糖尿病や高血圧、肥満などの生活習慣病のリスクが高い人は、食事に気を付けたり運動量を増やしたりと生活習慣を改善するために、さまざまな工夫をしているかもしれません。
現在、そうした生活習慣病のリスクを下げる方法について、世界中でさまざまな研究がおこなわれています。
そのひとつに、デンマークでおこなわれた「北欧式食事」についての研究があります。これは、北欧で多く食べられている食事を食べることで、糖尿病や心疾患、高血圧、肥満などの多くの生活習慣病のリスクを下げられるというもの。無理なカロリー制限をすることなく、健康的になれるそうです。
デンマークのコペンハーゲン大学がおこなったのは、北欧式食事と生活習慣病のリスクについてです。
この北欧式食事とは、野菜を中心に全粒穀物、魚、ベリーなどをたくさん取り入れる食事のことです。
具体的には、キャベツ、えんどう豆、玉ねぎ、根菜などの野菜類や、リンゴ、ナシ、プラムなどの果物。魚介類、全粒穀物、ナッツ類に加えて、油脂類はアマニ油、菜種油といった植物性のものを食べます。一方で、肉などの動物性食品は控えるそうです。
今回の研究では、BMI(体格指数)が高い200人を対象に調査を実施。対象者は全員糖尿病と心血管疾患のリスクが高い人たちです。
はじめに研究グループは、対象者を北欧式食事と通常通りの食事をする2つのグループに分けて、半年間実験をおこないました。
その結果、北欧式食事のグループはそうでないグループに比べて、コレステロール値が低下。血糖コントロールも良くなったそうです。
この結果について、「研究グループは身体に良い油を摂取したことで、健康的になったと考えられる」と述べています。
というのも、北欧式の食事には、身体に良い働きをする不飽和脂肪酸が多く含まれる食品が豊富。例えば、魚やアマニ油、菜種油などは不飽和脂肪酸がたくさん含まれている食品です。
しかし研究グループによると、この不飽和脂肪酸が血糖値とコレステロール値を下げる理由は、まだ明確にはなっていないとのこと。ただ、加工された食品が少ない北欧式食事にすることで、身体に良い影響があると考えられているそうです。
北欧式食事にする際は、一般的なダイエットのように無理なカロリーや炭水化物の制限をする必要がないのが特徴。体重が減少しなくても、健康にはプラスの効果があるそうです。
また、北欧式の食事は日本人にもなじみのあるものが多く使われているので、食材が手に入りやすいのもうれしいですね。
そういった意味でも取り組みやすい食事法なので、「ダイエット」ではなく「食事改善」という意識で北欧式食事を始めてみるのもいいかもしれませんね。
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