気管切開している人を受け入れている老人ホームはありますよ!ただ、気管切開の場合、頻繁なたん吸引や気管に通している「気管カニューレ」の管理が必要なため、医療ケアに特化している施設が良いでしょう。
「看護師24時間常駐」などの記載のある医療特化型の介護施設を選んでくださいね。
先日、父が咽頭がんの摘出手術をしました。その影響で呼吸が難しくなって気管切開をしています。体調が落ち着いたら退院できる、と言われているのですが、入浴や排泄など生活のほとんどのことに介助が必要な状態になってしまったため、とてもじゃないですが在宅介護はできません。
なので、老人ホームを検討しているのですが…。「気管切開の人は受け入れできません」と近くの特別養護老人ホームに断られてしまいました。気管切開では老人ホームに入居できないのでしょうか?
気管切開の人を受け入れている介護施設はありますよ!ただ、気管切開だと日常的に医療ケアが必要なので、医療体制が充実している施設でないと受け入れが難しいのが実情なんです。
そうなんですか…。医療体制が充実している施設というと、どんな施設なんでしょうか?
例えば、以下の施設種別の介護施設であれば、受け入れが可能なことがあります。
やっぱり、特別養護老人ホームでは受け入れができないんですね。
中には気管切開の対応ができる特別養護老人ホームもあります。しかし、かなり少ないので特別養護老人ホームの中から気管切開の受け入れができる施設を探すのは得策ではありませんね…。
なら、「介護医療院」「介護医療院」「サービス付き高齢者向け住宅」の3種類の施設から探せば良いんですね!
ただ、これらの介護施設のすべてが気管切開の人を受け入れられるわけではないんです。この施設の中でも、医療に特化した施設であれば入居が可能です。
なお、「介護医療院」は医療ケアに特化した公的な介護施設です。そのため、気管切開の人でも入居はできるのですが、介護医療院の施設数自体が少ないため、地域によっては介護医療院がない可能性も…。
このように、気管切開に対応できる施設は数少ないので、広い範囲で探してみてください。
気管切開をしている人が入居できる施設の種別についてお話ししました。ここからは具体的に気管切開を受け入れている施設の条件についてお伝えします。この条件を知っておくだけで、だいぶ施設探しが楽になると思いますよ。
施設の条件があるんですね!どんな条件ですか?
それは「24時間医療ケアが受けられる体制があること」です。施設探しをしていると「24時間看護師常駐」といった記載を目にすることがあります。一般的な介護施設だと、看護師さんが日中だけ勤務していたり、そもそも看護師さんが常駐していないところもあるんです。
なので、「24時間看護師常駐」の施設は医療体制が充実していることがわかります。
なるほど!知りませんでした!
また、中には訪問看護を利用することで、24時間体制で医療ケアを受けられる施設もあります。「24時間看護師常駐」の場合や訪問看護を利用する場合でも、医療体制が整っていることには変わりありません。
ただ、このように医療体制が充実している施設でも気管切開を受け入れていないケースもありますので、まずは施設に確認してみましょう。
うーん、本当に気管切開だと受け入れが難しいんですね…。
そうなんです。というのも、気管切開は日常的に医療ケアが必要だから。例えば、気管切開の人に欠かせないたん吸引は、多い人だと2時間に1回くらいのペースでおこなわないといけません。少ない人でも、1日2~3回はおこなっています。
たん吸引は、看護師さんもしくは特別な研修を受けた介護職員さんでないとできない医療行為なので、介護施設の医療体制が整っていないと受け入れができないんです。
たん吸引については、以前のご質問で詳しくお答えしています。ぜひ参考にしてみてくださいね。
父も今は2~3時間に1回くらいの頻度でたん吸引をしています。病院では当たり前だと思っていましたが、老人ホームだと大変な処置なんですね…。
おっしゃる通りです。介護施設だとどうしても病院よりも看護師さんの人員が少ないですからね。
それに、気管切開で喉に開けた穴に入れている「気管カニューレ」は、2〜3週間に1回の交換が必要です。これは、医師もしくは研修を受けた看護師さんでないとできない医療行為。そのうえ、気管カニューレが詰まっているときは、定期交換よりも早いタイミングで交換しないといけません。
つまり、気管カニューレの管理を常にしないといけないので、看護師さんが常時勤務している施設でないと入居ができないんですね。
気管切開をしていると、介護施設に入るのが大変なことがよくわかりました。でも、在宅介護はできないので、どうしても入れる施設を見つけないと…。どうしたら良いんでしょうか?
気管切開をしている人の施設探しは本当に大変だと思います。お一人では難しいかもしれません。
なので、施設探しにお悩みのときは気軽に「いい介護 入居相談室」までご相談ください。各施設の医療行為の受け入れ状況などを熟知した入居相談員が、お父様が安心して生活できる施設をお探ししますよ。
介護施設への入居について、地域に特化した専門相談員が電話・WEB・対面などさまざまな方法でアドバイス。東証プライム上場の鎌倉新書の100%子会社である株式会社エイジプラスが運営する信頼のサービスです。