ご両親の介護に加えて、お孫さんの世話まで…。本当に大変ですね。もし、まだ介護サービスを利用していないようでしたら、積極的に利用しましょう。
また、介護やお孫さんの世話が重なって、そのせいで小野寺さんが体調を崩してしまう可能性もあります。そのため、まずはもう少し負担が少なくなるように娘さんに相談しましょう。
また、誰かに話を聞いてもらったりストレス発散方法を見つけたり、介護疲れやお孫さんの世話疲れで小野寺さんが倒れてしまう前に手を打ちましょう!
父と認知症の母が車で30分ほどの実家で二人暮らしをしており、週に2回ほど通って母の介護と家事をしています。
つい最近、娘が離婚して孫を連れて戻ってきました。娘はフルタイムで働いているものの、孫を保育園に入れられず、私が孫の面倒も見ることになったのは良いのですが…。
3歳のやんちゃざかりの孫は、家の中を走り回ったり私の目の届かないところでいたずらをしたり…。私も年ですし、体力がもちません。負担を減らせる良い方法はないでしょうか?
それは大変な状況ですね…。私がお話しできるのは介護についてなので、ご両親の介護が軽くなる方法をお伝えします。
介護の負担を軽減するサービスには、主に「介護保険サービス」「介護保険外サービス」の2つがあります。
介護保険サービスは、要介護認定で要支援・要介護と判定された方が対象のサービス。介護保険が適用されるため、所得に応じて1~3割の費用負担で済むのが特徴です。
介護保険サービスのなかでも、サービスを受ける場所によって「在宅介護サービス」「介護施設」の2つの選択肢があります。
在宅介護サービスって、家にヘルパーさんが来てくれるサービスのことですよね?それは聞いたことがあります。
そうです。ご自宅にヘルパーさんが来てくれて介護サービスを提供してくれるのは、「訪問介護」というサービスです。
訪問介護も含めて、在宅介護サービスには以下のようなものがあります。
父も母も介護保険サービスを利用していなかったので、どんなサービスがあるのか全く知りませんでした。
例えば、訪問介護を使えば、お母様の分の家事はヘルパーさんにお願いできます。ちなみに、訪問介護でお願いできるのは要介護認定を受けている人の分だけ。お父様も要介護認定を取っているのであれば、お父様の分もお願いできますよ。
母は要介護2なのですが、父は要介護認定を受けていないんですよね。でも、母の分だけでも家事をしてもらえるなら助かります。
老人ホームに入居することも、介護の負担を減らすひとつの方法です。主な老人ホームには以下のようなものがあります。
老人ホームか…。まだなんとか2人で暮らしていますし、全然考えたことがなかったです。
そうですよね。本格的に介護が必要になってから、施設入居を検討するケースが大半だと思います。
ただ、費用が安くて終身利用ができるので人気のある特別養護老人ホームは、入居の申し込みをしてから入居するまで数年待つこともあります。「すぐに施設に入りたい」と思っても、すぐには入れないのが実情なんです。
えぇ!?何年も待たないといけないんですか!
なので、早め早めに施設探しをするのが大切。特に介護とお孫さんの世話を並行している小野寺さんの場合、ご両親の介護が本格化してからでは忙しくて施設探しをする余裕がなくなるかもしれません。
言われてみればそうですね…。もし、母の介護が本格的に始まったら、孫の面倒を見ながら施設探しなんてできそうにないです。
なので、今すぐには入居しないとしても老人ホームの情報集めだけでも始めることをおすすめします。
「介護保険外サービス」って何ですか?聞いたことがないです。
介護保険外サービスは、その名の通り、介護保険が適用されないサービスです。例えば、介護保険サービスの訪問介護が要介護認定を受けている人の分しか家事ができなかったのに対して、介護保険外サービスの訪問介護は、要介護認定を受けていない人の分や長時間の家事も依頼できます。
つまり介護保険サービスでは、お父様とお母様の2人分の家事は依頼できませんが、介護保険外サービスなら依頼できるんです。
それは便利ですね!実家に帰るときは、母の介護というより家事を片付けるのがメインなので、家事をやってもらえるだけでも助かります。
でも、長時間の家事をお願いするとなると、かなりお金がかかるんじゃないですか?
おっしゃる通りです。介護保険外サービスは介護保険が適用されないため、全額自己負担。介護保険サービスの訪問介護で家事を依頼するよりも、かなり費用がかかるので要注意です。
私も65歳ですし、両親の介護に加えて孫の世話も重なって、体力的にも精神的にもかなりしんどいです。北野室長に教えてもらった方法で負担が少なくなれば良いんですが…。
そうですよね。介護疲れとお孫さんの世話疲れで小野寺さんが体調を崩さないように、以下のような方法をとっておくことをおすすめします。
しんどいときに誰かに話を聞いてもらうだけでも気持ちが楽になりますよね。なので、周囲に話せる人がいれば、話を聞いてもらいましょう。
と言われても、なかなか相談できる相手がいないんですよね…。
でしたら、以下のような相談先はどうでしょうか?
「家族の会」とは、主に認知症のご本人やそのご家族による団体です。介護の愚痴や悩みを聞いてもらえますし、長年、介護をしている人や専門家からアドバイスをもらえることもありますよ。
また、ケアマネジャーさんやかかりつけ医、役所や地域包括支援センターに相談すれば、各専門家から適切なアドバイスがもらえるでしょう。悩みの解決に具体的に動いてもらうこともできますよ。
ストレスが溜まっているときは、自分なりの発散方法を見つけることも大切。介護や家事で忙しいと時間に追われてしまいますが、自分の時間を確保して、趣味の時間を作るんです。
うーん…。忙しくて自分の時間なんて作れませんよ。
そうですよね…。そういうときは、介護サービスを積極的に活用して小野寺さんの負担を減らしましょう!小野寺さんが自分の時間を確保するために、介護サービスを利用するんです。
できた時間で、趣味の活動をしたり体を動かしたり…。小野寺さんのストレス発散にも時間を使っていきましょう!
ここまで、主に介護の負担を減らす方法についてお話ししてきました。ですが、やはりお孫さんの世話の負担も大きい以上、娘さんときちんとコミュニケーションを取ることも大切です。
そうですよね…。娘が仕事から帰ってくるのが遅かったり、私がバタバタしていたりして娘と話す時間が取れていなかったです。
お子さんというのは、親御さんがいつまでも元気でいると思っているもの。若い頃と同じように頼ってくることも多いでしょう。親御さんとしても頼られるのが嬉しい反面、体力的にすべてに応えるのが難しい場面が増えてくると思います。
なので、素直に今の状況を娘さんに伝えましょう。娘さんの方でもお孫さんのお世話の負担が減るように取り計らってくれるかもしれません。
ご両親の介護もお孫さんのお世話も、どちらも小野寺さんが倒れてしまっては成り立ちません。まずは、小野寺さんの負担を減らせるように対策をとっていきましょう。
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