日本の糖尿病患者は2000万人以上とされており、そのなかの10~20万人の重症の糖尿病患者は、一生涯インスリン注射を打つ必要があります。
そこで、福岡大学はインスリンを作る「膵島細胞」を患者に移植することで、糖尿病を完治させる方法を研究してきました。
これまで、細胞を移植された患者は免疫抑制剤を飲み続ける必要がありましたが、今回、福岡大学が免疫抑制剤を服用しなくても良い移植方法を発見。免疫抑制剤の使えない患者にも利用できる方法のため、より広い患者の糖尿病完治に期待ができるそうです。
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福岡大学は、免疫抑制剤の不要な膵島細胞の移植方法を発見したことを公表しました。
膵島細胞とは、血糖値を下げる働きのあるインスリンを作る膵臓の細胞のこと。糖尿病はインスリンを十分な量を作成できなくなることで高血糖になってしまう病気のため、膵臓細胞の働きが正常に戻ることが糖尿病の完治につながります。
これまでの膵島細胞の移植は、患者の肝臓に細胞を移植していましたが、移植された細胞を身体が拒絶してしまうため、免疫抑制剤を一生服用する必要がありました。
しかし、免疫抑制剤によって免疫が低下することで感染症などのリスクが増加。そこで、免疫抑制剤が不要な移植方法が求められていたのです。
そこで今回、福岡大学が発見したのは皮下脂肪に移植する方法。細胞を移植する前に褥そうの治療薬を投与しておくことで、拒絶反応が抑えられることがわかったそうです。
今回の発見によって、糖尿病治療が大きく変わるかもしれません。
これまでも、膵島細胞の移植による治療はおこなわれていましたが、ドナーが少なかったり免疫抑制剤が利用できない患者には治療できないため、治療例があまりありませんでした。
そのため、今回の方法が確立されれば、より多くの糖尿病患者がインスリン注射から解放されるかもしれません。
ただ、まだマウス実験の段階のため、人体でも上手くいく方法かどうかはわかっていません。加えて、治療ができるようになるまではまだまだ時間がかかることでしょう。
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