飲み込む力が落ちてくると、一般的なお茶やジュースなどの飲み物を飲む際に誤嚥をしてしまうことがあります。
それを防ぐために、多くの介護施設では入居者の嚥下状況に応じて「とろみ剤」を飲み物に溶かして粘度を上げています。
しかし、一つひとつ手でとろみを付けているので時間がかかり、職員の負担になっているのが問題でした。
そうした負担を軽減するために、とろみづけのサブスクリプションサービス「TRORINPA(トロリンパ)」が登場。短時間でとろみのついた飲み物を提供してくれるサービスです。
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「TRORINPA」はとろみづけのサブスクリプション(月額)サービス。これまで、食事やおやつの際に1杯1杯手でしていたものをドリンクサーバーが自動でとろみづけをしてくれます。
このサーバーでは、森永乳業グループのとろみ剤を使い、3段階のとろみを1杯13秒で提供。時間の短縮に加えてとろみの強さも均一になるため、作る人によってとろみの強さが異なるということもなくなります。
また、サーバー専用の飲料パウダーを7種類の中から3種類を選択可能。麦茶やほうじ茶、リンゴジュースや紅茶などのさまざまな味が楽しめます。とろみなしのドリンクも選択できるので、職員の福利厚生としても活用できるそうです。
これまで、1杯1杯手作業でおこなっていた「とろみづけ」が自動でおこなえるとなれば、現場にとって大きな負担軽減になるのではないでしょうか。
ただ、とろみの粘度が3段階だと調整が難しい面もあるかもしれません。
おそらく、多くの施設で入居者ごとに細かくとろみの強さを調整しているでしょう。そのため、とろみの強度をもっと細かく調整できるようにしないと、現場で使い勝手が悪いと感じられてしまう可能性もあります。
例えば、日本介護食品協議会が定めているユニバーサルデザインフードの規格では、4段階の粘度を設定しています。
これに合わせて、4段階くらいの調整ができないと現場では使いにくいかもしれません。
今回のサービスは定期的なメンテナンスも含めた内容。基本料は管理費用込みで月2万2000円となり、あとは飲料パウダーととろみ剤の費用だけです。
とろみづけが必要な人が多い施設では、活躍するサービスとなるかもしれませんね。
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