健康に気を使って、普段から野菜を食事に取り入れている人もいるかもしれません。一方で、仕事や介護に忙しくて食事に気をつける余裕がない人もいるでしょう。
ちなみに、厚生労働省が推奨している野菜の摂取量は1日350グラム。しかし、2018年の調査によると、実際の野菜の摂取量の平均は男性で290グラム、女性で270グラムにとどまっているそうです。
しかし、今回、野菜をたくさん食べていればサプリメントを飲む必要はないという研究をオーストラリアの大学が発表し、改めて野菜の健康効果を強調しています。
それによると、硝酸塩を含む野菜をたくさん食べている人は、血圧が低くなっていたうえに心臓病のリスクも最大26%も低かったそうです。
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オーストラリアのエディス・コーワン大学は、硝酸塩を多く含む野菜の血圧への効果と心臓病リスクとの関係を調査し、その結果を発表しました。
硝酸塩とは、ほうれん草や小松菜、春菊などの葉物野菜、ごぼうやビーツなどの一部の根菜に多く含まれているもの。土の中に自然に含まれているもので、肥料として使用されることもある成分です。
今回の研究は、デンマークに住む5万人以上の23年間分のデータを解析したもの。対象者の食事内容と血圧や病気などの健康状態について調査しています。
その結果、硝酸塩を多く含む野菜を最も多く食べている人は血圧が低く、心臓病リスクが12~26%低いことがわかりました。
さらに、足の動脈の血流が悪くなり太ももなどに痛みが出る「末梢動脈疾患」のリスクも26%低下。その他にも、心臓発作、脳卒中、心不全などのリスクも下がっていたそうです。
こうした結果を受けて研究チームは、心臓病リスクを下げるためには葉物野菜を多く食べることで十分で、硝酸塩を摂るためにサプリメントを飲む必要はないとしています。
血圧を下げる効果があるサプリメントや健康食品がたくさん売られていますが、今回の研究結果を見ると、野菜を食べていればそうしたものは必要ないのかもしれません。
ちなみに、研究チームによると硝酸塩を含む野菜の摂取目安量は1日カップ1杯。それ以上の量を食べても効果が高まることはなかったそうなので、血圧が気になる人はカップ1杯の野菜を食べることを目標に食事を変えることから始めてみてはどうでしょうか。
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