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Q&A

#介護のお金

#認知症 #介護のお金

認知症の母親の通帳を預かっていてもOK?銀行にバレたら口座を凍結されてしまいますか?

認知症の母が実家で一人暮らしをしています。先日、帰省した際に、よくわからない健康食品を定期購入していることがわかりました。しかし、母に健康食品のことを聞いても、「もしかしたら買ったのかも」とあいまいで…。 そのため、これまでお金の管理は母に任せていたのですが、私が母の通帳やキャッシュカードを預かることに。母の生活費や医療費は私が立て替え、あとで母の口座から引き出すことにしました。 銀行に母が認知症だと知られると口座が凍結されると聞いたのですが、私が通帳を預かっていても大丈夫でしょうか? (岡部さん・パート・55歳) 確かに、お母様の判断能力が低下していると銀行が知った場合、お母様の口座が凍結される可能性があります。もし、口座を凍結されてしまったら成年後見制度を利用するしかありません。しかし、成年後見制度にはデメリットがあるので、口座が凍結される前の対策をおすすめします。銀行の「代理人指名システム」を利用したり、任意後見制度や家族信託制度を活用することで口座凍結を予防できますよ。 認知症の親の通帳を預かるリスクは? 実家で一人暮らしをしている母が認知症が悪化したせいか、お金の無駄遣いが増えてきました。先日はよくわからない健康食品を定期購入していたので母に聞いてみたら「もしかしたら買ったのかも」とあいまいな返事で…。すぐにその健康食品は解約し、私が母の通帳とキャッシュカードを預かってお金を管理することに。私が生活費などは立て替え、あとで母の口座からお金を引き出しています。が、銀行に母が認知症と知られたら口座を凍結されると聞きました。このまま母の通帳とキャッシュカードを預かっていても良いのでしょうか? お母様の通帳とキャッシュカードを預かっているだけなら問題はないと思いますが、お母様の口座からお金を引き出している場合、以下のようなリスクがあります。 罪に問われるリスク 親族トラブルのリスク 口座凍結のリスク 罪に問われるリスク えっ!?母の口座からお金を引き出すと罪に問われることがあるんですか? あくまでお母様のお金を私的に利用していた場合です。基本的に口座のお金はご本人でないと出金できないとされていますが、生活費や医療費など、ご本人が使うためにご家族が引き出すのはOKとされる場合が多いです。もちろん、お母様のためではなく、ご家族が自分の生活費や交際費などに使ってしまう場合は窃盗罪や横領罪に問われる可能性があります。 「罪に問われる」と聞いてドキドキしました。もちろん母の生活費に使っているので、問題なさそうですね。 親族トラブルのリスク 注意していただきたいのが、ご親族間でのトラブルです。岡部さんがお金を管理していることをご親族が承知していない場合、のちにトラブルにつながる可能性があるんです。 どういうことですか? 将来的にお母様が亡くなった場合、相続が発生しますよね。その際に、当然ですがお母様の口座の貯蓄も相続対象となります。岡部さんが管理している期間に使用用途がはっきりしない出金があると、ごきょうだいなどの相続人とトラブルが起こる可能性があります。また、岡部さんがお母様のお金を使い込んでいると思い込んだご親族が、銀行にお母様が認知症であることを知らせると口座が凍結される可能性もあります。 そんなことがあるんですね!一応、きょうだいには私が母のお金を管理していることは伝えてあります。トラブルを避けるために、使ったお金をはっきりさせておくことが大切そうですね。 口座凍結のリスク やっぱり、口座が凍結されるリスクはあるんですね おっしゃるとおりです。口座名義人の意思能力が低下していると判断した場合、その人の財産を守るために銀行が口座を凍結することがあります。凍結されると、出金や定期預金の解約・契約、キャッシュカードの再発行など、さまざまなことができなくなります。銀行が意思能力が低下していると判断している基準は次の通りです。銀行によって異なることもありますが、概ね以下のポイントと考えて良いでしょう。 口座名義人ご本人が窓口まで来られるか 名前・生年月日を言えるか 署名を直筆でできるか うーん、たぶんまだ母は大丈夫だと思います。この3つのことができなくなったら、すぐに口座が凍結してしまう、ということですね。 いえ、ご本人が窓口で手続きする必要がある場合や、ご家族からお母様が認知症と申告がなければ銀行側は判断しようがありません。ただ、だからといって対策をしておかないといざというときに口座が凍結されてしまって困る可能性がありますから要注意です。 認知症の親の口座凍結を解除する方法は? もし、母の口座が凍結してしまったらどうしたら良いんでしょう?母の生活費すべてを支払えるほどお金に余裕がなくて…。 万が一、お母様の銀行口座が凍結されてしまったら、現状は法定後見制度を利用して解除するしか方法はありません。法定後見制度とは成年後見制度のひとつで、認知症などで判断能力が低下した人の代わりにご本人の財産を管理する後見人を立てるもの。ご家族が後見人となることもできますが、家庭裁判所がふさわしくないと判断すれば弁護士などの専門家が後見人になることもあります。 家族が後見人になれないこともあるんですね! はい。弁護士を成年後見人とする場合は、毎月報酬が発生します。総資産額にもよりますが、月2~5万円かかるとされています。 お金がかかるのかぁ。それは嫌ですね。銀行口座を凍結されないように対策しておいた方が良さそう…。 認知症の親の口座凍結を予防する方法は? 認知症の母の銀行口座が凍結されないようにするには、どうしたら良いんでしょう? お母様の銀行口座の凍結を防ぐためには、以下のような対策が考えられます。 銀行のサービスを利用する 任意後見制度を利用する 家族信託制度を利用する 銀行の代理人指名サービスを利用する 銀行には口座名義人ご本人が手続きができなくなった場合に備えて、ご家族などが代理で入出金ができるようになる「代理人指名サービス」があります。代理人指名サービスとは、ご本人の意思能力が低下したときに代わりに銀行手続きができるように代理人を登録できるものです。 そんなサービスがあるんですね! ただ、代理人指名サービスはご本人が既に意思能力が低下している場合には利用できません。どういった状態だと意思能力が低下していると判断するのかは銀行によって異なるので一概には言えないのですが…。代理人指名サービスでご家族を登録しておけば、入出金や通帳の再発行などもご家族ができるようになります。 任意後見制度を利用する 任意後見制度は、ご本人が判断能力があるうちに信頼できるご家族と財産管理などをしてもらえるように契約を結んでおく制度です。これも法定後見制度と同じく、成年後見制度のひとつです。法定後見制度と異なるのは、法定後見制度が認知症などで既に認知機能が低下した方の後見人を立てる制度であるのに対して、任意後見制度はごご本人の認知機能が低下する前に後見人を立てておく点です。法定後見制度ではご本人の判断能力が低下している状態のため、ご本人が後見人を選ぶことは難しいです。ですが、判断能力が低下する前の任意後見制度であればご本人が信頼できる人を後見人として選べるんです。 つまり、法定後見制度では家族以外の弁護士さんが後見人になる可能性があるけど、任意後見制度であれば家族が後見人になれるということですね。 それに、後見人の権限をご本人が決めることも可能です。法定後見制度では基本的には後見人の権限は法律で定められています。一方で、任意後見制度ではご本人の希望で後見人に依頼することを決められます。例えば、財産管理や介護施設の入居などの契約といったことです。ご本人の希望に合わせて後見人の権限を変えられるのが、任意後見制度の使いやすいところですね。ただ、次にお話しする家族信託制度よりも手続きが煩雑なのが難点です。 家族信託制度を利用する 家族信託制度とは、ご本人が元気なうちにご家族に財産管理を任せる契約ができる制度です。家族信託をすると信託用の口座を新しく開設し、その口座にご本人のお金を移動させます。この制度を利用すれば、信託用の口座をご家族名義で作るので、ご本人が認知症によって判断能力が低下した場合でも口座凍結されることはありません。家族信託制度では介護施設の入居などの生活に関わる契約をおこなえませんが、お金の管理の点では柔軟な対応ができるのがメリットです。 なるほど。母の口座凍結を防ぐにはいくつか選択肢があるんですね。どれも一長一短ありそうなのでよく検討してみます。 認知症の親の通帳を預かって出金していると罪に問われたり親族トラブルのリスクがある 口座の凍結を解除するには成年後見制度を利用しよう 口座の凍結を防ぐには、銀行の代理人システムや家族信託制度を利用しよう pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; color: white; overflow: scroll; line-height: ...

2024/03/28

#認知症 #施設入居 #在宅介護 #介護のお金

親が認知症になったときのお金の管理方法は?父の金遣いが荒く、心配です

80代後半の父が実家で一人暮らしをしているのですが、もしかしたら認知症なのかも、と心配です。中でも心配なのがお金のこと。実家に大量の健康食品が置いてあり、父に聞いたところ要領を得ません。請求書があったので父が自分で購入したのだと思いますが、それを覚えていないようなんです。 ほかにも、必要以上に銀行口座からお金を引き落としている様子があり、健康食品以外にも不要なものを買ってしまっているのかも…。 本当は通帳を預かって私が管理したいのですが、頑固な父はそれを許しません。このままでは、年金や貯金を使いつくしてしまうかもしれません。良い方法はありませんか? (児玉さん・パート・63歳) 親御さんのお金の管理は、多くの方が頭を悩ませています…。もし、お父様が認知症だった場合、早い段階で児玉さんがお父様のお金の管理をできるようにしておくことをおすすめします。親御さんのお金をご家族が管理できるようにする方法には、成年後見制度、家族信託、銀行口座の代理人制度、保険の指定代理請求制度、日常生活自立支援事業などがあります。が、多くの方法でご本人の判断能力があるうちに手続きをしないといけないんです。そのため、お父様の判断能力が衰える前に、対策を打っておくことが大切なんです。 親が認知症になったときのお金の管理方法は 実家で一人暮らしをしている父の金遣いが荒くて心配です。先日、実家に帰ったら大量の健康食品が置いてありました。でも父はそれを買ったことをよく覚えていないようで…。請求書があったので、父が購入したものなのは確かです。でもそれを覚えていないなんて、認知症になってしまったのかもしれません…。加えて、1ヵ月に10万円近くも口座から引き出しており、不要なものを買ったりしていないか心配です。水光熱費などは口座引き落としにしているので、現金で引き出す必要はないんです。このままでは、お金を浪費して年金や貯金を使い切ってしまうかもと思い、私が通帳を預かろうと思ったのですが、父は頑なに渡そうとしません。何か対策はありませんか? 児玉さんが言う通り、お父様は認知症になってしまった可能性がありますね…。認知症の親御さんがいる方の多くは、お金や財産の管理に頭を悩ませているんです。対策としては、以下のような方法があります。 成年後見制度 家族信託 銀行口座の代理人制度 保険の指定代理請求制度 日常生活自立支援事業 成年後見制度 成年後見制度とは、判断能力が低下している人の財産などを後見人が管理できるようにする制度です。成年後見制度には、「任意後見制度」「法定後見制度」の2種類があります。 任意後見制度 任意後見制度とは、判断能力が低下したときに備えてご本人が任意後見人を立てて、生活に関する手続きや財産管理などを任せるための契約をする制度。ご本人が後見人や契約内容を選べるのが特徴です。ただ、認知症になって既に判断能力が低下しているとみなされると、任意後見制度による後見人の契約はできません。 つまり、任意後見制度を利用する場合は認知症になる前に契約を済ませておかないといけないんですね。 法定後見制度 法定後見制度は、ご本人が認知症を発症した後でも契約が可能な制度です。また、判断能力が低下している状態で契約を結ぶこともあり、ご本人がおこなった法律行為を取り消すことも可能。不要なものを買ってしまった場合も、後見人がその売買を取り消せるんです。ただ、柔軟な資産運用ができないというデメリットもあります。 家族信託 家族信託は、財産の一部、もしくは全部を家族が管理できるようになるもの。親御さんの預貯金はお子さんであっても引き出しはできません。が、家族信託契約をして信託用の口座に親御さんのお金を移しておけば、お子さんも入出金が可能になります。つまり、お父様の判断能力が低下することに備えて予め家族信託をしておけば、もしお父様が認知症になってしまっても児玉さんがお金の管理をできるようになります。法定後見制度では、収入を得ているアパートやマンションなどの不動産があっても、改修費用のために後見人が財産を利用することは難しいです。一方で、家族信託は契約内容を柔軟に決められるので、ご家族がご本人の財産から改修費用を出すこともできるんです。 家族信託って名前を聞いたことはありましたが…。柔軟にお金の管理ができるんですね。考えてみても良いかな…。 銀行口座の代理人制度 ご本人が入院や介護施設に入居して銀行窓口やATMに足を運べなくなった場合に、ご家族が代わりに入出金できるようにするのが代理人制度です。ただ、もしお父様が認知症になって銀行が口座を凍結してしまった場合は入出金はできなくなります。 えっ、じゃあ、父が認知症になって介護施設に入ったときに父の口座からお金を引き出せないということですか? 緊急時に限って言えば、銀行が特例として認めてくれる場合があります。ただし、認知症などの診断書、介護施設の請求書、家族関係がわかる戸籍といった証明が必要です。しかし、この措置はあくまで一時的なもの。継続的にお金の引き出しが必要な場合は、成年後見制度などの利用が必要です。 保険の指定代理請求制度 入院などでお金が必要になった場合、保険会社に保険金を請求しますよね。でも、ご本人が認知症などで手続きができなくなる可能性も。そこで事前に代理人登録をしておけば、ご家族が代わりに保険金や給付金の請求ができるようになります。認知症になると、保険の請求手続きなどをするのも難しくなります。そのため、将来に備えて指定代理請求制度を活用するのも良いかもしれません。 日常生活自立支援事業 日常生活自立支援事業って初めて聞きました。 なじみのない言葉ですよね。日常生活自立支援事業は、地域の社会福祉協議会が提供しているサービスで、判断能力が低下した人の生活を支援します。依頼できる内容は、お金の管理も含めて多岐にわたります。例えば、以下のようなことを依頼できますよ。 福祉サービスの情報提供、手続き代行 施設や病院のサービスに関する相談 福祉サービス・病院の料金の支払い代行 年金などの受領に必要な手続き 公共料金の支払い 日用品購入の支払い代行 銀行口座の入出金、口座の解約手続き 通帳やハンコ、証書などを預かる へー!いろんなことが頼めるんですね。 利用したい場合は、お父様がお住まいの地域の社会福祉協議会に連絡してくださいね。 認知症によるお金のトラブル事例 もし、父の状況がもっと悪くなって、認知症になってしまったらどうなってしまうんでしょうか?そうなる前に私が父のお金の管理をできるようになっていれば良いとは思うんですが…。 認知症によるお金のトラブルは意外と多いです。例えば、以下のようなものがあります。 無駄遣いしてしまう 詐欺・悪徳業者にだまされる お金を盗られたと思い込む 介護・医療費などの立て替えが増える 無駄遣いしてしまう 認知症によって気持ちの抑えが効かなくなることで、不要なものにお金を使ってしまう可能性もあります。私たちだったら「今月はお金を使いすぎているから買うのを止めよう」「欲しいと思ったけど、本当に必要?」と考えて購入を思いとどまる場合でも、気持ちの抑えが効かないので、「欲しい」と思うままにお金を使ってしまうんです。なかには、支給されてすぐに年金を使い切ってしまったり、貯金を使い込んでしまうケースもあるんです。 それはとても困ります!私も経済的な支援をいつでもできるわけではありませんし、父には無駄遣いせずにいてもらわないと…。それに、今後、介護が必要になったらお金がかかるだろうし…。 詐欺・悪徳業者にだまされる 高齢者を狙った詐欺は、ニュースでよく報道されていますよね。父も詐欺にあうんじゃないかと心配で…。 おっしゃる通り、詐欺にあうご高齢者は少なくありません。しかも、詐欺とは言えなくても、ご高齢者に商品を半ば無理やり購入させる悪徳な業者もいます。判断能力が低下してくると詐欺や悪徳業者を見抜けず、その被害に遭いやすいんです。 認知症でなくても年を取ると判断能力が衰えてきますし、その前に私がお金を管理して、対策をとっておくことが大切ですね。 お金を盗られたと思い込む 認知症の方の典型的な症状のひとつに、ものを盗られたと思い込む「物盗られ妄想」というものがあります。なかでもお金や通帳を盗まれたと思い込むケースがとても多いんです。これは、認知症によって物忘れが増えて財布や通帳をしまった場所を忘れてしまった結果、誰かに盗まれたと思い込むことによるもの。ご家族が良かれと思って財布や通帳を預かった結果、それを盗まれたと勘違いしてしまうパターンもあります。 父の財布や通帳を預かればお金のトラブルはなくなると思いましたが…。そういうわけではないんですね。 お父様の財布や通帳を預かる場合は、お父様が納得したうえで預かりましょう。ただ、もしお父様が認知症になったら、納得のうえで財布や通帳を預けたとしてもそのことを忘れてしまう可能性も。その場合は、少額のお金を入れた財布をお父様に渡しておき、通帳は預かっている旨はメモなどを貼っておくと良いでしょう。 介護・医療費などの立て替えが増える 介護施設に入ったり入院した際に、認知症によってご本人がお金を下ろせないと費用の立て替えが増える可能性があります。銀行では基本的には本人以外の出金はできませんから、お父様が認知症になってしまって預金が引き出せないとなると、ご家族が支払うことになってしまいます。 本人が認知症になると、口座を凍結される危険性があるんですもんね。そうなると、私が費用を支払わないといけないのか…。ちなみに、介護費用ってどれくらいかかるものなんでしょうか? 生命保険文化センターの調査によると、介護ベッド購入費などの一時的な費用は平均74万円、月々の費用は平均8万3000円もかかっているそうです。また、同じ調査によると、平均的な介護期間は5年1ヵ月。つまり、全体で580万円近くもかかるんです。もちろん、このお金は基本的には親御さんの貯蓄や年金から捻出するもの。お父様が認知症になったり、介護が必要になってお金が引き出せなくなる前に、ご家族がお金の管理をできるように手配をしておくことをおすすめします。 参考:「介護報酬の算定構造」(厚生労働省) 成年後見制度、銀行の代理人制度などで親のお金を管理できる 認知症によって、無駄遣いや詐欺にだまされるなどのリスクが増える pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; ...

2024/01/25

#施設入居 #在宅介護 #介護のお金

親の介護のお金は子供が負担するものですか?80歳を超える高齢の母がいるので心配です

82歳になる母親が実家で一人暮らしをしています。母はまだ介護が必要な状況ではありませんが、年齢も年齢ですし、近い将来、介護が必要になるだろうな、と思っています。 お父さんが老人ホームに入っている友人から、毎月かなりお金がかかると聞きました。介護ってお金がたくさんかかりますよね?それは子供が負担しないといけないものなんでしょうか? (寺田さん・会社員・59歳) まずは、お母様のお金から介護費用を捻出できるように考えましょう。もし、足りない場合にお子さんが分担して負担する方が、継続的に介護できるでしょう。そのためには、まずはお母様の資産状況を把握しておくことが大切。貯金や年金などのお金、生命保険の契約状況などを把握して、いくらまでだったらお母様の財産から支払えるのかを見積もっておくんです。また、介護が始まる前に介護の方針やメインの介護者について考えておいてください。他に御きょうだいがいる場合、事前に話し合っておくと介護が始まったときもスムーズに進められるでしょう。 親の介護のお金は子供が負担するもの? 82歳の母が実家で一人暮らしをしています。母はまだ元気ですし、介護が必要ではありませんが、年齢を考えると介護が始まるのも時間の問題だと思っています。介護についてはいろいろと不安が多いのですが、一番気がかりなのがお金の問題。親の介護をしている友人から毎月かなり費用がかかっている、と聞きました。こういう介護のお金って子供が負担するものなんですか? いえいえ、基本的にはお母様のお金から支払うのが良いでしょう。介護の費用と言えど、お母様の生活費用だからです。ただ、お母様の貯金や年金だけでは足りない可能性があります。その場合は、お子さんが分担して支払うのが良いでしょう。 なるほど、足りない分だけ費用を出すので良いんですね! 親の介護にはどれくらい費用がかかる? 介護ってどれくらい費用がかかるんでしょうか?母のお金から出すにしても、出費の目安を知りたくて。 そうですね…。介護費用は一人ひとり大きく異なる、というのが回答になってしまいます。要介護度や利用するサービスによってもかかるお金がかなり変わるからです。とはいえ、参考になりそうな調査があります。「生命保険文化センター」が2021年におこなった調査では、介護にかかった費用の平均は8.3万円。在宅介護だと平均月4.8万円、施設入居だと平均月12.2万円と、在宅介護か施設介護かで大きく金額が異なります。 このグラフによると、月1~2万円で収まる場合もあれば、15万円以上かかる場合もあるんですね…。 介護が始まる前に準備しておくこと 介護にはいろいろと不安なこともあるでしょう。そうした不安も少しでも小さくするために、介護が本格的に始まる前に準備をしておきましょう。 準備ですか。どんなことをすれば良いんですか? 具体的には、以下のようなことです。詳しくお話ししていきますね。 親の資産を把握しておく 介護の方針を決めておく 主介護者を決めておく 親の資産を把握しておく 介護費用をどうやって捻出するのか考えるために、まずは、お母様の資産状況を把握しましょう。 母の資産ですか…。といっても、年金くらいなものでしょうか。 いえいえ、以下のようなものについて把握しておくのと良いでしょう。 年金 全ての銀行口座 不動産 株式などの有価証券 生命保険 負債 こんなに確認しておかないといけないことがあるんですね! そうなんです。事前に確認しておけば、いざというときに安心ですから。お母様にノートなどにまとめて書き出しておいてもらうと良いでしょう。 介護の方針を決めておく お母様や他のご家族と介護の方針について、事前に話し合っておいてください。 介護の方針って、具体的にはどんなことを話し合えば良いんですか? 例えば、次の内容です。 自宅で暮らし続けたいか 介護施設に入居したいか 自宅・土地の管理をどうするか 特に、自宅で暮らし続けたいかや介護施設に入居したいか、といった点は介護をするうえで大きく影響します。急に介護が必要になり、ご本人やご家族の意思がはっきりしないままに介護が始まってしまうケースも少なくありません。ご本人やご家族が後悔しない介護をするために、事前に介護の方針を話し合っておいてくださいね。 主介護者を決めておく 「主介護者」って何ですか? 介護を中心となっておこなう人のことです。他のご家族や御きょうだいがいる場合、中心となって介護をする人を1人決めておくことをおすすめします。主介護者は、かかりつけ医やケアマネジャーさんと連携を取ったり、介護サービスの利用日や通院などのスケジュールを管理する役目。この役割を別の御きょうだいと分けて担当していると、連携を取るのに手間がかかるかもしれないんです。 「中心となって介護をする」と聞くと、たくさん介護をしないといけない気がしますが、そういうわけではないんですね。 そうですね。確かに、主介護者が実際に介護する割合が多い傾向にありますが、必ずしもそうしないといけないわけではありません。どちらかというと、医療機関や介護事業所が「この家族に連絡しておけば大丈夫」という人が主介護者と言えます。もちろん、主介護者となる人は介護を受けている人の状況を把握しておく必要がありますから、お母様の近くに住むご家族がなるのが自然でしょう。 なるほど。となると、私になりますね。他のきょうだいは県外や遠方に住んでいるので、実家に通いやすい私が主介護者になった方が介護がしやすいと思います。 そういったご状況なら、寺田さんが主介護者になるのが良いでしょう。ただ、主介護者といっても介護をすべて負担する必要はありません。他の御きょうだいにも「週末は介護してもらう」「介護ができないから多く費用を負担する」といった形で、分担してもらってくださいね。 親の介護費用はできるだけ親のお金で賄おう 介護が始まる前に、親の資産の把握、介護方針と主介護者を決めておこう pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; color: white; overflow: scroll; ...

2023/11/02

#施設入居 #在宅介護 #介護のお金

親の介護をするお金がない!一人っ子だから兄弟からの支援もありません。どうしたら良い?

母が亡くなってから、急に父の様子が変わってしまい、介護が必要になってしまいました。もともとはマメな性格で掃除を率先してやる人だったのに、母が亡くなってからは無気力になって、家の中は荒れ放題に。ぼーっとしていることも増えました。 そのため介護サービスを使い始めたのですが、支出が増えて家計が苦しいです。でも、私は一人っ子でお金の工面をしてくれる兄弟もいません。親の介護をしたくてもお金がないときはどうしたら良いですか? (大森さん・パート・63歳) 介護にかかるお金や老人ホームの利用料を軽減する制度があります。そうした制度を上手く活用していきましょう。もし、費用の軽減制度の対象にならない場合や、制度を利用してもなお介護のお金が足りない場合は、生活保護の受給も検討してみてください。一人っ子の介護は、介護の負担が集中しやすいです。大森さんが体調を崩してしまっては元も子もないので、介護サービスを上手く活用していきましょう! 一人っ子で親の介護のお金がない!どうする? 母が亡くなってから父の様子がおかしくなって、介護サービスを利用するようになりました。でも、父の年金が少なくてこれまでの生活を維持するので手一杯。介護のお金が捻出できません。私も自分の生活でギリギリで、お金の支援はあまりできそうにありません。それに、私は一人っ子でお金の工面をしてくれる兄弟もいませんし…。父の介護をしたくてもお金がないんです。介護のお金がないときはどうしたら良いですか? 一人っ子の介護はお金の面でも大変ですよね…。例えば、介護にかかる費用を軽減する制度があるので、それを利用してみるのはどうでしょうか? 費用が抑えられる制度があるんですか!ぜひ教えてください。 では、介護や医療費全般が軽減される制度と、介護施設の利用費が軽減される制度についてお話ししますね。 介護費用の軽減制度を利用する 介護費や医療費の軽減制度には、以下のようなものがあります。 福祉用具購入費 居宅介護住宅改修費 高額介護サービス費 高額介護合算療養費制度 医療費控除 福祉用具購入費 「福祉用具購入費」は、福祉用具を購入した場合に、介護保険が適用されて一部の費用が手元に戻ってくる制度。以下の特定の福祉用具を購入した場合に、費用の助成を受けられます。 腰掛便座 自動排泄処理装置の交換可能部品 入浴補助用具(入浴用いす、浴槽用手すり、浴槽内いす、入浴台、浴室内すのこ、入浴用介助ベルト) 簡易浴槽 移動用リフトのつり具の部分 排泄予測支援機器 費用の助成を受けるには、事前の申請が必要なので忘れないでくださいね。 居宅介護住宅改修費 「居宅介護住宅改修費」は、介護リフォームの費用を助成する制度です。介助が必要な方が暮らしやすいように自宅を改修した場合に、最大20万円が支給されます。 20万円も!最近、父が段差でつまづくことが多くなったのでリフォームしても良いのかも。 それは良いですね!以下のリフォームが対象となりますので、念のため確認しておいてください。 廊下や階段、浴室、トイレ、玄関まわりなどへの手すりの設置 段差解消目的のスロープ設置、浴室床のかさ上げなど 滑り防止および円滑な移動のための床材変更(畳・じゅうたん・板材など) 扉の取り替え(開き扉・引き戸・折り戸など、ドアノブ交換など) 洋式便座などへの便器の取り替え 上記の住宅改修に付帯して必要となる改修(下地補強、給排水設備工事、壁・柱・床材の変更など) 高額介護サービス費 「高額介護サービス費」は、所得に応じた介護サービス費の自己負担額の上限を超えた場合、超えた分のお金が払い戻される制度です。高額介護サービス費の負担限度額は、以下のように定められています。 区分負担の上限(月額)生活保護を受給している方など15,000円(個人)前年の「公的年金等収入額」と「その他の合計所得金額」の合計が年間80万円以下24,600円(世帯)15,000円(個人※1)世帯の全員が市区町村民税を課税されていない方24,600円(世帯)市区町村税課税~課税所得380万円(年収約770万円)未満44,400円(世帯)課税所得380万円(年収約770万円)~課税所得690万円(年収約1160万円)未満93,000円(世帯)課税所得690万円(年収約1160万円)以上140,100円(世帯) 「高額介護合算療養費」は、介護保険と医療保険の自己負担額の合計が、限度額を超えたときに超えた分が戻ってくる制度です。限度額は、以下のように所得に応じて定められています。 70歳以上70歳未満年収約1160万円以上212万円212万円年収770万~1160万円141万円141万円年収370万~770万円67万円67万円年収156万~370万円56万円60万円市町村民税世帯非課税31万円34万円市町村民税世帯非課税(所得が一定以下)19万円34万円 なるほど。この費用を上回ったときに、超えた分のお金が戻ってくるんですね。 医療費控除 「医療費控除」は、医療費が一定額を超えた場合に控除が受けられるものです。通院などにかかった医療費だけでなく、介護サービスの中でも以下のサービスであれば対象となります。 居宅サービス 訪問看護 訪問リハビリテーション 居宅療養管理指導 通所リハビリテーション 短期入所療養介護 定期巡回・随時対応型訪問介護看護 看護・小規模多機能型居宅介護 施設サービス 特別養護老人ホーム(支払った額の2分の1が控除対象) 介護老人保健施設 指定介護療養型医療施設 介護医療院 介護施設の費用の軽減制度を利用する 介護施設の居住費や食費を軽減する「特定入所者介護サービス費」という制度もあります。すべての介護施設に適用されるわけではなく、以下の公的施設であれば制度を利用できます。 特別養護老人ホーム(特養) 介護老人保健施設(老健) 介護医療院 加えて、所得に応じて以下の5段階に分けられており、段階ごとに各施設の金額が設定されています。 第1段階:生活保護受給者、老齢福祉年金受給者で本人及び世帯全体が市民税非課税第2段階:世帯全員が住民税非課税かつ本人の合計所得金額+課税年金収入額+非課税年金収入額が80万円以下第3段階(1):世帯全員が住民税非課税かつ本人の合計所得金額+課税年金収入額+非課税年金収入額が80万円より大きく120万円以下第3段階(2):世帯全員が住民税非課税で、本人の合計所得金額と課税年金収入額と非課税年金収入額の合計が年額120万円を超える人第4段階:上記以外の方 出典:「特定入所者介護サービス費」(厚生労働省) 特別養護老人ホーム 特養は、要介護3以上の方が入居できる施設。寝たきりなどの要介護度が高い方や看取りの方にも対応しているので、「終の棲家」として人気があります。「特定入所者介護サービス費」を利用すると、特養の費用は以下のようになります。 負担限度額(日額) 第1段階 第2段階 第3段階① 第3段階② 食費 300円 390円 650円 1360円 居住費 多床室 0円 370円 370円 370円 従来型個室 320円 420円 820円 820円 ユニット型個室的多床室 490円 490円 1310円 1310円 ユニット型個室 820円 820円 1310円 1310円 部屋のタイプによっても費用がかなり違うんですね。父はまだ要介護2なので、入居はできないですが、ゆくゆくは検討しないといけないのかも…。 介護老人保健施設 老健は、リハビリや医療ケアが充実している施設です。リハビリを重点的におこなって、在宅復帰することが前提の施設のため、入居期間は基本的に3~6ヵ月と短いのが特徴です。老健も居室タイプによって料金が異なります。詳しい料金は、以下の表のとおりです。 負担限度額(日額) 第1段階 第2段階 第3段階① 第3段階② 食費 300円 390円 650円 1360円 居住費 多床室 0円 370円 370円 370円 従来型個室 320円 420円 820円 820円 ユニット型個室的多床室 490円 490円 1310円 1310円 ユニット型個室 820円 820円 1310円 1310円 介護医療院 介護医療院は、かなり充実した医療体制が特徴。医師が常駐しており、胃ろうなどの経管栄養やたん吸引といった、常に医療ケアが必要な方も入居可能です。介護と医療のサポートが必要な方を対象とした施設のため、要介護1以上で医療ケアが必要な方が入居対象です。「特定入所者介護サービス費」を利用したときの介護医療院の費用は、以下のとおりです。 負担限度額(日額) 第1段階 第2段階 第3段階① 第3段階② 食費 300円 390円 650円 1360円 居住費 多床室 0円 370円 370円 370円 従来型個室 490円 490円 1310円 1310円 ユニット型個室的多床室 490円 490円 1310円 1310円 ユニット型個室 820円 820円 1310円 1310円 どうしても親の介護のお金がないときは生活保護も検討して いくつか費用の助成制度をご紹介しましたが、制度の対象にならなかったり、制度を活用しても経済的に厳しい場合もあるでしょう。そういうときは、生活保護の受給も検討してください。 えっ、生活保護ですか?生活保護でも介護サービスは利用できるんですか? もちろんです!生活保護になった場合、介護保険料や介護サービス費は生活保護費の中から支払われます。なので、自己負担はありません。生活保護を受給するためにはいくつもの条件がありますので、簡単に決断できるものではないかもしれませんが、介護のお金がない場合には、一度検討してみてください。 介護のお金がないときは、費用の軽減制度を活用して 公的施設なら所得に応じて利用料が安くなる どうしても介護のお金がないときは生活保護の検討を ...

2023/09/07

#在宅介護 #老後の備え #介護のお金

介護費用が思ったよりも高くて驚いています。もっと安くする方法はないでしょうか?

母の介護にかかる費用が想像以上に高くて困っています。でも、私の仕事を続けるためには、デイサービスや訪問介護の回数を減らすことはできません。 費用を安くする方法はありますか? (菊地さん・パート・62歳) 介護の費用を抑える方法のひとつに、世帯分離があります。これは、同じ家にいながらも住民票の世帯を分けて世帯当たりの所得を減らすことで、介護保険の自己負担額や国民健康保険料を軽減できることがあります。ただ、すべての人が負担を軽減できるわけではないので、事前に所得などの確認をしておく必要があります。 世帯分離をするメリット・デメリットは? 介護にかかる費用が高くて悩んでいます。最近、母が病院から退院してきたので、介護サービスを使いながら介護をしているのですが、思ったよりもお金がかかって…。自分たちの老後のことも考えると少しでも出費を抑えたいのですが、費用を安くする方法はありますか? そうですね…。例えば、世帯分離をするのはどうでしょうか? 「世帯分離」ですか?初めて聞きました。 世帯分離というのは、同じ家に住みながら住民票の世帯を2つに分けることです。今は、お母様と同一世帯になっていますよね? はい。夫が世帯主で、私と母も同一世帯です。 でしたら、世帯を分けてお母様を世帯主にすることが世帯分離です。1つの家に世帯主が2人いるイメージですね。 そんなことができるんですね!でも、世帯分離をすると何で介護の費用が安くなるんですか? それは、世帯分離をすることでお母様の世帯の所得が減り、住民税が軽減されるからです。となると、介護保険の自己負担額だけでなく、国民健康保険料の軽減もできることがあります。ただ、そうしたメリットだけでなくデメリットもあります。よく理解してから世帯分離をするか検討していただきたいので、順にお話していきますね。 世帯分離のメリット 世帯分離をするメリットは、主に以下の4つが挙げられます。 介護保険の自己負担額を減らせる 公的施設の費用を軽減できる 後期高齢者医療制度の保険料が下げられる 国民健康保険料の負担を軽減 介護サービスを利用するためにお金を支払っていますよね。それが介護保険の自己負担額です。実は、この金額はサービス費の全額ではありません。ご本人や世帯の収入に応じて自己負担割合が決められており、その割合をもとに支払い額が決まります。そのため、世帯所得が多いと自己負担割合が増えてしまうんです。現役世代並みの収入があると3割負担となり、介護サービス費だけでもかなりの金額になってしまいます。 そうなんですね!急に母の介護が始まったもので、介護保険についてちゃんと理解できていませんでした…。 また、介護施設に入るときにも世帯の所得が関係します。というのも、特別養護老人ホームなどの公的施設の場合、居住費や食費が世帯の年収や預貯金額によって決まるんです。そのため、世帯分離をしてお母様の世帯所得を減らしておくことで、公的施設の入居費用を軽減できます。 へー!介護施設に入居させることは特に考えていませんでしたが、世帯分離をしておいて備えることも必要そうですね。 また、世帯分離をすると介護費用だけでなく国民健康や後期高齢者医療制度の保険料も軽減できる場合があります。やはり、国民健康や後期高齢者医療制度の保険料も世帯の所得をもとに算出されています。なので、世帯当たりの所得を減らしておくことで、保険料も下げられるんですね。 世帯分離のデメリット 世帯分離って良いですね、いろんな費用が安くなりそう!…でも、デメリットもあるんですよね? そうなんです。世帯分離のデメリットは、主に「国民健康保険料が高くなる可能性がある」「扶養手当や家族手当が受け取れなくなる」という2点があります。 あれ?さっきは、世帯分離をすると「国民健康保険料が安くなる」って言ってませんでしたっけ? はい、そうお伝えしました。国民健康保険料が高くなるか安くなるかは、そのご家庭によるのでケースバイケースなんです。というのも、国民健康保険料は世帯主それぞれが納めるもの。なので、世帯分離をして世帯主が2人になると、2世帯分の保険料を支払わなければいけません。つまり、2世帯の金額を合計すると、世帯分離前よりも高くなってしまう可能性があります。世帯分離をする前後で金額がどう変わるのか、事前に確認しておくことが大切ですね。 うーん、そうなんですね。保険料をきちんと確認しておかないと…。 そして、扶養手当・家族手当は扶養に入っている同一世帯の人がいる場合に支給されるケースが多いですよね。なので、世帯分離をして扶養から外れてしまうと、扶養手当や家族手当が受け取れなくなる可能性があります。 そういうこともあるんですね!今は夫の扶養に入っている状況なので、扶養から外れたらどうなるのか確認しておきます。 世帯分離の手続き方法は? 世帯分離のメリットとデメリットについてはわかりました。もし、世帯分離をするとしたら、どんな手続きをすれば良いんでしょうか? 世帯分離をするには、必要書類を揃えて市区町村の窓口に提出する必要があります。手続きの際に必要な書類は以下の通りです。 本人確認書類 世帯変更届 国民健康保険証(国民健康保険加入者の場合) 委任状(本人・世帯主以外が提出する場合) もし、書類に不備があったときには印鑑を押すこともあるので、念のため持っていくとスムーズに手続きが進められますよ。介護が始まると、何かとお金が必要になります。経済的な不安があると、介護に対する精神的な負担が大きくなってしまうので、少しでもお金の負担を減らせるように世帯分離を活用してみてくださいね。 世帯を分けると世帯収入が減って、介護費の自己負担額が減らせることも 国民健康保険料が高くなる、扶養手当が受け取れなくなるデメリットも pre { margin: 40px 0; background: #333; padding: 20px; color: white; overflow: scroll; line-height: 1.1; } ...

2022/10/20

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介護付き有料老人ホームとは│提供されるサービス・費用・入居条件などを解説

介護付き有料老人ホームは、介護スタッフが24時間常駐している介護施設。介護サービスや身の回りの世話を受けられます。 この記事では、介護付き有料老人ホームの種類及び入居のための条件や必要な費用、サービス内容などを詳しく説明しています。 https://youtu.be/oK_me_rA0MY 介護付き有料老人ホームの特徴 介護付き有料老人ホームとは、有料老人ホームのうち、都道府県または市町村から「特定施設入居者生活介護」の指定を受けた施設です。24時間介護スタッフが常駐し、介護や生活支援などは施設の職員により提供されます。 主に民間企業が運営しているため、サービスの内容や料金は施設ごとに異なります。また、入居基準も施設により異なり、自立している方から介護が必要な方まで幅広く受け入れている施設も。選択肢が幅広いため、自分に合った施設を選ぶことができます。 看取りまで対応している施設も多数あり、「終の棲家(ついのすみか)」を選ぶうえでも選択肢のひとつとなります。 全体の概要をまとめるとこのようになります。 費用相場 入居時費用 0~数千万円 月額利用料 15~30万円 入居条件 要介護度 自立~要介護5※1 認知症 対応可 看取り 対応可 入居のしやすさ ◯ ※施設の種類によって異なります。 特定施設入居者生活介護とは 特定施設入居者生活介護は、厚生労働省の定めた基準を満たす施設で受けられる介護保険サービスです。ケアマネジャーが作成したケアプランに基づき提供される食事や入浴・排泄など介助のほか、生活支援、機能回復のためのリハビリなどもおこなわれます。指定を受けてこのサービスを提供する施設は、一般的に「特定施設」の略称で呼ばれています。 介護付き有料老人ホームの種類と入居基準 介護付き有料老人ホームには「介護専用型」「混合型」「健康型」の3種類があり、それぞれ入居条件が異なります。 介護度 ...

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グループホームとは|入居条件や費用、入居時に気をつけたいポイントを解説

認知症の方の介護は大変です。「そろそろ施設への入居を検討しよう」と思っても、認知症の症状があると、入居を断られてしまうのではと心配もあるでしょう。 グループホームは認知症高齢者のための介護施設です。住み慣れた地域で暮らし続けられる地域密着型サービスであり、正式な名称を「認知症対応型共同生活介護」といいます。 こちらの記事では、グループホームについて解説します。また、グループホームで受けられるサービスや費用、施設選びのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。 https://youtu.be/EofVO7MRRDM この記事を読めばこれがわかる! グループホームの詳細がわかる! グループホームを選ぶ際のポイントがわかる! グループホームへ入居する際の注意点がわかる! グループホームとは グループホームとは、認知症高齢者のための介護施設です。専門知識と技術をもったスタッフの援助を受けて、要支援以上の認知症高齢者が少人数で共同生活をおくります。 「ユニット」といわれる少人数のグループで生活し、入居者はそれぞれ家事などの役割分担をします。 調理や食事の支度、掃除や洗濯など入居者の能力に合った家事をして自分らしく共同生活を過ごすところが、ほかの介護施設や老人ホームとは異なるポイントです。 グループホームの目的は、認知症高齢者が安定した生活を現実化させること。そのために、ほかの利用者やスタッフと協力して生活に必要な家事を行うことで認知症症状の進行を防ぎ、できるだけ能力を維持するのです。 グループホームは少人数「ユニット」で生活 グループホームでは「ユニット」と呼ばれるグループごとに区切って共同生活を送るのが決まり。1ユニットにつき5人から9人、原則1施設につき原則2ユニットまでと制限されています。 少人数に制限する理由は、心穏やかに安定して過ごしやすい環境を整えるため。環境変化が少なく、同じグループメンバーで協力して共同生活することは、認知症の進行を防ぐことに繋がります。 認知症の方にとって新しく出会う人、新しく覚えることが難しいので、入居者やスタッフの入れ替わりが頻繁にある施設では認知症の高齢者は心が落ち着かず、ストレスを感じ生活しづらくなってしまいます。その結果、認知症症状を悪化させるだけでなく、共同生活を送る上でトラブルを起こすきっかけとなります。 慣れ親しんだ場所を離れて新しい生活をするのは認知症の方には特に心配が尽きないもの。その心配を軽減するため、より家庭にできるだけ近づけ、安心して暮らせるようにしています。 グループホームの入居条件 グループホームに入居できるのは医師から「認知症」と診断を受けている方で、一定の条件にあてはまる方に限ります。 原則65歳以上でかつ要支援2以上の認定を受けている方 医師から認知症の診断を受けている方 心身とも集団生活を送ることに支障のない方 グループホームと同一の市町村に住民票がある方 「心身とも集団生活を送ることに支障のない」という判断基準は施設によって異なります。入居を希望している施設がある場合には、施設のスタッフに相談しましょう。 また、生活保護を受けていてもグループホームに入ることは基本的には可能です。しかし、「生活保護法の指定を受けている施設に限られる」などの条件があるので、実際の入居に関しては、行政の生活支援担当窓口やケースワーカーに相談してみましょう。 グループホームから退去を迫られることもある!? グループホームを追い出される、つまり「強制退去」となることは可能性としてゼロではありません。一般的に、施設側は入居者がグループホームでの生活を続けられるように最大限の努力をします。それでも難しい場合は、本人やその家族へ退去を勧告します。「暴言や暴力などの迷惑行為が著しい場合」「継続的に医療が必要になった場合」「自傷行為が頻発する場合」etc。共同生活が難しくなった場合には追い出されてしまうこともあるのです グループホームで受けられるサービス グループホームで受けられるサービスは主に以下です。 生活支援 認知症ケア 医療体制 看取り それぞれ詳しく見てみましょう。 生活支援 グループホームでは以下の生活面でのサービスを受けられます。 食事提供 :◎ 生活相談 :◎ 食事介助 :◎ 排泄介助 :◎ 入浴介助 :◎ 掃除・洗濯:◯ リハビリ :△ レクリエーション:◎ 認知症を発症すると何もできなくなってしまうわけではなく、日常生活を送るだけなら問題がないことも多いです。 グループホームには認知症ケア専門スタッフが常駐しています。認知症進行を遅らせる目的で、入居者が専門スタッフの支援を受けながら入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこないます。 食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで、そして洗濯をして干すといった作業や掃除も、スタッフの介助を受けながら日常生活を送ります。 グループホームでは、入居者の能力(残存能力)に合った家事を役割分担して自分たち自身でおこなうことになります。 例えば、食事の準備として買い出しから調理、配膳、後片付けまで。また、そして洗濯をして、干すまで…など。そのために必要な支援を、認知症ケアに長けた専門スタッフから受けられるのが、グループホームの大きな特徴です。 グループホームは日中の時間帯は要介護入居者3人に対して1人以上のスタッフを配置する「3:1」基準が設けられています。施設規模によっては、付き添いやリハビリなどの個別対応が難しいので、入居を検討する際は施設に確認しましょう。 認知症ケア 施設内レクリエーションやリハビリのほかに、地域の方との交流を図るための活動の一環として地域のお祭りに参加や協力をしたり、地域の人と一緒に公園掃除などの活動を行う施設も増えてきました。 グループホームとして積み上げてきた認知症ケアの経験という強みを活かし、地域に向けた情報発信などのさまざまな活動が広がっています。 地域の方と交流する「認知症サロン」などを開催して施設外に居場所を作ったり、啓発活動として認知症サポーター養成講座を開いたりするなど、地域の人々との交流に重きを置くところが増えています。 顔の見える関係づくりをすることで地域の人に認知症について理解を深めてもらったり、在宅介護の認知症高齢者への相談支援につなげたり。 こうした活動は認知症ケアの拠点であるグループホームの社会的な価値の向上や、人とのつながりを通じて入所者の暮らしを豊かにする効果が期待できます。 医療体制 グループホームの入居条件として「身体症状が安定し集団生活を送ることに支障のない方」と定義しているように、施設に認知症高齢者専門スタッフは常駐していますが、看護師が常駐していたり、医療体制が整っているところはまだまだ少ないです。 しかし近年、高齢化が進む社会の中で、グループホームの入居者の状況も変わってきています。 現在は看護師の配置が義務付けられていないので、医療ケアが必要な人は入居が厳しい可能性があります。訪問看護ステーションと密に連携したり、提携した医療機関が施設が増えたりもしているので、医療体制について気になることがあれば、施設に直接問い合わせてみましょう。 看取り 超高齢社会でグループホームの入所者も高齢化が進み、「看取りサービス」の需要が増えてきました。 すべてのグループホームで看取りサービス対応しているわけではないので、体制が整っていないグループホームの多くは、医療ケアが必要な場合、提携医療施設や介護施設へ移ってもらう方針を採っています。 介護・医療体制の充実度は施設によってさまざまです。介護保険法の改正が2009年に行われ、看取りサービスに対応できるグループホームには「看取り介護加算」として介護サービスの追加料金を受け取れるようになりました。 看取りサービスに対応しているグループホームは昨今の状況を受け増加傾向にあります。パンフレットに「看取り介護加算」の金額が表記されているかがひとつの手がかりになります。 グループホームの設備 グループホームは一見、普通の民家のようで、家庭に近い雰囲気が特徴ですが、立地にも施設基準が設けられています。 施設内設備としては、ユニットごとに食堂、キッチン、共同リビング、トイレ、洗面設備、浴室、スプリンクラーなどの消防設備など入居者に必要な設備があり、異なるユニットとの共有は認められていません。 入居者の方がリラックスして生活できるように、一居室あたりの最低面積基準も設けられています。このようにグループホーム設立にあたっては一定の基準をクリアする必要があります。 立地 病院や入居型施設の敷地外に位置している利用者の家族や地域住民と交流ができる場所にある 定員 定員は5人以上9人以下1つの事業所に2つの共同生活住居を設けることもできる(ユニットは2つまで) 居室 1居室の定員は原則1人面積は収納設備等を除いて7.43㎡(約4.5帖)以上 共有設備 居室に近接して相互交流ができるリビングや食堂などの設備を設けること台所、トイレ、洗面、浴室は9名を上限とする生活単位(ユニット)毎に区分して配置 グループホームの費用 グループホーム入居を検討する際に必要なのが初期費用と月額費用です。 ここからは、グループホームの入居に必要な費用と、「初期費用」「月額費用」それぞれの内容について詳しく解説していきます。 ...

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