糖尿病治療は、高い血糖値を下げれば良いというものではなく、血糖値の下げ過ぎにも注意が必要であることを知っていますか。
以前までは多少の低血糖は気にせず、インスリン注射などで血糖値を下げることが糖尿病患者の体調の改善にもつながると考えられていました。
しかし、特に高齢者は低血糖が認知機能や命の危険にも関わることが近年わかりました。
そこで、このような新しい治療の考え方が介護施設でどのくらい浸透しているのかの調査がアメリカでおこなわれました。
アメリカのサンフランシスコ退役軍人医療センターは、介護施設での糖尿病治療の実態を調査しました。
この調査の対象となったのは、アメリカの退役軍人省が運営している介護施設の入居者で糖尿病の治療を受けている約7400人です。
この結果、17%が過剰な治療がおこなわれていることがわかり、そのうち約70%は2週間以上も処方が変更されていない状態。つまり、過剰な治療が継続的におこなわれている実態がありました。
加えて、過剰な治療を受けていた人は身体に重度な機能障害があり、日常的な動作をすることが難しい状況でした。
これらのことから、介護施設の糖尿病治療は入居者ごとに個別化がされておらず、過剰な治療になっているケースが多いことがわかりました。
糖尿病を薬で治療していると、食事の量が少なかったり運動量が多いなどの理由で低血糖を引き起こすことがあります。
低血糖になると、ふるえやめまい、疲労感、程度が重い場合は昏睡状態になることも。特に高齢者は、無自覚なまま低血糖が進行し突然昏睡してしまうケースもあります。
加えて高齢者は、身体機能が落ちたり認知機能の低下も心配。治療と元気な生活を両立するために、高血糖はもちろんのこと低血糖の調整が必要と言えそうですね。
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