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#最新研究 #認知症の薬 #認知症対策

勃起不全薬で認知症率が7割減⁉既存薬1600種以上から発見

日本の高齢者の20%近くが認知症を発症しており、世界的に見ても患者数は増加することが予想されています。そのため、世界中で認知症の薬の研究がおこなわれていますが、根本的な治療薬がまだないのが現状です。 そんな状況の中、認知症の薬を一から開発するのではなく、既存の薬を認知症薬に転用しようとする試みがおこなわれています。 今回、認知症薬となる可能性が示唆されたのは、勃起不全薬として利用されている「バイアグラ」です。この薬を服薬している人は、そうでない人に比べてアルツハイマー型認知症の発症率が低いことがわかりました。 1600種類以上の薬からしぼりこむ 勃起不全薬のバイアグラがアルツハイマー型認知症に有効である可能性が、アメリカの科学雑誌で発表されました。 ちなみにアルツハイマー型認知症は、脳内で特殊なタンパク質が蓄積して塊になってしまい、神経細胞を損傷させることで起こるとされています。 今回の研究では、まずアルツハイマー型認知症の発症に関連しそうな既存薬1600種類以上を選定。その中から実際に効果があると思われるものを絞り込んでいきました。その結果、勃起不全薬として利用されているバイアグラが最有力候補に残ったそうです。 続いて研究チームは、700万人以上のアメリカ人の保険請求データを分析。バイアグラを服用している人はそうでない人に比べて、6年間のアルツハイマー型認知症の発症リスクが約70%低かったそうです。 特に、すでに認知症のリスクを高める要因になることがわかっている糖尿病・高血圧・心臓病の人は、他の人よりもさらにアルツハイマー型認知症のリスクが低かったそうです。 そしてこれらデータをもとに、アルツハイマー型認知症の人の脳細胞を用いた実験をおこないました。その結果、神経細胞の成長が促進されてタンパク質が塊になるのを阻害し、認知症リスクを下げることがわかりました。 新薬開発だけでない別のアプローチ 今回発表された研究は、既存薬からアルツハイマー型認知症に効果があるものを発見する取り組みでした。 ただ今回の研究によって、バイアグラがアルツハイマー型認知症に効くと確定したわけではないとのことです。 研究チームは「バイアグラの使用とアルツハイマー型認知症リスクの低下の関係を示したにすぎない」とコメント。今後、さらに詳細な試験をおこなっていくそうです。 薬の承認のための厳しい臨床試験が必要なのは、新薬でも既存薬を別の病気の治療薬に転用する場合でも変わりません。 しかし、一から開発するよりはコストや時間がかからないので、一刻も早く認知症薬としての実用化が待たれますね。

2022/02/03

#介護予防 #最新テクノロジー #最新研究 #社会保障

テクノロジーが生活習慣病をなくす?データ活用で充実した健康指導を

超高齢社会が進む中で、社会保障費の増加が日本の課題になっています。その社会保障費の増加を抑えるために、健康寿命を延ばす「予防医療」が今注目されています。 この予防医療をテクノロジーで推進する試みとして、NECと九州大学が一人ひとりの生活データに基づいて健康アドバイスをするシステムを開発。九州大学の学生を対象に実証実験をおこなう予定です。 対象の学生は食事や運動などの生活データを提供することで、医師から自分に合った健康サポートを受けられるそうです。 データを毎日の健康管理に活用 今月7日から、NECと九州大学による実証実験が九州大学のキャンパス内でおこなわれます。その内容は、データの活用による一人ひとりに合わせた健康サポートです。 実験の対象となる学生は、スマートウォッチなどやスマートフォンを通して睡眠時間や食事、活動内容などを送信。そのデータに基づいて、医師による健康アドバイスなどのサポートを受けられます。 加えて、キャンパス内に設置されたディスプレイを通して、健康的な運動・食事メニューの情報も手に入ります。学食などで使えるクーポンも発行できるそうです。 この実験の目的は、心身の健康状態の把握を推進すること。新型コロナウイルスが拡大して、いわゆる「受診控え」によって医療機関を受診する頻度が下がっているそうです。そのため、受診しなくても日常的に自分の健康状態を確認できるようなシステムを確立したいとしています。 さらに、一般的に医療機関で医師からアドバイスをもらうときは問診が中心のため、医師が手に入る情報も限られたものでした。このシステムの活用すると、常に生活習慣に関するデータが収集できるため、より高度で充実した健康指導を医師がおこなえるとしています。 システムの普及に期待 今回の実験のようなシステムが広く普及すれば、生活習慣病で苦しむ人は減るでしょう。身体に異常が出る前に健康アドバイスがもらえるので「究極の未病対策」と言えるかもしれません。 しかしまだ実験の段階のため、普及には時間がかかるでしょう。一般的に、こうしたシステムは広まれば広まるほど、利用する私たちにとって便利になるもの。例えば全国のレストランで自分の健康状態に合ったメニューのクーポンが手に入ったら「このシステムは便利だな」と感じますよね。 そういった意味で、本当に「便利」と感じられるようになるまでは、しばらく待つ必要がありそうですね。

2022/02/01

#最新研究 #糖尿病予防 #調査結果

夕食が遅いと糖尿病リスクが高くなる⁉体内時計の乱れと血糖値の関係

発症が疑われる人も含めると、日本人の5人に1人が糖尿病と言われています。また現在も増加傾向にあり、未然に防ぐことが大切な病気です。 世界的にも糖尿病人口が増えている中、アメリカとスペインの研究グループが血糖値とメラトニンの関係についての研究結果を発表しました。 その結果、夜遅い時間帯に食事をするとインスリンの分泌が低下し、血糖値が上昇しやすくなることがわかりました。 夕食が遅いと血糖値が高くなる アメリカとスペインの研究グループは「夕食を夜遅い時間に食べると血糖値が上昇しやすい」という研究結果を発表しました。 過去の研究から、睡眠不足などによってメラトニンの分泌が乱れている人は、体内時計が狂いやすくなることがわかっています。そして、体内時計の乱れと2型糖尿病が関係しているという研究もありました。 それらの結果を受けて、研究グループは血糖値の変化とメラトニンの関係を調査。スペイン人845人を対象として、夕食の時間を遅くした場合と早くした場合の血糖値を調べました。 ちなみに、メラトニンとは睡眠をつかさどるホルモンで、人間の体内時計をコントロールする働きがあります。このホルモンは夜間に多く分泌されると言われているため、メラトニンの量の変化も同時に調査しました。 その結果、夜遅い時間帯ではメラトニンが平均3.5倍増えていることがわかりました。そして夕食の時間を遅くすると、インスリンの分泌量が減って血糖値が上がりやすくなったそうです。 つまり、夜遅い時間に食事することで血糖値が上がりやすくなり、糖尿病のリスクを高めることがわかりました。 この結果を受けて専門家は「就寝の2~3時間前までに食事を済ませることをすすめます」と述べています。就寝前には食べ物を口にしない方が良いそうです。 規則正しい生活がやっぱり大切 今回の研究から、やはり規則正しい生活が糖尿病予防には効果的であることがわかりますね。 就寝の2~3時間前までに食事を終わらせるということは、23時に就寝とすると20~21時には夕食を済ませなければいけないことになります。 この時間帯に食事をするのは、仕事をしている人は難しいかもしれません。「帰宅してから夕食の準備をして、ゆっくり食事をしながら1日の疲れを癒す」という生活だと、食べ終わるのが22時近くになってしまうのではないでしょうか。 血糖値が気になる人は「簡単に食事をして、そのあとは何も食べずにのんびりする」という夜の過ごし方が良いのかもしれないですね。 糖尿病は「生活習慣病」なので、毎日の習慣を少しでも改善していくことが大切なようです。

2022/02/01

#最新研究 #糖尿病予防 #調査結果

1日30分でできる糖尿病対策!早歩きとゆっくり歩きで血糖値が改善

高強度の運動と低強度の運動を繰り返す「インターバルトレーニング」が、糖尿病の改善に効果があるという研究結果が発表されました。 これは、フィンランドの大学が発表したものです。インターバルトレーニングについては、信州大学が「インターバル速歩」として開発した運動法でも注目されています。 インスリンの作用を正常に フィンランドのトゥルク大学が、インターバルトレーニングは糖尿病の改善に効果があるという研究結果を発表しました。 研究の対象となったのは、糖尿病や糖尿病予備群の26人。健康な人と比べてインスリンが正常に作用しておらず、全員が糖を代謝する能力が落ちている人たちです。 2週間のトレーニングの結果、インスリンの作用が正常の人と変わらない状態となり、太ももの筋肉が増加。そして、太ももへの糖の取り込みが良くなったそうです。 研究グループは「運動には、糖尿病の薬と同じくらいの血糖値を下げる効果がある」と述べています。そして、インターバルトレーニングは短期間でも効果があることも伝えています。 ちなみに、インターバルトレーニングについては、信州大学が「インターバル速歩」という運動法を開発しています。 具体的には、ややきついと感じる「サッサカ歩き」を3分、息を整える「ゆっくり歩き」を3分を1セットとして繰り返します。これを、1日5セットおこない、週4回するのが良いそうです。 これを続けていくと、身体が温まったり汗をかきやすくなるのが、はじめの内に感じられるそう。そして2週間後には体重が減り始め、5ヵ月後には、血糖値や血圧の数値が良くなるとしています。 世界が注目するインターバルトレーニング インターバルトレーニングは、世界で注目されているそう。アメリカの日刊紙「ニューヨーク・タイムズ」では「唯一最良のエクササイズ」という特集で取り上げられています。 このインターバルトレーニングの特徴は、短時間で済むことです。信州大学のインターバル速歩も1セット6分ですし、5セットまとめておこなったとしたとしても30分で終わります。そのため、運動をする時間をとれない忙しい人も、トライしやすいのではないでしょうか。 確かに、初めのうちは心肺に負荷がかかるので大変かもしれませんが、「血糖値を下げるため」と思って少しずつ身体を慣らしていきましょう。 すでに糖尿病の治療を受けている人は、独断ではおこなわず、医師に相談してから始めてくださいね。 自分の体調や体力と相談しながら、無理なく継続していきましょう。

2022/01/31

#最新研究 #糖尿病予防 #調査結果

「糖尿病+喫煙」が歯を失わせる⁉中高年は糖尿病予備軍の人も要注意

65歳以上の約2割が発症しているとも言われている糖尿病。認知症などの原因になる可能性もあるので、高齢者にとって気を付けたい病気のひとつですね。 今回、滋賀医科大学などの研究グループが、歯の本数と糖尿病の関係について、研究結果を発表しました。それは、糖尿病や糖尿病予備軍の人は歯の本数が減りやすいというものです。 糖尿病のためだけでなく、自分の歯で健康的に食べ続けるためにも、血糖コントロールが重要になってくるようですね。 「糖尿病+喫煙」が最もリスクが高い 滋賀医科大学などの研究グループは、2020年10月にも歯の本数と血糖値の関係についての研究結果を報告しています。それは「血糖コントロール不良の人は、そうでない人と比べて多くの部位の歯を失っており、特に奥歯を失っている割合が多い」という内容です。 今回は、以前の研究結果をふまえて、歯を失う年代などについても追加で調査をおこないました。対象となったのは、20~74歳の約23万3500人の男女です。 その結果、1~2ヵ月間の血糖値や空腹時の血糖値が高い人ほど、歯の本数が少ないことがわかりました。これは、どの年代の人でも同様だったそうです。また、40代~60代の人は、糖尿病の人だけでなく糖尿病予備軍の人も、正常な人よりも歯が少なかったそうです。 加えて、喫煙習慣があると、さらに歯を失うリスクは高くなります。喫煙だけでも歯を失う要因になるそうですが、それに糖尿病・糖尿病予備軍といった因子もプラスされると歯を失いやすくなるようです。 自分の歯で噛み続けられるように 今回の研究で、糖尿病や糖尿病予備軍の人は歯を失うリスクが高いことがわかりました。そして、それに喫煙習慣が加わると、さらにリスクが跳ね上がります。 研究グループは「歯の喪失を防ぎ、食べ物をしっかり噛んで食べることは、全身の健康の維持増進につながる」と述べており、自分の歯で食べることの大切さを伝えています。 もし歯を失ったら、入れ歯になったり、やわらかいものしか食べられなくなるかもしれません。将来、食べるものに制限をかけずに食べ続けられるように、しっかり噛んで食べることで健康を守っていきたいですね。

2022/01/28

#介護予防 #最新研究 #骨粗鬆症

骨粗しょう症の予防には学生期の運動が関係?”ゆるい”運動部の普及を

高齢者の骨粗鬆症は、要介護状態になるリスクのひとつになっています。骨粗鬆症になると骨が弱くなり、ちょっとした刺激や転倒で骨折しやすくなるからです。そのため、骨粗鬆症を予防することが、要介護予防に重要です。 そんな骨粗しょう症について、今月25日、順天堂大学の研究グループが論文を発表しました。それによると、中学・高校生期と高齢期で運動する習慣があった人は骨密度が高く、骨粗鬆症のリスクが低いことがわかったとのことです。 女性の運動習慣と骨密度の関係 順天堂大学の研究グループが、骨粗鬆症と運動習慣の有無の関係について論文を公開しました。 この研究は、東京都に住む約1600名の高齢者を対象におこなったもの。「中学・高校生期に部活動で運動をしていたか」「現在、運動習慣があるかどうか」をアンケートで調査しました。 その結果、女性は「中学・高校生期と現在の両方の時期で運動習慣のある人」が、最も骨密度が高い結果に。過去も現在も運動習慣がない人と比べて、骨粗鬆症のリスクが35%低いそうです。 ちなみに男性は、女性と比べて骨粗鬆症の割合が低く、過去の運動習慣との関連性はなかったようです。 また論文の中で「女性の運動習慣の2極化が起きている」と述べられています。中学・高校生期に運動をまったくしない人と、活発に運動する人に分かれるそうです。 さらに「運動部の活動内容が女性のニーズに合っていないため、競技スポーツではない”ゆるい”スポーツの普及が期待される」と、現在の部活動のあり方にも触れられています。 さらに具体的な研究を 今回の研究では、「学生時代と現在、運動習慣のある人は骨粗鬆症になりにくい」という結果になりました。これは当然の結果と言えるのではないでしょうか。 一般的に、骨密度を上げるには骨に刺激が加わる運動が良いとされています。そのため、時期に関わらず、骨に刺激を与えている人の骨密度が高いのは自然なことではないでしょうか。 論文の中でも「それぞれの時期に、どんな運動をどれくらいおこなうことが必要かなど、不明の点が多く残っている」としているので、さらに詳細な調査が待たれますね。

2022/01/26

#最新研究 #認知症予防

ビフィズス菌が認知症を予防する⁉原因物質を減らして記憶障害を予防

認知症の予防について、新たな研究結果が発表されました。それは「ビフィズス菌MCC1274」という乳酸菌が、アルツハイマー型認知症の発症を抑制して記憶障害を予防するというものです。 現状では、軽度の認知障害を疑われる人やマウス実験の段階のため、研究グループは「今後はアルツハイマー型認知症の発症後の治療効果についても調査したい」としています。 脳内のアミロイドβ量が低下 名古屋市立大学は、森永乳業などとの共同研究で「ビフィズス菌MCC1274がアルツハイマー型認知症の症状を抑制することがわかった」と発表しました。 アルツハイマー型認知症は、アミロイドβ(ベータ)という特殊なタンパク質が脳内で異常な塊を作ってしまい、神経細胞を損傷させることが原因とされています。そのため、アミロイドβが脳内に溜まらないように対策するのが認知症予防には効果的とされており、世界中でさまざまな研究がおこなわれています。 今回の研究では、アルツハイマー型認知症を発症させたマウスにビフィズス菌MCC1274を経口摂取させて、記憶力や脳内のアミロイドβの状況を調べました。 その結果、このビフィズス菌を摂取したマウスは、記憶障害が予防され、脳内で新しい記憶を司る「海馬」という部位のアミロイドβ量が低下していました。一方で、思考や感情に関係するとされている「大脳皮質」では、アミロイドβの量の低下はなかったそうです。 研究グループは、脳内の一部で原因物質のアミロイドβの量が低下したため、記憶障害が予防されたと考えています。 今回の研究結果を受けて、研究グループは「アルツハイマー病発症後の治療効果について、さらに検討したい」と述べています。すでに、ヒトに対する臨床試験でも同様の結果が出ていますが、今回の研究ではそのメカニズムを解明した結果になりました。 乳酸菌の意外な効果 身近な食品にも使われているビフィズス菌が、アルツハイマー型認知症の予防になるとはちょっと驚きですね。 もしかしたら、将来”アルツハイマー型認知症を予防する健康食品”が、店頭に並ぶ日がくるかもしれません。 昨今、ヨーグルトやドリンクなどで、特定の健康効果を認められている商品も増えていますよね。それと同じように、食品で手軽に認知症を予防できるようになるかもしれません。

2022/01/24

#最新研究 #認知症予防

お米で認知症対策!手軽に調理できる健康食品で「笑いを摂って」

「笑ってボケ米(まい)」と題して、長崎県佐世保市の米穀加工企業が”ボケ予防祈願米”を発売しました。この商品は、認知症予防に効果があると言われている「マインド食」「腸活」「笑い」を組み合わせた食品です。 販売元は「食品であり薬事的効能を示すものではありません。 笑いを摂ってください」としているので、あくまで「手軽に体に良い栄養素が摂れるもの」と考えたほうが良さそうですね。 笑いと健康食品のコラボ 認知症にはさまざまな予防策がありますが、佐世保市の有限会社マインドバンクが注目したのは、「マインド食」「腸活」「笑い」の3点です。 マインド食とは、魚や野菜、オリーブオイルなどを多く摂る「地中海式食事法」と、低脂質で高ミネラルな食事の「DASH食」を組み合わせたもの。こういった食事によって、脳血管性認知症の原因となる脳梗塞や脳出血のリスクを抑えられます。 また「腸内環境が認知症発症に関係がある」という研究結果もあります。腸内環境を整える腸活をすることで、認知症リスクを下げられることも示唆されています。 加えて、笑いと認知症についても研究がおこなわれているそう。よく笑っている人とそうでない人を比べると、笑っていない人の方が認知機能が低下しやすいという研究結果があります。 こういった「マインド食」「腸活」「笑い」の3つの要素を組み合わせたのが、「笑ってボケ米(まい)」。食べ方は、「お米1合あたり大さじ1杯を混ぜて炊くだけ」と簡単なのもうれしいですね。 自分の認知症予防の必要性を感じて開発 もともと同社は、特許製法を使って食材粉末をコーティングしたお米を販売している企業。今回の商品も、その技術を生かしてお米に健康食材の粉末をコーティングしたものになっています。 開発者によると「自身が高齢になって、認知症予防の必要性を感じた」という切実な理由から、この商品の開発に至ったそうです。 認知症予防には、健康的な生活習慣が大切と言います。お米で「ちょっとひと笑い」して、認知症対策するのも良いかもしれないですね。

2022/01/21

#最新研究 #認知症予防

認知症予防には、やっぱり運動!?健康的な習慣が健康な脳をつくる!

認知症の予防に関する、新たな研究が発表されました。アメリカの大学の研究データをもとに、カナダなどの研究チームが分析したところによると、運動習慣のある高齢者はそうでない人と比べて、脳の健康に必要なタンパク質のレベルが高いことがわかりました。 この結果は、すでに認知症の兆候が脳に出ている人に関しても同様で、運動によって認知機能の低下を遅らせることができるとしています。 400名以上の高齢者の脳を調査 この研究は、既存の高齢者研究プロジェクトのデータを分析したもの。もともとのプロジェクトでは、70~80代の400名以上の高齢者を対象とし、年に1回の身体検査や死後の脳の調査などがおこなわれていました。 今回の研究では、改めて対象者の脳を調べて、認知症の兆候やシナプスの情報伝達を高めるタンパク質のレベルを確認しました。このシナプスとは、神経細胞と神経細胞をつなぐ接合部のこと。脳内ではシナプスを介して情報の伝達がおこなわれています。 この研究の結果、運動量の多い高齢者の方が、タンパク質のレベルが高いことがわかりました。脳に認知症の兆候がある人でも、同じ傾向があったそうです。 健康な習慣が健康な脳をつくる? 今回の研究は、運動と脳の健康の関連を示してはいますが、運動すれば絶対に認知症にならないというわけではありません。しかし、この研究の他に「中高年期の運動習慣が認知機能の低下を抑える」としている研究はあるので、運動は脳の健康に一定の効果があるのかもしれませんね。 また、さまざまな研究で認知症リスクを高める要因が示されています。例えば、高血圧、糖尿病などの生活習慣病や、喫煙や過度なアルコールも認知症になるリスクが上がるそう。運動に加えて食事なども同時に見直せば、認知症になるリスクをさらに下げられるかもしれません。 「散歩の時間を増やす」「階段を使ってみる」など、ちょっとしたことならすぐにできますし、今からでも対策をしておきたいですね。

2022/01/21

#フレイル予防 #最新研究 #認知症予防

フレイルで認知症リスクが2.5倍に。歩きが遅いと”要介護予備軍”⁉

歩く速度を測定することで、効率的にフレイルを予測できるという研究結果が発表されました。 フレイルとは「加齢によって心身が衰えた状態」のことで、要介護状態になる前段階とされています。これまでは、フレイルの判断には詳細な調査が必要でした。しかし、今回の研究結果を踏まえて「歩行速度の測定をすることが、簡易的なフレイル診断になるかもしれない」と研究グループは述べています。 さらに、フレイルになると認知症のリスクが上昇する可能性も示されました。フレイルの高齢者は、そうでない高齢者よりも認知症リスクが2.5倍以上も高い結果になったそうです。 歩行速度でフレイルを発見? ブラジルとイギリスの大学の共同研究グループが、歩行速度を測定してフレイルを簡易的に判断できると発表しました。 これまでフレイルの診断には「歩行速度の低下」「倦怠感」「体重減少」といった指標を使っていました。しかし、それには詳細な調査や測定器が必要で、複雑なものでした。 研究グループによると、歩行速度を測るだけで簡単に診断ができるので、フレイルの早期発見につながるとのこと。日常生活に支障が出てから治療するのでは手遅れになることもあるので、簡易的に調べられるのは助かりますね。 さらに研究グループは、フレイルの高齢者は認知症のリスクが高くなることも伝えています。フレイルのレベルが高い人はレベルが低い人に比べて、認知症のリスクが2.5倍以上も高いという結果になったそうです。 遺伝的に認知症になりやすい要因もあるそうですが、フレイルであることがそれ以上に認知症リスクを高めるとのこと。心身が弱っていることが、要介護状態を招くだけでなく認知症のリスクも上げるのですね。 自分や家族の身体状況の目安に フレイルは要介護状態の一歩手前の状況とされています。”要介護予備軍”と言ってもいいかもしれません。 その症状は「なんとなく気持ちが落ち込む」「外出がおっくうになった」など、あいまいなものが多いです。そういった理由もあり、診断するには詳細な検査が必要でした。 対して今回の研究では、「歩行速度を測ることでフレイルを簡単に診断できる」とわかりました。簡単に測定できますし、自分でも気を付けることができますね。 自分や家族の歩くスピードが遅くなったと感じたら、病院で相談してみるのも良いかもしれません。

2022/01/20

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介護付き有料老人ホームとは│提供されるサービス・費用・入居条件などを解説

介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが24時間常駐している介護施設。介護サービスや身の回りの世話を受けられます。 この記事では、介護付き有料老人ホームの種類及び入居のための条件や必要な費用、サービス内容などを詳しく説明しています。 https://youtu.be/oK_me_rA0MY 介護付き有料老人ホームの特徴 介護付き有料老人ホームとは、有料老人ホームのうち、都道府県または市町村から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。24時間介護スタッフが常駐し、介護や生活支援などは施設の職員により提供されます。 主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。 看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。 全体の概要をまとめるとこのようになります。 費用相場 入居時費用 0~数千万円 月額利用料 15~30万円 入居条件 要介護度 自立~要介護5※1 認知症 対応可 看取り 対応可 入居のしやすさ ◯ ※施設の種類によって異なります。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。 介護付き有料老人ホームの種類と入居基準 介護付き有料老人ホームには「介護専用型」「混合型」「健康型」の3種類があり、それぞれ入居条件が異なります。 介護度 ...

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グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設です。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説します。また、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/EofVO7MRRDM この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活をおくります。 「ユニット」といわれる少人数のグループで生活し、入居者はそれぞれ家事などの役割分担をします。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など入居者の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を現実化させること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事を行うことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則1施設につき原則2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 認知症の方にとって新しく出会う人、新しく覚えることが難しいので、入居者やスタッフの入れ替わりが頻繁にある施設では認知症の高齢者は心が落ち着かず、ストレスを感じ生活しづらくなってしまいます。その結果、認知症症状を悪化させるだけでなく、共同生活を送る上でトラブルを起こすきっかけとなります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、より家庭にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームに入居できるのは医師から「認知症」と診断を受けている方で、一定の条件にあてはまる方に限ります。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている方 医師から認知症の診断を受けている方 心身とも集団生活を送ることに支障のない方 グループホームと同一の市町村に住民票がある方 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 また、生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームで受けられるサービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ 認知症を発症すると何もできなくなってしまうわけではなく、日常生活を送るだけなら問題がないことも多いです。 グループホームには認知症ケア専門スタッフが常駐しています。認知症進行を遅らせる目的で、入居者が専門スタッフの支援を受けながら入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこないます。 食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで、そして洗濯をして干すといった作業や掃除も、スタッフの介助を受けながら日常生活を送ります。 グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては、付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア 施設内レクリエーションやリハビリのほかに、地域の方との交流を図るための活動の一環として地域のお祭りに参加や協力をしたり、地域の人と一緒に公園掃除などの活動を行う施設も増えてきました。 グループホームとして積み上げてきた認知症ケアの経験という強みを活かし、地域に向けた情報発信などのさまざまな活動が広がっています。 地域の方と交流する「認知症サロン」などを開催して施設外に居場所を作ったり、啓発活動として認知症サポーター養成講座を開いたりするなど、地域の人々との交流に重きを置くところが増えています。 顔の見える関係づくりをすることで地域の人に認知症について理解を深めてもらったり、在宅介護の認知症高齢者への相談支援につなげたり。 こうした活動は認知症ケアの拠点であるグループホームの社会的な価値の向上や、人とのつながりを通じて入所者の暮らしを豊かにする効果が期待できます。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、施設に認知症高齢者専門スタッフは常駐していますが、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

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【動画でわかる】有料老人ホームとは?費用やサービス内容、特養との違いは

介護施設を探している中で「老人ホームにはいろいろな種類があるんだ。何が違うんだろう?」と疑問を感じることがあるかもしれません。 そこで今回は、名前に「老人ホーム」とつく施設の中でも、「有料老人ホーム」を中心に紹介。よく似ている「特別養護老人ホーム」との違いも見ていきます。 「老人ホームの種類が多すぎて訳がわからない」と思ったら、ぜひ参考にしてみてくださいね。 https://youtu.be/eMgjSeJPT8c 有料老人ホームの種類 有料老人ホームには、以下の3種類があります。 介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム この3種類の違いを以下にまとめています。 種類 介護付き有料老人ホーム ...

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