正直なところ、グループホームでインスリン注射の対応をしている施設はかなり少ないです。というのも、インスリン注射は看護師でないと対応ができないのですが、グループホームでは看護師が常駐しているところがあまりないんです。
そのため、インスリン注射を打っている方はグループホームより有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅の方がおすすめです。特に、認知症が進行している場合は手厚い介護体制のある介護付き有料老人ホームだとなお安心でしょう。
母の認知症がひどくなってきて手に負えないので、老人ホームに入れようかと考えています。何度も同じ質問をしてきたり日が暮れると亡くなった父のことを探して家の中をウロウロしたり…。
体は元気なのですが、認知症のせいで声をかけないと一人で何もできなくなってしまったので、何をするにも私が付き添わないといけないのも大変。なので、グループホームという認知症の人向けの施設を友人に勧められたので、グループホームに入れようかなと思っています。
ただ、母は糖尿病も持っており、誰かがインスリン注射をしないといけません。グループホームではインスリン注射を施設で打ってくれるんでしょうか?
残念ながら、インスリン注射の対応をしているグループホームはかなり少ないんです。というのも、インスリン注射は看護師でないと打てません。ですが、グループホームには看護師の配置義務がないので、看護師がいないグループホームの方が多いんです。
えっ、そうなんですね!
インスリン注射の対応ができるグループホームは、看護師を常駐させているか外部の訪問看護ステーションと連携しているかの2パターン。いずれにしても数は少ないですから、インスリン注射を打っている方がグループホームに入居するのはおすすめできないと言わざるを得ません。
グループホームでインスリン注射を打ってくれないとなると、母は施設に入れないんでしょうか?
いえいえ、ほかの施設であれば、インスリン注射に対応している老人ホームはありますよ!例えば、以下の種類の老人ホームなら、インスリン注射の対応が可能です。
この3種類の老人ホームはインスリン注射の対応はできるのですが、施設によってはちょっと対応方法が異なります。詳しくお話ししますね。
介護付き有料老人ホームには、少なくとも日中は看護師が常駐しています。そのため、インスリン注射の方の受け入れをしている施設がほとんどです。
ただ、介護付き有料老人ホームの看護師の勤務時間は9~18時であることが多く、その時間外に注射が必要だと受け入れを断られてしまうこともあります。そういう場合は、看護師が24時間常駐している施設を選ぶか、医師に相談して注射の時間を変更してもらう必要が出てきます。
住宅型有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅に入ってインスリン注射を看護師に打ってもらう方法は共通です。
それは、外部の訪問介護を利用すること。住宅型有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅は、外部の介護サービスを利用できます。
そのため、施設自体に看護師が常駐しているわけではないのですが、外部の訪問看護を利用することで、看護師にインスリン注射を打ってもらえるんです。
看護師さんが常駐していなくても、訪問看護を利用すればインスリン注射を打ってもらえるんですね。つまり、認知症だからってグループホームでなくても大丈夫なんですね。
おっしゃる通りです。ただ、認知症によって常に見守りが必要な状況であれば、介護付き有料老人ホームがおすすめです。
なぜなら、住宅型有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅のなかには、介護スタッフが常駐していないことも多く、介護サービスについては外部の訪問介護を利用する形になっています。訪問介護は、必要なタイミングに決まった時間だけ利用できるサービスなので、常に見守りが必要な状態だとケアが足りない可能性があります。
なるほど…。それだと心配です。母は、食事もトイレもお風呂も声をかけないと何もできない状態なので…。
となると、24時間介護スタッフが常駐している介護付き有料老人ホームが良いかもしれません。昼夜問わず介護スタッフが常駐しているので、夜間の見守りや排泄介助なども任せられますよ。
それなら安心です!うちの母は介護付き有料老人ホームの方が合っているような気がしてきました。さっそく探してみます。
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