のフレイル(虚弱状態)の危険が高まっていると言われています。
そうした状況を受けて、ソフトバンクと北里大学などが高齢者のフレイルリスクを判定できるシステムの開発に向けた実証実験を開始しました。
このシステムはスマホを活用することで、継続的にフレイルリスクを測定することを目的としているそうです。
ソフトバンクと北里大学、慶応義塾大学が連携して、スマホでフレイルのリスクを測定するシステムの開発に関する実証実験を開始しました。
フレイルとは、要介護状態の前段階のこと。気持ちが落ち込むことで活動量が減り、身体機能が落ちたり認知機能が落ちるおそれのある状態です。この状態が進行すると、要介護状態になると言われています。
このように、高齢者にとってフレイルは怖いものですが、高齢者がフレイルをよく知らないことや予防や改善の機会が少ないことから、状態が進行していても気が付かないケースが多いそうです。
また、医療現場でも患者の高齢化によって、フレイルと他の病気を併発するケースが増加。フレイルが病気の治療に影響を与えていることが研究で明らかになっています。
しかしフレイルリスクの測定は、そのときだけの一時的なものであることが多く、長期にわたったまとまったデータがありません。そのため、フレイルの対策が遅れてしまっているのが現状だそうです。
そこで今回の研究では、スマホを活用したフレイルリスクの自動判定や状態の可視化を目指して実験を開始。歩行速度や歩行の安定性、活動量などさまざまなデータを継続的に集めます。
そしてAI(人工知能)がそれらのデータを分析して、フレイルリスクを自動で判定できるシステムを開発するそうです。
このシステムは、2022年度中の完成を目指しているとのこと。同時に、高齢者が自分でフレイル状態を把握できるアプリの開発もおこなっていきます。
スマホアプリで自分のフレイルリスクがチェックできるのであれば、とても便利ですよね。
ここ数年で高齢者のスマホ普及率が上昇しています。総務省の調べによると、2020年の高齢者のスマホ普及率は8割以上。いまや高齢者もスマホを持つのが普通になったので、スマホでフレイルリスクを測定するのに抵抗のある高齢者は少ないでしょう。
フレイルは知らず知らずのうちに進行していると言います。そのため、スマホを使って元気なうちから予防や対策を打っておきたいですね。
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