生活保護を受けている方の場合、基本的に老人ホームの費用の自己負担はありません。すべて生活保護費で賄われるためです。
生活保護の方を受け入れている施設には、特別養護老人ホーム、有料老人ホームなどがあります。ただ、生活保護の方を受け入れていなかったり、受け入れ人数を制限していることが多いので、入居待ちの期間が長くなりやすいことに注意してください。
膝の痛みが強く歩くのが難しくなっているため、母の一人暮らしに限界を感じています。特に、母はアパートの3階に住んでおり、階段の上り下りがきつくなって生活がままならないようです。
私は遠方に住んでいるため、介護に通うのは難しいですし、だからといって私の自宅に母を呼び寄せることもできません。
そのため、老人ホームへの入居を考えているのですが、生活保護を受けていても費用の負担はあるのでしょうか?私もお金がないので、老人ホームの費用は出せないんです。
生活保護を受けている方の場合、基本的には費用の自己負担はありません。生活保護から介護施設の利用料が賄われるからです。
自己負担はないんですね!よかった。
生活保護では、生活するうえで必要な費用を「扶助」という形で支給します。そのため、老人ホームの各費用も用途に対応した扶助が支給されます。
介護のサービス費用も介護扶助で賄われるんですね。
介護サービス費は要介護度に応じて扶助額が設定されています。その金額を超えて介護サービスを利用すると、全額自己負担になってしまいます。そこは注意しておいてくださいね。
老人ホームの費用が生活保護で賄われると知って安心しました。ちなみに、生活保護ではどんな施設に入れるんでしょうか?
以下の老人ホームであれば、生活保護の方の受け入れをしているでしょう。
このなかでも、特養は公的施設で費用が安い傾向があります。そのため、生活保護の方が入る第一候補になるでしょう。
生活保護を受給している方が施設探しをする場合、注意していただきたいことがあります。
注意すること?何でしょうか?
まず、全ての施設が生活保護を受給している方を受け入れているわけではない、ということです。
特に有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などの民間施設の場合、2~3割しか受け入れをしていないという調査結果もあります。
参考:「平成25年度有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅に関する実態調査研究事業報告書」(公益社団法人全国有料老人ホーム協会)
そんなに少ないんですね!施設を見つけるのは大変そう…。
はい…。そのうえ、生活保護の方を受け入れている施設でも、受け入れ人数を制限していることが多いです。それも生活保護の方の施設探しの難易度を上げています。長期的に入居の順番待ちをするつもりで施設探しをしましょう。
このように生活保護の方の施設探しは難易度が高いのが実情です。ご希望の地域だけでは施設が見つからない可能性もあります。そのため、検討するエリアを広げて施設探しをしてくださいね。
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